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September 18, 2011

新シーズンの「メリーウィドウ」は?

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2010/11シーズン最後に鮮烈なスタートを切ったフォルクスオーパーの「メリーウィドウ」ですが、新シーズンの模様をお知らせしましょう。

Feriが見た日は、指揮がEnrico Dovicoさんでした。主なキャストは、ツェータ男爵はKurt Schreibmayerさん、ベランシェンヌはFrauJulia Kociさん(お初、プルミエはSophie Marilleyさん)、ハンナはAlexandra Reinprechtさん(プルミエと同じ)、ダニーロはMarco Di Sapiaさん(お初、プルミエはDaniel Schmutzhardさん)、ニェーグシュはRobert Meyerさん、カミーユ・ド・ロションはVincent Schirrmacherさん(お初、プルミエはMehrzad Montazeriさん)、カスケード子爵はGyula Orendtさん、大使館員クロモフはRaimund-Maria Natiestaさん(お初、プルミエはGeorg Wacksさん)、クロモフの妻オルガがClaudia Kraxnerという面々でした。

5月に観たプルミエとは、かなりキャスティングが変更されています。

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最も前シーズンもプルミエ後に、かなりの回数が上演されていますから、単にFeriが観たのが始めて‥という人がいるのも事実ですが‥

さて、演出に関しては、プルミエのままで上演されています。その点は、安心して見ることができました。なお、今の「メリーウィドウ」は、曲の繰り返し(リフレイン)がまったくありません。これも時代の流れなのでしょうかね。

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さて、今回、気になったのは舞台とオーケストラのコンビネーションが、余り良くないということです。シーズンはじめで、指揮者と出演者の呼吸が合っていないのかもしれませんが、演奏に入るタイミングがずれる場面が何度かありました。

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歌手では、ハンナのAlexandra Reinprechtさんは、プルミエにも出た方ですが、5月のプルミエの時よりも歌の仕上がりが良くない感じがしましたね。「ハンナ登場の歌」も出だしが冴えませんでした。

また、二幕の名曲「ヴァリアの歌」も、仕上がりが今ひとつという気がしました。演技や踊りは良いのですが、歌に関しては本調子ではない感じです。期待していただけに、ちょっと残念。最も、後半はだいぶ良くなってきましたが‥

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ダニーロは今回、Marco Di Sapiaさんでしたが、プルミエのDaniel Schmutzhardさんと比べると、昔のダニーロに近い雰囲気がありました。具体的には、かなり意地っ張りというキャラクターです。Daniel Schmutzhardさんが母性本能をくすぐるタイプだっただけに、その差が際立っていましたね。どちらが良いのかは、意見が分かれるかもしれません。

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ツェータ男爵のKurt Schreibmayerさんは、いつもながら安定していましたが、相手の関係がちょっとやりにくそうな感じがありましたね。ベランシェンヌはFrauJulia Kociさんでしたが、三幕のカンカンは見事でした。歌もなかなか上手な歌手ですが、色気がちょっと弱いためか、存在感が薄いような気がしました。このあたり、難しいですよね。

カミーユ・ド・ロションのVincent Schirrmacherさんは、声量があり、しっかりと歌える東洋系の歌手。東洋系の顔立ちなので、ロションの雰囲気には合わないという声が出るかもしれません。もっともMehrzad Montazeriさんも、歌はうまいですが、雰囲気がパリの色男というのは、微妙なところですが‥

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結局、ニェーグシュのRobert Meyerさん一人で、舞台全体を締めていたような気がします。その点、Meyerさんもわかっていたのか、プルミエ並みの張り切りようでした。正に全力投球。頭が下がります(最もダイレクターですから、責任は重大)。

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Feriとしては、プルミエの時のような「ときめき感」がなかったのですが、これは全体の仕上がりが良くないためかもしれません。また、ダニーロのキャラが変わってことも影響している可能性もありますね。

ところで、プルミエで行われたサプライズのカーテンコールは、レパートリー公演になっても健在でしたまぁ、この演出だと、日本公演ではカーテンコールが異様に盛り上がることは間違いありません。

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日本公演までには、だいぶ時間がありますし、シーズン後半ですから、日本では「こなれた状態」でご覧いただけると確信しています。ところで、今シーズン、ダニーロにMorten Frank Larsenさんが起用される回があります。彼が新演出で、どんなダニーロを見せるか‥これは大変興味がありますね。このほか、指揮者が変わると演奏は一変することがありますので、その点も注意が必要ですね。

一般的に夏休み明けの9月は調子が出ないカンパニーが多いのですが、今までフォルクスオーパーの場合、その傾向はあまりありませんでした。ちょっと、今シーズンは、気になるスタートになりましたね。

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オペレッタ |

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Comments

フォルクスオパー来日公演、楽しみです。
来月はオペラパレスのトロヴァトーレとサロメとグルベローヴァのリサイタルとミュンヘンオペラのアリアドネを聴きに行きます。
正直アリアドネは演出が不安ですが…
それと、僕のブログのメリーウィドウ、いい加減再開しないといけませんねぇ…

Posted by: ジャンボ | September 25, 2011 at 07:50 AM

ジャンボさま、コメント、ありがとうございます。

バイエルンの「ナクソス島のアリアドネ」は、かなり斬新な演出だそうです。私もまだ観ていませんが‥ご期待ください。

Posted by: Feri | September 26, 2011 at 12:20 AM

Feriさん、こんにちは。Steppkeです。

Die lustige Witweの新演出に行きました。
Marelliの演出は、彼の他の舞台同様、モダンな感じでうまくまとめている印象です。なかなか良いですね。
しかし、ちょっとまとめ過ぎで、前々回の名演出と比べるとスケールが小さくなった感じを受けました。

主役のコンビは、Alexandra ReinprechtさんとDaniel Schmutzhardさんでした。二人とも歌が良くお芝居もうまいいので、ちょっとふとめのペアですが、好感度大です。
ただ、演出なのでしょうが、Daniloが男の弱みをあそこまで見せてしまうのはどうかなという感じです。

ValencienneはMara Mastalirさん、CamilleはVincent Schirrmacherさん、Baron ZetaはAndreas Daumさんでした。
Schirrmacherさんは、Feriさんも言われている通り、東洋系の顔立ちで損してますが、なかなかです。
Mastalirさんは美人で背も高く映えるのですが、歌と踊りがちょっと弱い感じでした。これから伸びてほしいです。
DaumさんのZetaは、雰囲気も出ており、ぴったりはまってました。

脇はさすがにしっかりしています。
KromowのGeorg Wacksさんがピストルを振り回すのは面白かったですね。

指揮はAlfred Eschwéさんで、安心して聴いていられます。
ただ、Damenwahlの入りで崩壊しかけました。合唱が出損ねたようで、まだ演出としっくりいっていないのかなと思いました。

Robert MeyerさんのNjegusは、やはり縦横無尽の活躍で、アンコールの指揮も堂に入ってます。

全体として、新しい時代の定番として、非常に良い感じでした。
ただ、カンカンが無いのは、やはりちょっと寂しいですね。

Posted by: Steppke | October 31, 2011 at 05:17 PM

Steppkeさん、こんにちは。

私も新シーズンに入ってから1回しか観ていないので、どの程度、こなれているかは未知数です。Steppkeさんのレポートで、こなれ具合がだいぶわかりました。

基本的にはダニロの性格付けを大きく変えているのですが、ただ、出演する歌役者さんによって、演じ方が違うようです。個人的に興味があるのは、前演出でも出ていたMorten Frank Larsenさんが出た時、どんな感じになるか‥というところですね。

Posted by: Feri | October 31, 2011 at 08:06 PM

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