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December 23, 2011

グラーツ歌劇場「ワルツの夢」

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今日は久しぶりに「オペレッタの話題」をお届けしましょう。

2011/12シーズン、グラーツ歌劇場でオスカー・シュトラウス作曲のオペレッタ「ワルツの夢」(Ein Walzertteaum)が上演されています。

最近ではあまり上演されない演目なので、Feriは久しぶりにグラーツ遠征を決め込みました。グラーツのオペレッタと言えば、かの「チャールダーシュの女王」がありますが、さて、今回はどんな仕上がりでしょうか。

「ワルツの夢」は、1907年3月にカール劇場(ウィーン)で初演された作品です。時代設定は1900年代、場所は北ドイツにある架空の小公国フラウゼントウルンです。

お話は、女系の王位継承者の婿養子(男シンデレラ)獲得にまつわる風刺劇‥。当時、ドイツのプロイセンに負けた、ウィーン子のくやしまざれの感情がうまく盛り込まれた作品だそうです。

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フラウゼントウルン公国のヘレネ姫とウィーンの粋なニーキ中尉との結婚を妨害し、自分がヘレネ姫と結婚して、次期大公の座を目論むローター伯爵。ローター伯爵は、ニーキ中尉に、「あんたは種馬に選ばれただけだ」等と、あることないことを風潮し、ヘレネ姫との結婚を破綻させようと仕向けます。

そんな時、街のレストランにウィーンから女性オーケストラがやってきます。そして、指揮者フランツィがニーキ中尉と出会って、話が複雑に‥

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結局、ウィーン子の心を射止めるには、お堅いドイツ式ではダメ。ウィーン風のアプローチが不可欠なのよ‥というウィーン子万歳のような展開‥。最後はフランツィのサポートを得て、ニーキ中尉とヘレネ姫は、めでたく結ばれますが、キューピット役となったフランツィは「私の恋はワルツの夢だったのね」というちょっと寂しいエンディングです。

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Feriが観た日の指揮はMarius Burkert さん、ヨアヒムⅩⅢ(フラウゼントウルンの大公)がGötz Zemannさん、へレネ姫(大公の娘)がMargareta Klobučarさん、ローター伯爵GrafLothar (へレネを妻にと望む大公の従兄弟)がMartin Fournierさん、ニーキ中尉(粋なウィーンの中尉。ヘレネ姫の夫となる人)がThomas Sigwaldさん(お久しぶりです‥)、モンチ中尉(ニーキの友人)がJános Mischuretzさん、フリーデリケ・フォン・インスターアルク(へレネ姫付の女官長)がFran Lubahnさん、フランツィ・シュタイングルーパー(女性オーケスーラの指揮者)がSieglinde Feldhofer さん、ヴェンドリン(侍従長) がJuraj Hurnyさん、アンネル(女性オーケストラのヴァイオリニスト)がUte Walluschek-Wallfeldさん、フィフィ(女性オーケストラの団員)がUschi Plautzさんという面々でした。

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設定は1900年代ですが、あまり時代設定にはこだわっていないような演出、舞台装置でそた。そのため、フラウゼントゥルン公国の男性たちはスーツ姿でした。ただ、舞台はきれいにまとめられており、なかなか良い雰囲気を醸し出していました。

ストーリーは、ほぼオリジナル通りのようです。ニーキ中尉にフォルクスオーパーでも活躍するThomas Sigwaldさんが起用されたため、俄然、舞台が締まっていました。Thomas Sigwaldさんは器用な歌役者さんですが、適当に軽い役が向いていると思います。

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また、へレネ姫のMargareta Klobučarさんも雰囲気が役に合っていただけでなく、歌もなかなかの仕上がりでした。さらにアンネルのUte Walluschek-Wallfeldさんも良いお芝居を見せてくれましたね。敵役のローター伯爵は、意図的に堅物のドイツ人を演じているので、会場では爆笑の嵐でした。

なお、二幕でホームシックになったニーキ中尉の頭の中でウィーンのケーキが踊り出す場面があります。この場面、バレリーナがザッハトルテなど、ウィーン風のお菓子の着ぐるみを着て踊るという、バレリーナ泣かせのダンスでした。また、クリスマスシーズンを意識してか、二幕のレストランの場面ではサンタクロースが登場していました。

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このほか、舞台上の女性オーケストラは楽器も含めてダミーなのですが、舞台寄りのロージェにオーケストラメンバーが入っており、ここで女性オーケストラのパートを演奏していました。普通は、このような場合、録音を使うケースが多いのですが、芸が細かいですね。

前回見た「チャールダーシュの女王」と比べると、ケーキの着ぐるみで踊る場面以外は、極めてオーソドックスな仕上がりでした。

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面白かったのは、このオペレッタを見たことがある人が少ないためか、エンディングで幕が下りても各席から拍手が起こりませんでした。シーンとした沈黙‥その後、カーテンコールで、再び幕が開いてから盛大な拍手が始まりました。残念だったのは、余り知られていない演目だったせいか、空席が目立ったことです。

わざわざグラーツまで遠征した甲斐のあるオペレッタでしたが、こういった珍しい作品が上演されることはファンにとってはありがたいことです。

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