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December 26, 2012

ローナッハ劇場「SisterAct」

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12月25日、クリスマス当日もウィーンは濃霧でした。気温が上がったためでしょうね。市内ではクリスマス市が撤去され、シルヴェスターの準備が急ピッチで進められています。25日と26日は祝日ですが、この時だけは、別。工事関係者の皆さま、お疲れさまです。

さて、今日は「ミュージカルの話題」をお届けしましょう。

Feriは、今まで、こちらではフォルクスオーパー以外ではミュージカルを観たことがなかったのですが、実はウィーンではミュージカルを中心に上演している劇場が多数あります。旧市街にあるローナッハ劇場、西駅に近いライムラント劇場などが代表例でしょうか。

で、アドベントの時期、フォルクスオーパーでは「ヘンゼルとグレーテル」や「Max und Moritz」が多くなるため、今回は浮気してローナッハ劇場へ行ってみました。実はフォルクスオーパーのミュージカルとの違いを実感したかったこともあります。

Feriはローナッハ劇場に行くのは初めてですが、旧市街にあるためか、こちらの劇場としてはホワイエが狭いですね。なお、劇場の内部はフォルクステアターなどと同じく馬蹄形で、興味深いのは2階の個室は正面以外、廊下とカーテンで仕切るようになっていました。

ちゃんとしたオーケストラピットもありますが、かなり深く、狭いようです。なお、事故防止のためかオペラ劇場では見られない転落防止ネットがピットの両側に設置されていました。

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さて、演目は「Sister Act」(邦題:天使にラブ・ソングを‥)。このミュージカルは、通常とは異なり、1992年に公開された映画(ウーピー・ゴールドバーグ主演)が先で、それを2011年にブロードウェイミュージカル化されたものです。比較的新しいプロダクションですね。

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オリジナルのプロデューサーは、映画版の主演を勤めたウーピー・ゴールドバーグさんが担当し、音楽はディズニーミュージカルアニメ作品を作曲しているアラン・メンケンさんが担当しました。ストーリーの大筋と登場人物は映画版と同じですが、楽曲は全て書き下ろしで、映画版での挿入曲は使用されていないそうです。

当日の指揮はMichael Römerさんで、15名ほどのアンサンブルによる演奏でした。通常のミュージカルの場合、フルオーケストラが入ることは少ないので、マイクで音を拾ってスピーカーから流す方式です(日本でもおなじみですよね)。

当日の主なキャストは、以下のとおりです。

Deloris van Cartier:Ana Milva Gomesさん
Mutter Oberin:Maike Katrin Merkelさん
Curtis Jackson:Mischa Mangさん
Eddie Fritzinger:Thada Suanduanchaiさん
SR.Mary Robert:Barbara Obermeierさん
SR.Mary Patrick:Sonja Atlasさん
SR.Mary Lazarus:Kathy Tannerさん
Monsignore O'Hara:Fernand Deloschさん
TJ:Bernhard Viktorinさん
Joey:Patrich Stankeさん
Erkan:Arcangelo Vigneriさん
Tina:Anouk Roolkerさん
Michelle:Sidonie Smithさん

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プロダクションは、ブロードウェイミュージカルを、そのまま持ってきて、ドイツ語版に改編しただけなので、良くも悪くも「今風のアメリカン・スタイル」です。舞台転換も回り舞台、吊しもの、壁などを上手に活用してスピーディーに行っていました。結構、お金がかかっていそうな感じです。

当たり前ですが、ダンスをしながら歌う場面が多く、ブロードウェイ流の振付が見事。とにかくアップテンポな曲が多く、若いお客さまはノリノリ。客層もご年配の方からご家族連れまで幅広いのが印象的でした。

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ストーリーはご存じの方も多いので省略しますが、「皆でがんばれば困難を乗り越えられる」というアメリカ人好みの内容ですよね。

ところで、映画の舞台はネバダ州リノだったと思うのですが、このミュージカルではフィラデルフィアに変わっていました。Feriにとっては懐かしのフィラデルフィア‥(数少ないアメリカで行ったことがある都市なのですよ)。

また、スポンサーの商品が舞台上にちりばめられているのがご愛敬。例えば、デロリスが食べいるスナック菓子がKelly’s、バーの場面で皆が飲むビアがOttakringer(フィラデルフィアにある?)といった具合。商業ベース全開の舞台です。

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また、売店でも各種グッズを販売していました。単一公演をロングランで行う方式なので、このあたりの仕掛けは日本と同じ(というかブロードウェイスタイルなのでしょうかね)ですね。

さて、エンディングは、デロリスを殺害しようとしているギャングのボス・ヴィンスが間一髪のところで警察に逮捕され、無事、ローマ法王の前での公演が実現します。

舞台上で派手なコスチュームで踊るデロリスをはじめとするシスター。と、オーケストラピットの指揮台がせり上がり、ローマ法王風の人物が登場(これは指揮者のコスプレでした)し、聖歌隊に祝福を与えて、めでたく幕となります。

ミュージカルは、基本的にカーテンコールが賑やかですが、本作品も同様。驚いたのは、カーテンコールでの手拍子です。ウィーンでこれだけ見事に揃った手拍子を見たのは、久しぶりですね。ふと、思えばブダペスト・オペレッタ劇場みたいな雰囲気になっていました。

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フォルクスオーパーのクラシック系ミュージカルに比べると、プロダクションが新しい分、雰囲気が異なります。フォルクスオーパーの場合、フルオーケストラを使えるので、電気で増幅していない生演奏のすばらしさが堪能できますよね。また、それが生きるプロダクションを選んでいると思います。また、歌手だけでなく、合唱団やバレエ団も使えるので、人数も多くできる。その点が違うところかもしれません。

ローナッハ劇場で2011年9月15日からロングラン上演を続けてきた「Sister Act」も12月31日が千秋楽。まぁ、本来ならばブロードウェイで見るのが最高なのでしょうが、ドイツ語圏の方にとっては、ドイツ語版はありがたいところなのかもしれません。

ところで、ローナッハ劇場やライムラント劇場は、チケットをはじめ、お値段が高いです。また、曜日によって金額が違うというシステムが導入されていますね。

とにかく明るく楽しい舞台。仮に言葉がわからなくても、十分、楽しむことができると思います。それにしてもウィーンにいるのに地元物の「Elisabeth」を見ないで、「SisterAct」に行くあたり、Feriはへそ曲がりなのでしょうかね。


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