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March 29, 2013

シルヴァが二人? 「チャールダーシュの女王」で何が?

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今日は「オペレッタのアクシデント」にまつわるお話です。

オペレッタやオペラといった舞台芸術は、生身の歌手がやっていますから、連日のように上演していると、何らかのトラブルが発生します。

そのため、多くの劇場ではカバーと呼ばれる代役を用意しており、万が一、予定されている歌手が登板できない場合は、カバーが入る仕組みになっています。中には本番では一度も歌わないでカバーの練習だけ‥というケースもあるそうです。

公演直前にカバーにチェンジした場合、出演者リストやポスターに間に合わないため、ポスターにカバーの名前が印刷された赤い紙掲出されますね。

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もっとも公演が始まってから、出演者が体調不良となり、急きょ、カバーの歌手に声がかかった‥という話もよく聴きます。中には衣装が間に合わず、歌えなくなった歌手は口パクで、カバーが舞台袖で歌ったという例もあるそうです。

さて、3月27日のフォルクスオーパー「チャールダーシュの女王」でもカバーが起用されました。劇場へ行くと、アナスタシアがElisabeth Schwarzさんから、当日になってMaria Mastalirさんへ変更となっていたのです。が、その後、もっと驚く事件が‥

当日の指揮はRudolf Biblさん。当初のキャストは、21日と同じでした。

レオポルト・マリア伯爵:Wolfgang Hübschさん
レオポルト夫人アンヒルデ:Regula Rosinさん
エドウィン:Thomas Sigwaldさん
アナスタシア:Maria Mastalirさん(Elisabeth Schwarzさんから変更)
オイゲン男爵:Markus Koflerさん
ボニ:Roman Martinさん
フェリ・バチ:Wolfgang Gratschmaierさん
シルヴァ:Annely Peeboさん
シギ:Nicolaus Haggさん

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今日は前回のような1幕3場シャンペンボトルの受け取りミスもなく、シルヴァ、エドウィン、ボニ、フェリ・バチの呼吸もバッチリです。順調に前半が終了し、休憩に入りました。シルヴァのAnnely Peeboさんも前回と同じような仕上がりに見えました‥ ちなみに右の写真がアナスタシアにカバーで入ったMaria Mastalirさんです。

さて、フォルクスオーパーの場合、休憩は通常20分なのに、20分経過しても舞台上の防火壁が上がっていません。

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また、オーケストラの入場も遅く、結局、休憩に入って25分経過してからオーケストラメンバーがピットに戻ってきました。結局、休憩時間は30分になってしまいました。

で、Rudolf Biblさんが指揮台に上って、さぁ2幕‥という段階になって劇場係員が舞台上に登場。「シルヴァのAnnely Peeboさんが体調不良で降板。急きょ、Martina Dorakさんが登板します」という衝撃の発表。えーっ、タイトルロールが前半と後半で代わっちゃうの!! 客席からも拍手とどよめきが‥

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実はMartina Dorakさんは、今シーズンの「チャールダーシュの女王」でAnnely Peeboさんとともにシルヴァを務めることになっているので、問題はないのですが、急きょ、お座敷がかかって、2幕からというのは共演者も含めてやりにくいことでしょう。

Martina Dorakさんは、どうも劇場の近くにいらっしゃったようですが、わずか30分で非常招集がかかり、衣装やメイクも通常と同じように行い、何もなかったようにシルヴァを後半から演じているのは、正直、驚き。プロ根性に頭が下がりました。

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ちなみに前の写真2枚はAnnely Peeboさん(1幕)、後半はMartina Dorakさん。コスチュームが違うとは言え、雰囲気は明らかに違いますよね。

FeriはMartina Dorakさんは好きな歌手の一人です。ただ、お芝居やダンスはうまいのですが、アリアを聴かせるタイプの歌役者ではないので、シルヴァの起用は無理があるように思っています。幸い、後半は単独のアリア歌が少なく、エドウィンやボニとの重唱が中心だったので、心配は杞憂に終わりましたが‥ 

逆に後半のハイライト「ヤイ、ママン」などは見事な踊りを見せてくれました。やはり彼女の笑顔は素晴らしいですね。かつてMartina Dorakさんは、「チャールダーシュの女王」ではアナスタシア役がはまり役だったのだが、時代も変わったものです。

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共演者の皆さんも、相手役が代わったにもかかわらず、平然とお芝居を展開できるのは、たいしたものです。

ところでSándor Némethさんがフェリ・バチでもやっていたら、「アメリカから帰って、雰囲気が変わったね」とグランドホテルで再会した時、例のおとぼけで言いそうな気がしました。しかし、Wolfgang Gratschmaierさんでは、そこまでの余裕がないでしょうね。


また、指揮のRudolf Biblさんは、何事もなかったかのように淡々と指揮をしていましたが、オーケストラはいい音を出していた。さすが巨匠。この程度のことでは動じません。

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気になる終演時間ですが、結局、代役準備の10分がそのまま延びて、22時10分となりました。今度は最初からMartina Dorakさんがシルヴァを演じる回を観たいと思っています。

それにしてもオペレッタで、前半、後半でタイトルロールの歌手が交代するというのは、Feriにとって初めての経験でしたが、カーテンコールの表情を見ていると、エドウィンのThomas Sigwaldさん、ボニのRoman Martinさん、フェリ・バチのWolfgang Gratschmaierさんらがホットした表情をしていたのが印象的でしたね。


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