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April 22, 2013

聖人アポローニアをご存じですか?

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今日は「聖人の話題」をお届けしましょう。

カトリックには、旅人やパイロットを守る聖ラファエル、通信や報道の保護者である聖ガブリエルなど、数多くの聖人たちがいますが、歯の守護聖人が今日ご紹介するアポロニア(Apollonia)です。余談ですが、オーストリアのガイドさんは、カトリックの聖人については非常に詳しいですね。

さて、アポローニアは、ローマ帝国時代のエジプトのアレクサンドリアで殉教したキリスト教徒の女性です。言い伝えによると、彼女は西暦249年に、進駐してきたローマ軍に捕らえられ、キリスト教信仰を捨てるよう強制されます。その際、歯を全て乱暴に引き抜かれたか、粉々にされるという拷問を受けました(痛そうです‥)。

しかし、このような拷問にも屈せず殉教。そして約50年後の300年にカトリック教会により、聖人の列に加えられました。なお、カトリックでは2月9日がアポローニアの祝日になっています。

アポローニアは「歯痛に悩むものを救おう」と死を前に叫んだことから、ヨーロッパでは歯科疾患に苦しむ人々は、この聖女にお祈りを捧げるようになったそうです。

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というのは古代に歯の治療を受けることができたのは特権階級の人だけ。庶民たちは強烈な虫歯の痛みにも、ひたすら祈りに救いを求めるしかありませんでした。歯が痛いときや、腫れたら、教会にお参りして、そこを押さえてアポローニアを3回唱えると治ったと言われています。

これだけだとオーストリアに関係のない話になってしまうのですが、アポローニアの切手が何と、オーストリアから発行されているのですよ。実はFeriの親戚には歯科医師一家が居るのですが、先日、久しぶりに親戚のクリニックへ顔を出したところ、待合室に歯科にかかわる切手をならべた額が飾ってありました。その中に、オーストリアが発行したアポローニアの切手を見つけたのです。

この切手には「70 Jahre Weltkongress der Zahnärzte der F.D.I」と書かれていたので、ちょっと調べて見ました。まず、FDIは国際歯科連盟(FDI:Fédération dentaire internationale)の略で、スイスのジュネーブに本部がある歯科医師会組織の連盟です。1900年にフランスの歯科医師Charles Godonにより、パリに設立されました。現在では130以上の国、地域から190以上の組織が参加しているそうです。

国際歯科連盟は、世界各国の歯科医師に対して様々な活動をしていますが、代表的なものは毎年、開催される年次総会です。この大会は、1901年に最初の大会がロンドンで開催され、以後、世界大戦中の2回の中断期間(1915年~1920年、1940年~1945年)を挟み、毎年、世界各国で開催されています。

1982年のウィーン大会は、ちょうど70回記念大会となったため、郵政当局が記念切手を発行したようです。各種学会の常連都市であるウィーンでは、1982年以外にも1936年、1965年、2002年と、都合4回、年次総会が開催されています。さすがですね。また、ベテラン歯科医の親戚に聞いたところ、日本ではウィーンの翌年、1983年に開催されているそうです。2013年はトルコのイスタンブールで8月28日から31日までの日程で101回大会が開催されます。

なお、聖人アポローニアをデザインした切手は、シラレオネでもルーブル美術館所蔵の絵をデザインしたものが発行されているそうです。

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