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May 07, 2013

ディープな「入待ち、出待ち」の世界

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今日は「オペラファンに関する話題」です。

オペラファンの中には、お気に入りの歌手にサインをもらうことを趣味にしている方がいらっしゃいます。通常、サインをもらうタイミングは公演終了後なので、楽屋口で出てくるのを待ち構えることを、日本では「出待ち」と言いますよね。一方、公演に備えて楽屋に入るタイミングを待ち構えるが「入待ち」‥ 一般的に公演前は神経質になっている歌手の方も多いので、「出待ち」の方がサインをもらいやすい(リスクが少ない)と言われています。

かくいう、Feriもグルベローヴァさんのファンなので、彼女が出演する時は、公演終了後に出待ちをして、自分の撮影した写真にサインをもらっています。

面白いのは、グルベローヴァさんの場合、ウィーンの出待ちに集まる人がだいたい決まっていて、“また、あの人が居る”というケースが‥(向こうもFeriのことを見て、そう思っていることでしょう)。

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日本公演の場合、招へい元が公演終了後のサイン会を仕切っているケースが多いですが、ウィーン国立歌劇場では、特別な場合を除くと「誰かが仕切る」ということはありません。

そのため、人気歌手になると楽屋口はカオス状態‥ネトレプコさんのときは、ファンの数が多いので、凄まじい状態になっていました。歌手によっては、集まったファン全員の希望に応える方ばかりではないので、そうなると混乱に拍車がかかります。

日本のようにおとなしく並んでサインがもらえるとは限りません。その点、グルベローヴァさんは、特別な場合を除くと守衛所に座って、最後のファンまで一人ずつ丁寧に対応してくれます。超ベテランながら、ファンを大切にする姿勢に人気があるのでしょうね。

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また、有名歌手の中には、ファンの出待ちを回避するため、地下から駐車場に抜けてこっそり帰ってしまうそうです。まぁ、ファンサービスは、歌手一人ひとりの考え方が良く出ますよね。

また、特定の歌手だけでなく、国立歌劇場に出演するソリスト全員のサインを集めている熱心なファンもいらっしゃいます。この場合、毎シーズン毎に発行される出演者のバイオグラフィーを掲載した冊子(KÜNSTLERBIOGRAFIEN)の該当ページにサインをもらう人もいますね。

ところで、先日、平日の真っ昼間、所用があって旧市街に出たとき、国立歌劇場の楽屋口を通りかかったのですが、数名のファンがサイン帳を持って待機していました。“こんな時間に何をやっているのだろう?”と思ったので、確かめたところ“歌手のサインをもらうために待っている”とのこと‥

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なぜ、平日の真っ昼間に、今日、公演がない歌手が出てくるのだろうと思ったのですが、実はプローベ(稽古)で国利歌劇場にやってくるのです。こちらでは、オペラでも新演出でない限り、全員が揃って行うプローベはほとんど行いません。通常、歌手とコレペティートア(Korrepetitor)と呼ばれる伴奏ピアニスト(コレペティートアの話題は後日‥)、スタッフの3人程度でプローベを行っています。

特にアンサンブルの歌手は、カバー(代役)として予定されている歌手のバックアップを行うため、本番で自分の出番がない日でも国立歌劇場内の練習場(小規模な練習室が沢山あるそうです)で、プローベを行っています。もちろんアンサンブル以外のゲスト歌手もコレペティートアとのプローベは行っています。

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そう、平日の真っ昼間に楽屋口で待ち構えていたディープなファンは、このプローベでやってくる(もしくはプローベを終えて帰る)歌手を待ち構えていたのです。

が、単純に待っているだけでは、正直、効率が悪いですよね。何しろ、誰が、何時頃、プローベのためにやってくるのかがわかりませんから‥

その後、関係者からうかがったお話では、国立歌劇場の場合、スタッフの人数が多いため、毎日、PROBENPLANと呼ばれるスケジュール表が配布されるそうです(A4サイズのペーパーで歌手やスタッフは自由に取れるようになっているとか‥)。

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これには、演目、練習場、参加者(コレペティートア、歌手の名前を含む)、プローベの時間帯などが全て書かれており、これを見れば、おおむね、「いつ、誰が、何時から何時までプローベをしている」ということがわかります。つまり、どの時間帯に楽屋口で待機していれば、会える可能性が高いことがわかる訳です。

ただ、これは部内資料で、外部には一切公開されていません。どうも関係者のお話だと、内部からPROBENPLANの情報が漏れているらしい‥ということでした。なるほどねぇ。こういう「裏技」があるのですね。

確かに公演終了後は、深夜になりますから、出待ちをしていても歌手に振られてしまうことが多々あります。また、ファンの人数が多い場合、サインがもられる保証はありません。その点、プローベの日は出待ちをしている人はほとんどいませんし、昼間ですから、歌手も比較的サインに応じてくれることでしょう。考えましたね。

ちなみに、後で聴いた話ですが、Feriが昼間に楽屋口で見かけたファンは、ネトレプコさんを狙っていたようです。


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ウィーン国立歌劇場 |

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