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May 18, 2013

変わったお店シリーズ77 住宅街のSchutzhaus

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今日は変わったお店シリーズとして「住宅街にあるSchutzhaus」をご紹介しましょう。

Schutzhaus‥皆さんは、これは何だと思いますか? いわゆる英語のシェルターに相当する言葉です。シェルターと聞くと物騒ですが、別に戦争が起こったときに避難する場所‥という訳ではありません。

実はferiが最近、アパートの近くを散歩している時、住宅街の一角にいわゆるレストランを数件見つけたのですが、いずれも店名の前にSchutzhausという名称が付いているのです。だいたい店名は「Schutzhaus am ○○」(○○は地域の名称が多いですね)。

種明かしは最後にして、“どんなお店がSchutzhausなのか”をご紹介しましょう。

まず、最初はFeriが住んでいるアパートからちょっと距離があるのですが、丘の上にある広い戸建て住宅が並ぶ高級住宅地で見つけたお店です。

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Schutzhaus am Schafbergというお店で、日曜日の昼前に通りかかったのですが、シャニガルテンで地元のおじさん達が集まってビアを楽しんでいました。

このお店は道路に面して120席を擁するシャニガルテンがあるのですが、中央に栗の木があるのが特長。その日、Feriは利用しませんでしたが、後で調べたところ、特性のデザートが美味しいお店であることがわかりました。

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もう一軒は、アパートの裏手の坂を登ったところで見つけました。こちらは「Schutzhaus am Predigtstuhl」という店名です。たまたま通りかかった時には営業準備中でしたが、まわりは住宅だけで、お店は一軒もありません。

こちらは規模が比較的小さいのですが、それでも立派なシャニガルテンがありました。ホイリゲではありませんが、地元の皆さんの「憩いの場」という感じが伝わってきました。

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このお店は日本のファミリーレストラン並の巨大な広告ポールが特長。よく目立ちます。近くには146Bのバス停もありますが、遠くからお客さまが来るかは、確認できませんでした。ちなみに真ん中の写真、二枚がSchutzhaus am Predigtstuhlです。

さて、三軒目は44Bのバスで丘の中腹に行ったところにあります。店名は「Schutzhaus Heurigen am Heuberg」。ちょうどバス停の近くにあります。丘の中腹にあるので、晴れた日には眺めが良いのが特徴。

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お店の外側は、あまりパッとしない作りですが、景色の良い裏庭にシャニガルテンが設置されています。今の時期は、店内よりもシャニガルテンの方が良いかもしれませんね。ここも商業施設は、このお店、一軒だけです。物販のお店は全くありません。

このレストランは昼食時に利用したことがあるのですが、地元のお年寄りがランチを楽しんでいました。お客さまは地元の方が圧倒的に多く、店員さんと皆さん顔見知りです。

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Schutzhausのメニューは、どこもオーストリア料理が中心ですが、このお店では、金曜日と土曜日の夜(15時~19時)だけ、特別にインド料理(Indische Spezialitäten)を提供しています。というのは、従業員にインド系の方がいらっしゃるので、その人のアイデアかもしれません。ここは実際にFeriもランチで利用してみましたが、お値段も安い上に味も上々でご機嫌でした。

さすがにアパートからは完全な上り坂になるので、根性のないFeriは歩いて行くのはアウトですが、ウィークリーパスを持っていれば、バスに乗って出かけても費用はかかりませんので、安心。

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周りは住宅地ですが、さすがに地元の皆さんだけでは経営が厳しいのか、feriのアパート近くのバス停数箇所に毎週ランチのメニューが張られています。

このように近くをちょっと散歩しただけでも、住宅地の中でこっそり、ひっそり営業しているSchutzhausが数軒あったのは、ちょっと驚きです。特徴のあるお店の場合、遠くからやってくるお客さまも多いと思いますが、ごく普通のお料理を提供するお店の場合、経営が大変かもしれません。

ただ、一人暮らしのお年寄りなどは、わざわざお料理を作るのは面倒なので、昼はこういったレストランを利用し、温かいお食事を召し上がる人も多いようです(逆に夜は簡単な食事で済ませる方が多いですからね)。

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さて、なぜ、普通のレストランのようなお店がSchutzhausと呼ばれているのでしょうか?

Feri一人では、考えがまとまらなかったので、友人にもお願いして、調べてもらいました。実はこのSchutzhausがあるエリアは、その昔、山林もしくはブドウ畑などが広がる地域だったのです。そこで農作業やハイキングをしている人が、天候が急変して雷雨などになった際、緊急避難をする場所という位置づけで設営されたようなのです。

もちろん、できた当初から緊急避難だけではなく、仕事やハイキングの途中でお食事をする場所も兼ねていたようです。だからシェルターなのですね。そう言えば、ドイツでは避難用の山小屋もSchutzhausと言うようですね。ですから、昔は大変重要な施設だったのです。

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ところが、ご多分に漏れずウィーン郊外も開発が進み、昔は山林や放牧地、ブドウ畑だったたところが住宅になってしまい、結果としてSchutzhausだけが取り残されてしまった‥というのが実態のようです。そう言えば、Feriがお気に入りのホイリゲも、昔は周りはブドウ畑だったに違いありません。今は住宅ばかりですが‥

ただ、昔の伝統を重んじるオーストリアなので、あえて出来た当初の「Schutzhaus am ○○」という店名を変えないのでしょうね。こういうところはFeriは好きです。

なお、Schutzhausは通常のレストランよりもスペースが広く、地元の皆さまが開く各種パーティー会場としても利用されているようです。実際、ホームページを見ると、各種パーティーに対応していることをうたっているSchutzhausも多く、地元の皆さんの憩いの場‥になっているようです。

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Comments

記事を拝読しましたが、高齢者の一人暮らしの方なら、ケースによっては自炊するより外食の方が安くて済む場合があるので、一概には云えないのです。

Posted by: 一人暮らし | July 05, 2013 at 03:27 PM

一人暮らし様

コメント、ありがとうございます。確かにおっしゃるような一面もありますね。Feriがよく行くホイリゲには、夕食を兼ねていらっしゃるご年配の方も多いですし‥

Posted by: Feri | July 06, 2013 at 12:15 PM

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