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June 06, 2013

2012/13シーズン フォルクスオーパー「チャールダーシュの女王」千秋楽

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6月に入ってウィーンも色々な行事が目白押し。1日は、Feriも大忙しでした。まず、日中、「第34回Österreichisches Blasmusikfest」を観て、16時からは友人からお誘いをいただいた「驚異のピアノリサイタル鑑賞」(これも、改めてご紹介します)。

そして、「夜の部」はフォルクスオーパーの「チャールダーシュの女王」千秋楽です。さすがに、1日に、これだけ移動しながら音楽を聴くと、心地よい疲労感が‥

まず、千秋楽は、通算300回公演でした。現在の「チャールダーシュの女王」は、ご存じ、Robert Herzlさんの演出によるもので、途中、再演の際、演出に若干、手を加えていますが、基本は同じ。通算上演回数が300回ということになります。実は、この300回を狙っていたのですよ。Feriは‥

さて、指揮はGuido Mancusiさん。主なキャストは、以下のとおりです。

-レオポルト・マリア伯爵:Wolfgang Hübschさん
-レオポルト夫人アンヒルデ:Maria Happelさん
-エドウィン:Thomas Sigwaldさん(昨晩はアイゼンシュタイン、人使いが荒い劇場ですねぇ)
-アナスタシア:Mara Mastalirさん
-オイゲン男爵:Markus Koflerさん
-ボニ:Jeffrey Treganzaさん
-フェリ・バチ:Kurt Schreibmayerさん
-シルヴァ:Martina Dorakさん
-シギ:Gernot Krannerさん

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今日はダブルキャストの「もう一方の皆さん」が多く、登場しています。まず、今回、注目されるのは最近、Roman Martinさんに固定されていた感のあるボニが、Jeffrey Treganzaさんに交代したことです。Jeffrey Treganzaさんは2010/11シーズン頃は、ボニに良く起用されていた歌役者さん。Roman Martinさんとの比較が楽しみです。

更にフェリ・バチはWolfgang GratschmaierさんからKurt Schreibmayerさんに代わっていますが、FeriはSchreibmayerさんのファンなので、これは大歓迎です。

また、最近、シギはNicolaus Haggさんが多かったのですが、今回はGernot Krannerさんに交代。面白いのはGernot Krannerさんは、以前の演出にあったマックス役(今のシギ役)で出ていたことがある‥という点です。

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さて、全体的な仕上がりですが、残念だったのは演奏と舞台の歌がずれている箇所が、気になったことです。歌の方が若干、遅れているような箇所が目立ちました。Rudolf Biblさんは、こういった場合の微調整が得意で、基本的に歌手のテンポに合わせて演奏を調整してきます。Guido Mancusiさんは、ちょっと、そのあたりの調整力に難がある感じがしましたが‥

歌手陣では、シルヴァのMartina Dorakさんの仕上がりが心配だったのですが、まずまず無難にこなしている感じでした。ただ、如何せん、歌手としてのピークを過ぎてしまっているので、歌一本で勝負するのは難しいところです。ただ、オペレッタの場合、お芝居と踊りの要素も重要なので、こちらでカバーしていました。トータルで見ると、なかなか良い雰囲気に仕上がっていたと思います。オペレッタの場合、歌唱力だけあっても、適役とは言えないところが難しいですね。

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今日の目玉は、久しぶりに見たフェリ・バチのKurt Schreibmayerさん。Feriは2010/11シーズンで観て以来ですが、お歳を召した分だけ味が出てきた感じがします。2008年頃はSándor Némethさんに比べると、背が高い上に、凜としていたので立派そうに見えてしまったのですが、今は、お歳を召した分、そういった感じが弱くなった気がします。

古くからフェリ・バチをやっているため役の理解も見事。Wolfgang Gratschmaierさんの時は、気になった3幕でのレオポルト夫人アンヒルデとの再会場面も、フェリ・バチが妙にハイテンションにならず自然体でした(そう、こういうところで感情を表に出さないのがフェリ・バチの格好いいところなのですよ)。

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また、今回は「ヤイ、ママン」のリフレインでは、何とシルヴァのMartina Dorakさんを抱きかかえて踊る場面が‥(Martina DorakさんはKurt Schreibmayerさんの首に手を回して完全に宙に浮いていました)。これは大サービスでしょうか。さすがに、「ヤイ、ママン」の後は、Kurt Schreibmayerさんもお疲れのような感じがしましたたが‥しかし、今のキャストでは、やはりフェリ・バチはKurt Schreibmayerさんの方がご機嫌ですね。

さて、もう一人、注目していたのはボニに起用されたJeffrey Treganzaさん。最近、良く起用されているRoman Martinさんとは甲乙付けがたい感じです(というか雰囲気が似ています)。ただ、Jeffrey Treganzaさんの方が歌は美味いような印象です。反面、身のこなしの軽さはRoman Martinさんの方が上かもしれません。とは言ってもJeffrey Treganzaさんも踊りは上手ですよ。

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そして、前日は主役のアイゼンシュタインを演じたThomas Sigwaldさんが、今日も準主役のエドウィンで登場。歌役者さんをこき使う劇場なこと‥ Thomas Sigwaldさんは昨日のアイゼンシュタインよりも、エドウィンの方が似合っている感じがします。この人は優柔不断な役をやらせるとうまいですね。

レオポルト・マリア伯爵のWolfgang Hübschさんも良い味を出しているのですがが、個人的にはPeter Matićさんの演技の方が好みです(これは好みの問題です)。

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そして、シギに起用されたGernot Krannerさん。スキンヘッドが印象的な人ですが、Nicolaus Haggさんとはひと味違った雰囲気を醸し出していました。

演出の都合上、シギは金に目がないという設定は変わらないのですが、そのこだわり方などに個人のキャラクターが出ます。マックス時代にも似て、Gernot Krannerさんの方が泥臭い感じがしましたが、れが、また面白いのですよ。

全体的には千秋楽にふさわしい、楽しい舞台に仕上がっていました。また、今回は大きなトラブルもなく、お客さまも終始ご機嫌でした。しかし、シルヴァ役にピッタリの歌役者さんがいないのが、本当に残念ですね。

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Feriは、こういった状況から、2013/14シーズンは「チャールダーシュの女王」のレパートリー公演はないだろうと思っていたのですが、予想に反して、カールマンものの二本立て。

でも、観ることができる内に、観ておかないと、いつなくなるかわからないのがオペレッタの常。皆さまも機会があったら、ぜひご覧ください。後から後悔しても遅いですよ。


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