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October 08, 2013

2013/14シーズン「ワルツの夢」

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今日は「オペレッタの話題」をお届けします。

2012/13シーズンにプルミエを迎えた「ワルツの夢」(Ein Walzertraum)ですが、今シーズンはレパートリー公演として継続上演されることになり、オペレッタファンのFeriとしては、一安心。

ただ、最近のフォルクスオーパーは、期間を集中して上演する方式に変更されているため、「ワルツの夢」は10月3日から11月18日までの2カ月間の上演となりました(合計9公演)。このような方式に移行したのは、歌手起用の問題だろうと思います。

さて、再演初日の10月3日ですが、指揮は昨シーズンのプルミエと同じGuido Mancusiさん。主なキャストは、以下のとおりです。

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-ヨアヒム大公:Andreas Mitschkeさん
-ヘレネ姫:Mara Mastalirさん
-ロタール伯爵:Markus Meyerさん
-ニキ中尉:Alexander Pinderakさん
-モンチ中尉:Michael Havlicekさん
-フリーデリケ(女官長):Regula Rosinさん
-ヴェンドリン(大公の侍従長):Christian Drescherさん
-ジギスムント(大公の侍従):Franz Suhradaさん
-フランツィ:Martina Dorakさん
-フィフィ:Renée Schüttengruberさん
-アンネル(ヴァイオリニスト):Irene Halenkaさん

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昨年のプルミエのキャストと比べると、ヨアヒム大公がAndreas DaumさんからAndreas Mitschkeさんに、ヘレネ姫がCaroline MelzerさんからMara Mastalirさんに、ニキ中尉がThomas PaulさんからAlexander Pinderakさんに、フリーデリケがAlexandra KlooseさんからRegula Rosinさんに、ジキスムントがGernot KrannerさんからFranz Suhradaさんに、そしてフランツィがAnita GötzさんからMartina Dorakさんに、アンネルがAnnerlIrene HalenkaさんからIrene Halenkaさんに交代しています。

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昨シーズンのセカンドクルーを中心に起用されているようでしたが、Andreas MitschkeさんとFranz Suhradaさんは、今日がRollendebütでした(つまり、今シーズンからの起用です)。

演出や舞台装置は、昨シーズンと全く一緒。Guido Mancusiさんによる演奏はワルツのメロディが素晴らしかったですね。歌手とのコンビネーションも問題ありません。

このオペレッタは、ドイツ文化(風土が違う北ドイツというのがポイント)とウィーン文化の葛藤が下敷きになっているので、ウィーンの皆さまには楽しめる作品です。

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ヘレネ姫はMara Mastalirさんでしたが、Caroline Melzerさんtとは甲乙付けがたい仕上がりでした。Mara Mastalirは清楚な感じで、ヘレネ姫役にはピッタリだと思います。また、アリアでは声もよく出ていた。とくにフィナーレでウィーン風に変身した場面は、髪型を変えたこともあり、清楚な感じが強く出ていました。

ニキ中尉のAlexander Pinderakさんですが、存在感のある歌役者さんで、文化の違いに戸惑うウィーン人を見事に演じていましたね。こちらも声が良く出ており、歌も聴かせるものがありました。Thomas Paulさんとは雰囲気が異なりますが、良い起用だと思います。

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フリーデリケのRegula Rosinさんは意外とオーソドックスなお芝居でした。プルミエに出演したAlexandra Klooseさんが、お茶目な演技が多かったのとは対照的です。

ただ、母親代わりにヘレネの幸せを願って動き回る姿は、基本的に同じです。Regula Rosinの場合、主役を引き立てるため、目立たないようにしている感じかもしれません。

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二幕から登場する「事実上の主役」、ダーメン・カペレのカペレマイスター・フランツィのMartina Dorakさん。プルミエはAnita Götzさんでしたが、これはMartina Dorakさんの貫禄勝ち。女性オーケストラをまとめるカペレマイスターの雰囲気が良く出ていました。

彼女はお芝居も上手なので、正にこういった役にはピッタリです。三幕で、ニキに別れを告げて、一人、宮殿を去って行く場面、哀愁を漂わせるお芝居はさすがです。

敵役のロタール伯爵役のMarkus Meyerさんはプルミエから起用されている人。堅物ドイツ人を見事に体現していましたね。また、ヨアヒム大公のAndreas Mitschkeさんも良い味を出していました。

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美しいワルツとマッチした美しい舞台装置が、Feri、個人としては好きな作品です。フォルクスオーパーのオペレッタは、最近、新演出の場合、妙な舞台装置を使うケースが多いのですが、「ワルツの夢」は、珍しいオーソドックスな舞台装置です。やはりオペレッタの場合、奇抜さよりも舞台の美しさというのも大切だと思います。

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プルミエレポートでもお伝えしたように、フィナーレで、ウィーン風を演出するお茶のセットは、メランジェとグーゲルフッフ。このあたりの「芸の細かさ」が、ウィーン子の気持ちをつかんでおり、この作品の魅力にもなっています。オーストリアの皆さんは、このようにドイツをある種、笑いものにする作品がお好きなのですよね。

この作品もフォルクスオーパーの魅力が詰まっているだけに、今後もレパートリー作品として続くことを祈っています。

ただ、今シーズンは11月18日に千秋楽を迎えてしまうのが、残念ですが…

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オペレッタ |

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Comments

Feri さん
ご無沙汰しています。Steppke です。

Ein Walzertraum に行って来ました。
昨シーズン聴けなかったし、演目変更になると困るので2回(しかも全く同じいつもの席)にしたので、出演者の違いも楽しめました。

Niki は両日とも Thomas Paul さんで、雰囲気は Niki に合っていて声も出ていたし、よかったですね。
Anita Götz さんの Franzi が素晴らしかった。おきゃんなヴィーン娘という感じがよく出ていましたし、Damenkapelle のリーダーとしての責任感も演じていました。Niki の幸せを思う第2幕の幕切れなど、胸を打たれました。歌もなかなかですし、これからも大注目です。
Regula Rosin さんの Friederike が脇を固めて、アンサンブルとしてとてもよかったです。

Helene は、1回目が Mara Mastalir さん、2回目が Caroline Melzer さんで、ともに美人で歌もうまいし、どちらも非常に良かったです。Mastalir さんは、いかにもお姫様という感じで、この役に求められるキャラクターぴったりでした。Melzer さんは、意志の強い今どきの女性といったところで、難局を自分で打開した感じです。(Niki は尻に敷かれるのでしょうね) 全体的には Melzer さんが一枚上だったように思われます。
Montschi は Roman Martin さんと Michael Havlicek さんでした。ご贔屓の Martin さんは言うまでもなくいい味を出していましたが、Havlicek さんもなかなかで、甲乙付けがたしといったところ。
Lothar は、1回目は Markus Meyer さんでしたが、2回目は同じ Meyer でも Robert Meyer 監督御自らが演じられました。Markus さんは、キャラクターに合っていて、はまっていましたが、御大の方は、申し訳ないですが、あまり良いとは思えませんでした。彼は何の役を演じてもワンパターンなところがあり、Lothar という役柄には合っていない感じです。他の出演者が遠慮するのか、地声の大きさもあってバランスも悪くなり、お芝居として少しギクシャクした感じになってしまいました。

オケは、さすがにこういう曲はうまいですね。Guido Mancusi さん(名前から推測するとイタリア系?)は初めて聴きましたが、オペレッタの指揮者としてなかなか良い感じです。

曲は素晴らしいし、舞台もオーソドックスで(あまり金も掛からず)、続けてほしい作品です。しかし、聴いていて哀しくなるし(オペレッタに涙が持ち込まれたのは Lehár の後期作品と言われますが、私はこの Ein Walzertraum が最初だと思っています)、盛り上がる場面も無いので、日本には持って来られませんね。

Posted by: Steppke | November 03, 2013 at 03:03 AM

Steppkeさま、こんにちは。

「ワルツの夢」、楽しまれたようで何よりです。「マダムポンパドール」が奇抜な舞台装置だったのと好対照で、Feriもこの舞台装置の方が好きです。

2シーズン目に入って、全体的にこなれてきた感じがします。指揮のGuido Mancusiさんは、主任指揮者だったと思いますが、なかなか良いですね。

さて、12月には今シーズンのオペレッタ・プルミエ「ヴェネチアの一夜」がありますが、どんな感じになるでしょうね。

Posted by: Feri | November 04, 2013 at 08:04 AM

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