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January 26, 2014

変わったお店シリーズ84 どっこい残ったKLEINBAHNの旗艦店

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ご案内が遅れましたが、1月23日から市庁舎前で恒例の「Wiener Eistraum 2014」が始まりました。毎日、9時から22時までオープンしており、今年は3月9日まで営業される予定です。なお、詳しい情報は公式ホームページをご覧ください。

スケート競技の人気はアイスホッケー以外、今ひとつのオーストリアですが、手軽なスポーツ、レジャーとしてスケートを楽しむ人は多いですね。

暖冬だったウィーンも、「Wiener Eistraum 2014」のオープンに合わせるかのように、週末から気温が下がり、冬らしくなってきました。

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さて、今日は「変わったお店シリーズ」の一つとして、「オーストリアの鉄道模型メーカー直営店」の話題をお届けしましょう。

以前、このブログでスクープしたLEOPOLD HALLINGがOEMで製造した富山ライトレールTLR0600形が、日本国内で発注元であるエンドウさんから正式に発売になったようですね(ブログの記事はこちらから)。Webサイトで確認したところ、お値段は35,000円だそうです。

しかし、日本のうるさい鉄道模型ファンに受け入れてもらうためLEOPOLD HALLINGが渾身の技術を駆使して製造した模型だけに、その出来は素晴らしいと思います。なお、OEM製品なので、LEOPOLD HALLINGの本社・工場に行っても、売ってくれませんから、ご用心を‥

さて、オーストリアには、以外と鉄道模型のメーカーがあります。その一つが1947年に創業を開始した老舗「KLEINBAHN」という会社。現在、本社・工場はウィーンの23区Gatterederstraße 4にあります。

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HOスケール(1/87スケール)の鉄道模型を中心に製造・販売していますが、創業が古いだけあって、どちらかというと今の精密志向ではなく、リーズナブルな価格で丈夫な製品がコンセプトです(要するに気軽に運転を楽しむことができる模型です)。

そのため、客車などは車体の長さが縮尺よりも短く、急カーブでも曲がれるようになっているのが特長。ちなみに、同社は1950年にはプラスチック製の車両を発売しています。

発売している車両はオーストリア(ÖBBの車両)が中心ですが、隣接しているドイツやスイスの車両もラインナップに加わっています。これはオーストリアの車両だけでは、商売が難しいこと、隣接している地域の国鉄車両には馴染みがある‥という事情があったようです。

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この会社の特長は、通常の模型店やおもちゃ屋経由の販売に加えて、直営店をオーストリア国内に開設していたことです。日本ではアンテナショップを兼ねた直営店を運営している鉄道模型メーカーもありますが、こちらでは直営店は、ほとんどありません。

KLEINBAHNの直営店ですが、最盛期には、ウィーン市内の4店舗(1区Schottenring、7区Kirchengasse、22区Wagramer Straße、23区Gatterederstraße )に加えて、各州の州都にも直営店を構えていました。

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ちなみに3枚目の写真が1区Schottenringにあった以前の旗艦店。そして4枚目の写真が7区Kirchengasseにあった直営店です(上が営業中のテンポ、下が閉店後の姿‥自分で言うのも何ですが、よく両方、撮影してあるものです‥)。

しかし、他社のように輸出向けの車両を中心に製造している訳ではなく、ÖBBの車両にこだわっていたため、オーストリア国内での営業が中心でした(鉄道模型では一般的にドイツ、スイス、フランス当たりの車両に人気があります)。そのため、経営的には厳しかったようで、徐々に店舗を閉鎖してしまいました。

とくに鉄道模型メーカーの直営店がリンク沿いのSchottenring(旧証券取引所の向かい)にあったというのは、驚異と言えるでしょう。

このSchottenringは最後までがんばっていたのですが、やはり家賃がかさむためか、閉鎖されてしまいました。しかし、2011年、店舗面積を1/3に縮小して旗艦店(Flagship Store)として再オープンを果たしています。この根性には脱帽です。

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トップの写真と5枚目の写真が、現在、Schottenringにある旗艦店の姿です。3枚目の写真と比べると、店舗面積がずいぶん小さくなったことがわかると思います。

この年には、今では流行となっているオンラインストアも立ち上げて、本格的に通販に参入しています。

ところで、KLEINBAHNという社名は、直訳すれば「小さな鉄道」となり、鉄道模型メーカーの社名としてはピッタリなのですが、実はErich Kleinさんという人物が創業したため、創業者の名前にちなんで命名されたようです。偶然の一致なのでしょうかね。そう言えば、日本でも創業者の名字を社名に冠した鉄道模型メーカーさんが多いような気がします。

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KLEINBAHNは長くErich Kleinさんが経営に当たっていましたが、創業60年を迎えた2007年、Erich Kleinさんの娘さんであるAngelika Pfneislさんに会社を譲り渡しました。女性が鉄道模型メーカーの社長さんというのも珍しいですね。

Angelika Pfneislさんになってから、直営店の再編と直営店の営業時間見直し、オンラインストアの導入など、本格的に会社の再建が行われたようです。なお、彼女は昨年(2013年)、オーストリア政府から「Goldenen Verdienstzeichens der Republik Österreich」を授与されています。最後の写真は授章式の様子。

コアな鉄道模型ファンの間では、必ずしも評価が高いメーカーではありませんが、オーストリアらしいほのぼのとした製品が多いのがKLEINBAHN。今後の活躍に期待しましょう。

では、最後に同社が作成したプロモーションビデオをお目にかけましょう。セピア調の色彩にコマ撮り風、ちょっと古めのBGMというレトロ調な作品。何となく、古き良きオーストリアの伝統を今に伝えるKLEINBAHNらしいビデオです。

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Comments

はじめまして、カゲノといいます。
KLEINBAHNですが、以前うわさで撤退したと聞き、後にROCOからKLEINBAHNと同じ型のBR71蒸気機関車が出たので金型も売って撤退したんだと勝手に思っていました。しかし今回の記事とKLEINBAHNのホームページを見るとショップだけでなくメーカーとしても復活しているということで認識あってますでしょうか?

Posted by: カゲノ | January 26, 2014 at 08:45 AM

カゲノさま

コメント、ありがとうございます。現時点では規模は縮小しているものの、自社工場で製造し、販売も行っているようです。

もし、機会があったら旗艦店を訪問されたら面白いと思います。

Posted by: Feri | January 26, 2014 at 09:51 AM

ご教示いただきありがとうございました。オーストリア自国製造ということで頑張ってほしいですね。

Posted by: カゲノ | January 26, 2014 at 03:31 PM

カゲノ様

>オーストリア自国製造ということで頑張ってほしいですね。

私も、そう思いますが、LEOPOLD HALLINGもウィーン市内の本社兼工場で生産しているので、無理に規模を拡大しなければ大丈夫かと思います。

社長さんも賞を受賞していますし‥

Posted by: Feri | January 26, 2014 at 04:42 PM

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