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January 03, 2014

ULFの後継車選定が始まりました

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今日は「ウィーンの路面電車にまつわる話題」です。

現在、ウィーン市内を走るWiener Linienの路面電車には大きく分けて3種類の車両が使用されています。

床の高い在来車(Type E1、E2)2車種とと超低床式のULF(Ultra Low Floor)です。在来車の置き換えも完全に終わっていませんが、Wiener Linienでは、ULFの増備を打ち切ることを決め、後継車の選定作業を始めました。

ちなみに在来車のType E1は1967年から1976年にかけて製造されたもの、Type E2は1977年から1990年にかけて製造されたもので、途中、更新工事をしているとはいえ、かなり老朽化が進んでいます。

一方、ULFは1995年に試作車がデビューし、1997年から量産車が登場しました。現在までに短編成のType Aが92編成(1~92)、長編成のType Bが172編成(601~772)が活躍しています。また、Type Aは131編成までの増備が予定されています(2014年中に配備が完了する予定です)。

なお、ULFの構造も含む詳細は、2009年10月14日・15日の記事(こちら)をご覧ください。

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さて、このULFは設計寿命が35年で想定されているそうで、初期の車両は、そろそろ寿命を迎えることになります。
そこで、Wiener Linienでは、ULFの増備を2014年に配属されるグループで止め、新しい路面電車の導入を図ることになりました。

今回、150編成の製造が予定されていますが、興味深いのはULFの床面高さ19cmという仕様を、今回、撤廃するようです。というのは、19cm仕様の場合、特許の関係からSIEMENSが製造するULFしか選択肢がありません。ところが、この仕様が撤廃されると、参入が可能になるのはU6やローカルバーンの電車を製造しているBOMBARDIERです。

なお、Wiener Linienでは、2015年までに導入契約をしているULFは予定通りとしていますが、SIEMENSと締結していた、その後のオプション契約を解除しています。

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恐らく、Wiener Linienとしては、一社独占による弊害をなくすために、再度、競争入札を行おうという魂胆でしょう。
1月末までに、希望メーカーは最初のオファーを出すことになっているそうです。

その後、第二段階としてコンセプトや仕様のプレゼンテーションが行われることになっていますが、現時点では、現在のULFと同じく片側扉、片側運転台ということだけは決まっています(つまりループ線を使って方向転換する訳ですね)。

もちろん、19cmの仕様が撤廃されたからと行って、バリアフリー化が破棄されたわけではありません。また、新しい車両にはさらなる省エネ特性の向上、インフォメーションシステムの導入、メンテナンス性の向上などが求められるそうです。

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なお、グラーツの“Cityrunner” という愛称で親しまれるType 650(2枚目の写真)、インスブルックのType Flexity Outlook Cという新型路面電車はいずれもBOMBARDIERです。

ちなみに新聞ではBOMBARDIER はインスブルックで実績のある“Flexity”シリーズをぶつけてくるのではないか‥と予想しています(3枚目の写真はBombardierのデザイン案の一つです)。

最後の写真は2009年のTRAMWAYTAGの際、特別公開されたイタリア・パレルモ市向けのBOMBARDIER製路面電車ですが、このような感じになるのかもしれません。

ULFの後継車は、2017年から導入開始が予定されています。さぁ、どんな車両が出てくるのか、BOMBARDIERが巻き返すのか、SIEMENSが牙城を守るのか‥注目される入札になりそうです。

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