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March 25, 2014

フォルクスオーパー「伯爵令嬢マリッツア」プルミエレポート(その3)

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しつこく続く「伯爵令嬢マリッツア」プルミエレポート。第3回目は、歌手陣の仕上がりを、Feriの独断と偏見でお伝えしましょう。

24日には新聞にプルミエ評が掲載されましたが、おおむね好評だったようです。新聞評と会場でのお客さまの反応が一致しないことが多いのですが、今回は、珍しく同じ雰囲気でしたね。ちなみにKurierの総合評価は★が4つ(最高は5つ)だったので、かなり高い評価と言えるでしょう。

タイトルロールの伯爵令嬢マリッツアに起用されたAstrid Kesslerさんですが、声は結構出ていましたが、個人的には「声がきれいなの人」ではないような気がしています。あと、演出の関係かもしれませんが、色気はそこそこありますが、華やかさが弱いような気がしました。これはコスチュームも関係しているのかもしれません。

当初、オペレッタの出演が少ないので、お芝居の場面が若干心配だったのですが、まずは無難にこなしていました。なお、セカンドクルーはUrsula Pfitznerさんが予定されています。

タシロ・エンドレディ・ヴィッテンブルク伯爵のCarsten Süssさんですが、最初は抑え気味に歌っていたので、ちょっと心配でしたが中盤から声が出るようになり、アリアは結構、聴かせました。

彼も演出の関係かもしれませんが「貴族らしい気品」が余り感じられなかったことに加えて、オペレッタ歌手に必要な「華」が弱いのが残念なところ。この男に百戦錬磨のマリッツアが惚れるかな…と考えてしまいます。

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ちなみにセカンドクルーはDaniel Prohaskaさんが予定されていますが、彼もオペレッタのタイトルロールに結構、起用されているものの、評価は今ひとつ。難しい選択になりそうです。

ポプレスク公爵のToni Slamaさんは、さすがにお芝居は見事。本来、専門の歌手ではないようですが、重唱では、歌もしっかりと合わせていました。

今回、ポプレスク公爵は、悪役の色が強くなっていますが、うまく役を演じきっていたと思います。反面、3幕でボジェナ侯爵夫人に求愛する場面は、かわいらしく、そのギャップが際立っていました。

なお、セカンドクルーではKurt Schreibmayerさんが予定されていますが、キャラクターが異なるので、どんなポプレスク公爵になるか…こちらの楽しみです。

コローマン・ジュパン男爵のBoris Ederさんは、フォルクスオーパーでは数少ない歌って踊れる若手の「歌役者」です。昨シーズンからRobert Meyerさんに代わり「メリーウィドウ」のニグシュを担当しています。

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ニグシュの場合、どうしてもRobert Meyerさんのコピーという感が否めないのですが、今回のジュパン男爵では、自分のキャラクターを前面に出して、素晴らしい歌と踊り、お芝居でした。

リーザのAnita Götzさんとのコンビネーションも良かったですね。また、ハンガリー訛りのドイツ語も雰囲気を出すのに一役買っていました。

ところで、ジュパン男爵のセカンドクルーは、Thomas Sigwaldさん。Boris Ederさんとはキャラクターが違うので、違った雰囲気のジュパンを見せてくれることでしょう。

リーザは、フォルクスオーパーではおなじみのAnita Götzさん。、「チャールダーシュの女王」のスタージ(アナスタシア)、「ワルツの夢」のフランツィ、「ヴェネチアの一夜」のアンニーナなどに起用されている「歌役者」さん。

ぽっちゃり系なので、声量もあり、お芝居も上手です。こういった役にはピッタリだと思います。かわいらしい感じが今回も光っていました。

彼女も「歌役者」の一人なので、タシロのCarsten Süssさん、ジュパンのBoris Ederさんとの掛け合いも良かったですね。なお、セカンドクルーにはMara Mastalirさんが予定されています。

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ボジェナ侯爵夫人のHelga Papouschekさんは、長年、フォルクスオーパーで、この役をやっているだけに、安心して観ることができました。お芝居のツボを押さえている重鎮です。こういった方が脇を固めると舞台が締まります。

ペニジェクのRobert Meyerさんは、言うまでもないでしょう。三幕の「裏の主役」として、観客を沸かせていました。とにかくRobert Meyerさんの場合、何の役をやってもMeyerカラーになってしまいます。

これが良いのか悪いのかはわかりませんが、いずれにしても個性的なキャラクターで、今回も舞台を印象づけていました。実際、三幕の主役ボジェナ侯爵夫人のHelga Papouschekさんを喰っていましたからね。最もHelga Papouschekさんもベテランなので、ペニジェクに「うるさい」と言い返していましたが…

チェッコのMichael Gempartさんは、スイス出身の俳優さん。ブルグ劇場などにも出演しており、お芝居がさすがです。脇役ですが、今回は出番が多く、良い味を出していました。

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当初Sándor Némethさんの起用が予定されていましたが、歌う場面がないので、Michael Gempartさんの方がよかったかもしれません。渋い演技が光りました。

マニャは、ある意味、お芝居の流れを左右するキーパーソンと言えますね。出番が少ないですが、重要なキャラクターなので、歌、お芝居ともに大切です。

当初、マニャに起用される予定だったAdrineh Simonianさんは、2007/08シーズンの「伯爵令嬢マリッツア」でマニャを演じていますので、ゲネプロでは堂に入ったものでした。演出を跨いでの出演はHelga Papouschekさんに続いて二人目です。

プルミエでカバーに入ったAnnely Peeboさんも、仕上がりはよかったですね。ジプシーの雰囲気をよく出していました。歌もイメージどおりです。

今回は第1幕しか出番がないカール男爵はNicolaus Haggさんですが、個の方、「チャールダーシュの女王」でシギをやっている人です。独特のしゃべり方をするので、衣装は違ってもすぐにわかります。

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タシロのCarsten Süssさんが、ちょっと物足りない感じはしましたが、全体的にはキャスティングはよかったと思います。

セカンドクルーでは、タイトルロールのマリッツアをはじめ、タシロ、ポプレスク公爵、ジュパンが変わりますので、どんな感じになるか…こちらも気になります。

なお、今回はフォルクスオーパーのプルミエ名物、「おみやげ」はスポンサーがつかなかったのか、ありませんでした。残念。

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Comments

その後、新聞記事を見たところ、プルミエ当日、何とカールマンのお嬢さんがお越しになったことがわかりました。

残念ながらFeriは、直接お目にかかることはできませんでしたが…

Posted by: Feri | March 27, 2014 at 02:36 AM

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