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March 29, 2014

フォルクスオーパーのオペラ「アルバート・ヘリング」

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今日はフォルクスオーパーの「オペラの話題」をお届けしましょう。

今シーズン、フォルクスオーパーでプルミエがあったオペラにベンジャミン・ブリテン作曲の「アルバート・ヘリング」があります。小編成のコミック・オペラのジャンルなので、フォルクスオーパー向きではありますが… Feriはオペレッタの「プルミエ」は必見ですが、オペラなのでプルミエにはこだわりませんでした。

2月にプルミエがあって、3月に2013/14シーズンの終了という、短期間の上演でした。上演回数は8回ほどです。どんなものなのか、興味があったので、今シーズンの最終公演を観てきました。

ちなみにFeriは「アルバート・ヘリング」を観るのは始めてなので、他の劇場との比較はできません。この点はご了承ください。

指揮はGerrit Prießnitzさん。主なキャストは、以下のとおりです。

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-ヒロウズ夫人:Elisabeth Flechlさん
-家政婦フローレンス・パイク:Alexandra Klooseさん
-ワーズワース女史(校長):Cornelia Horakさん
-ゲッジ牧師:Alexander Traunerさん
-アップフォールド市長:Christian Drescherさん
-バッド警察署長:Andreas Mitschkeさん
-アルバート・ヘリング:Sebastian Kohlheppさん
-シド(肉屋):Julian Orlishausenさん
-ナンシー(シドの恋人):Christiane Marie Riedlさん
-ミセス・ヘリング(アルバートの母):Sulie Girardiさん
-ロックフォードの学童エミー:Sarah Kanczさん
-ロックフォードの学童シシー:Antonia Lukschさん
-ロックフォードの学童ハリー:Daniel Mittagさん

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舞台装置が、物語を暗示しています。後ろにロックフォードの名士の巨大なシルエットが見えます。当初、シルエットは背景を切り抜いていたもので、ここから登場人物が出入りする場面も… 手前には、道路が舞台手前につづら折りの形で設置。途中、イギリスの郵便ポストと電話ボックスがあり、イギリスらしい雰囲気をつくっています。

舞台の一番前、右側にはお店(ヘリングの八百屋)をモチーフにしたカウンターがあります。実はこのお店、バックヤードには、巨大なスカートを開けて入る仕組み。この仕掛けが、アルバート・ヘリングの立場を物語っています。

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第一幕では、ビロウズ夫人を中心に、家政婦フローレンス・パイク、校長のワーズワース女史、ゲッジ牧師、アップフォールド市長、バッド警察署長が集まり「5月の女王」を選ぶ審議委員会の場面から。

情報通のフローレンスが、候補に挙げられた娘たちの「暗い秘密」を暴露したため、タイトルに相応しい潔白な娘は存在しないことが…

そこで、この窮地を救うため、「5月の女王」の代わりに「5月の王」を選ぼうということになり、八百屋を経営するミセス・ヘリングの息子で、ナイーブなアルバート・ヘリングが選任されます。

一方、八百屋では3人の子供たちがアルバートをからかい、店から果物を盗みます。また、肉屋のシドは恋人のナンシーといちゃついています。

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こんな体験を通じてアルバートは、八百屋の店番として母親にこき使われる退屈な人生が、ますます嫌になってきます。アルバートが「5月の王」に指名されたという審査委員会からの知らせで、母親のヘリング夫人は大喜び。なぜなら賞金が出るから… しかし、アルバートは、彼にとっては嫌味な指名を拒否しようと、母と大喧嘩に…暗転で第二幕へ。

ここで舞台は5月祭の会場になりますが、舞台装置そのものは転換せず、吊し物を使って雰囲気を変えていた。手前の道路上に、巨大なテーブルクロスを敷いて、宴会場に早変わり…これにはビックリ。

5月祭の会場では、記念演説や音楽プログラムが続きます。シドとナンシーは、アルバートを陽気にするため、レモネードにラム酒を混ぜるのでした。そこへ、5月祭の主催者と「5月の王」の正装をしたアルバートが現れます。緑をモチーフとしたアイルランド風の服装ですね。

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アルバートを前に、美徳をほめ称え、不品行を排斥する演説が続き、ついにアルバートが賞金を受け取ります。この瞬間、しゃっくりが出始めて止まらず、アルバートはお礼の言葉も言えません。人々はディナーの席へと移り、ここで休憩。

第二幕の後半、ラム酒で気分の高揚したアルバートは、ひとり、5月祭の会場から帰宅します。奇妙な5月祭と自分の人生を振り返えったアルバートは、シドとナンシーの逢引きの会話を耳にして、自分の人生を変えようと決意。彼はコインを手にして出かけてしまいます。

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ロックスフォードの町は、「5月の王」アルバートがいなくなったので大騒ぎ。大規模な捜索の結果、警察署長バッドは「5月の王」を示すアルバートの冠が、道路の側溝から発見されたと、皆に報告します。

これを聞いて、アルバートが死んだと信じて町の人達が嘆き悲しんでいる時、アルバートがワイルドな姿でひょっこり戻ってきます。

そして、大酒を飲んで過ごした一夜の出来事を自慢げに披露。一皮むけたアルバートに、母親をはじめ「町の重鎮」も怒り心頭(まぁ、本当は成人した男性ですから、夜遊びを非難するのは変なのですが、これは「たてまえ」)。

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「町から出て行け」と叫び、アルバートは自分の人生を歩み出すことに…母親のスカートの中に隠れていたおとなしいアルバートが、5月祭の騒動で一皮むけた…という単純なお話です。

歌手の仕上がりは、全体的に揃っていました。中でもヒロウズ夫人のElisabeth Flechlさん、家政婦フローレンスのAlexandra Klooseさんは、歌、演技ともに良かったですね。

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このほか、名士の皆さんは、キャラが立っているので、観ていても楽しめました。また、アルバートの母であるミセス・ヘリングのSulie Girardiさんの演技もなかなか良かったですね。

アルバート・ヘリングのSebastian Kohlheppさんは、失踪の前後でキャラが変わりますが、上手に演じていたと思います。ちなみにFeriは、Sebastian Kohlheppさんを観たのは今回が初めてです。

今回、オーケストラピットの中央にピアノを設置した独特の楽器配置でした。ベンジャミン・ブリテンの音楽は結構、クセがあるので、好き嫌いがはっきりするかもしれません。


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