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May 10, 2014

グラーツ歌劇場「白馬亭にて」(上)

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5月9日、ウィーンでは「Wiener Festwochen」のオープニングセレモニーが21時過ぎから行われました。アウトドアなので、天気が気になりましたが、幸い、何とかなりました。

一方、シュタットパークでは「7. Wiener Genuss Festival」が11日まで行われています。こちらはオーストリア各地の特産品を紹介するイベントです。各種のワインも試飲できますので、この時期、ウィーンに滞在中の皆さま、ぜひ、お越しください。ただ、かなり混雑していますが‥

さて、今シーズン、グラーツ歌劇場で唯一上演されているオペレッタが、Feriが好きな作品ベナツキーの「白馬亭にて」です。

ただ、Feriの都合と上演日程がなかなか合わず、鑑賞のチャンスがありませんでした。結局、最終公演となる5月8日に何とか予定をやり繰りして、グラーツへ遠征することにしまいた。ただ、この日も当初、グルベローヴァさん出演の「ノルマ」があって、非常に迷ったのですが‥ グルベローヴァさんの降板により、結果オーライになりましたが‥

グラーツ歌劇場のオペレッタは、作品によって演出に差が激しく、今回も心配していたのですが、劇場のWebサイトに出ている舞台写真を見る限りでは、比較的、まともそうな感じでした。
さて、最終日の指揮はFlorian Erdlさん。主なキャストは、以下のとおりです。

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-ヨゼファ:Sigrid Hauser さん
-レオポルド:Daniel Prohaskaさん
-弁護士ジードラー:Reinhard Alessandriさん
-ギーゼケ:Dirk Lohrさん
-オッティリエ:Sieglinde Feldhoferさん
-ジギスムント:Christoph Wagner-Trenkwitzさん
-昆虫学者ヒルゼルマン教授:Wolfgang Kraßnitzerさん
-ヒルゼルマン教授の娘クレールヒェン:Bettina Mönch さん
-カイザー・フランツヨーゼフ:Götz Zemannさん
-ピッコロ:Jan Nikolaus Cerhaさん
-ポーター:Beppo Binderさん
-キャシー:Kerstin Raunigさん

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ヨゼファとレオポルトという主役が、フォルクスオーパーの出演者というのが特徴。ヨゼファは、「ローマで起こった不思議な出来事」に出演しているSigrid Hauserさん。よくも悪くもクセのある歌役者さんなので、どんなヨゼファになるでしょうか。

一方、給仕長のレオポルドはフォルクスオーパーの「伯爵令嬢マリッツア」でタシロを務めているDaniel Prohaskaさん。オペレッタの出演作品は多いものの、正直、フォルクスオーパーでの評価は、今ひとつ。

さて、19時前に劇場へ行くと、何とブラスバンドがホワイエで演奏をしています。このブラスバンドはカイザーが白馬亭に到着する時に演奏するメンバーです。歌劇場とブラスバンド‥この組み合わせは珍しいですね。

その後、ポールの周囲をリボンを持って踊りながら回るダンス、少年合唱団のフォルクスムジークなども披露されました。そのため、ホワイエは大混雑でした。また、劇中、司会進行を務める添乗員役の女性が、口上を述べてお開きになりました。

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今回の舞台は、最近「白馬亭にて」では多いオーケストラピット前に花道を設置したスタイルでした。また、舞台の回りに電飾がついています。

なお、今回は全員がワイヤレスマイクを付けているので、歌唱力云々という点は評価できませんでした。これはダンスシーンが多いこと、ミュージカル系の歌役者さんが多いことも要因かもしれません。「白馬亭にて」はマイク付きが標準になった気がしますね。

このほか、舞台に近い左側のロージェにジャズセッションのメンバー、右側のロージェには民族音楽セッションのメンバーが陣取っていました。

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最初に、添乗員役のUschi Plautzさんが口上を述べて舞台が始まります。例によって“オーストリアにはカンガルーはいないよ”という自虐ネタを英語で披露するなど、お客さまの心を掴む演出です。

舞台は白馬亭前の広場で、奥がウォルフガングゼー。向かって右側が白馬亭の本館、左側が別館という設定です。とは言っても本館も建物がある訳ではなく、テラスと看板で雰囲気を出していました。

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また、左側の別館は壁だけ‥ 特徴的なのは、ウォルフガングゼーの奥に「絵葉書状の切り抜き(窓)」が設けられており、この奥でもお芝居が展開される点でしょうか。

ただ、山の形が明らかにウォルフガング付近のものとは異なり、まるでスイスアルプスのよう。まぁ、このあたり、オーストリアなのでわかっていてやっている訳だから、ご愛敬といえるでしょう。

1幕は、通常通り、開店前の白馬亭からスタートします。ピッコロをはじめとするスタッフが広場にテーブルや椅子を出して準備をしています。そこへ観光客を乗せたバスが到着して、Caféは大賑わいとなります。

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次の出発地に向かうため、お客さまが例の“Zählen、Zählen”(お勘定、お勘定)の大合唱の中、レオポルトがさっそうと登場し、手際のよいところを披露します。予想通りレオポルドのDaniel Prohaskaさんは軽い感じですが、フットワークの良さは良い感じです。

また、ヨゼファのSigrid Hauser さんは、従業員にパワハラまがいの行為をする気性の激しい女将。完全にヨゼファがレオポルトを押さえ込める感じです。

観光バスが出発すると、連絡船に乗って観光客がやってくるところは、通常通り。船着き場にホテルの案内人が看板を持って待っているところへ連絡船が到着します(日本の離島を思わせる光景)。多くの観光客の中にギーゼケとオッティリエがいます。

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定番の新婚旅行カップルも下船しますが、広場で新婦はドレスを脱ぎ捨てて、白馬亭の部屋にまっしぐら。Grazらしいお色気演出です。なお、このカップル、しばらくしてから、新郎がズボンを下ろした状態で、新婦と広場に出てきて、抱き合うシーンも‥ 本編とは関係のないオマケ演出。

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ギーゼケがオーストリア料理のメニューに戸惑う場面は、いつもながらに楽しい演出です。対するレオポルトの演技が地味で、ちょっと気になりましたが‥

その後、弁護士ジードラーは何と軽飛行機(自家用機)でさっそうと登場します。ウォルフガングにフルークプラッツはありませんが、これはご愛敬(どうせだったら水上飛行機にすれば良かったのに…)。

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最もドイツ人のVIPはザルツブルク空港へ自家用機で乗り付けて、ザルツカンマーグートの別荘に滞在するパターンが多いので、この演出は、それを揶揄したものでしょう。村人が飛行機の回りに集まって、物珍しそうに見ているところが、面白いところ。

ここでジードラーとヨゼファのデュエットから、合唱、ダンスへと続きます。ダンスシーンのメロディはジャズ風に編曲されており、振付もそれに合わせていました。が、後半はちゃんとワルツに戻るところがGrazらしいところでしょうか。照明もかなり変化を付けており、とにかく見ていて飽きないテンポの良い演出です。

長くなってしまったので、続きは明日、お届けしましょう。

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