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May 22, 2014

来シーズンが正念場? フォルクスオーパーのオペレッタ

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先日、2014/15シーズンのプログラムをご紹介したウィーン・フォルクスオーパーですが、その後、シーズンプログラムを入手して、色々と眺めてみると、オペレッタ・ファンとしてはショッキングな事実が明らかになってきました。

まず、公演数ですがオペレッタは6演目60公演、オペラが14演目114公演、ミュージカルが6演目72公演、バレエが7演目35公演などとなっています。

同じ6演目のミュージカルよりも、公演数が12回も少ない‥というのは、オペレッタファンとしてはショックです。

さらに、プログラム発表時にもご紹介しましたが、もう一つショッキングな出来事が、従来のレパートリー方式から、事実上、集中上演方式に変わってしまったことです。

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唯一の例外は「こうもり」(18公演)ですが、それ以外のレパートリー演目は公演期間が限定されてしまいました。

「ヴェネチアの一夜」は9月11日から10月7日まで(7公演)、「ルーナ夫人」は10月21日から12月9日まで(8公演)、「メリーウィドウ」は1月2日から27日まで(6公演)、「伯爵令嬢マリッツア」が5月23日から6月28日まで(8公演)となっています。

正直、レパートリー作品の定番、「メリーウィドウ」がわずか6公演というのは、いかにオペレッタを取り巻く環境が厳しいかを示しています。

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プルミエとなる「パリの生活」は、2月24日から4月19日までに11公演上演されますが、「こうもり」以外のレパートリー演目が軒並み一桁というのは‥

集中上演方式に切り替わったことで、日本からお越しの皆さまは、滞在中、「こうもり」をからめてもオペレッタは2公演を観ることができるかどうか‥という感じです。

滞在期間が短いスケジュールだと、1公演しか観ることができないケースも考えられます。オペレッタ・ファンには酷な展開です‥

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恐らく出演する歌役者さんの確保が難しくなっていることも、集中上演の理由かもしれません。最近、見ない方も多くなりましたからね‥

しかし、それ以上に問題なのが、稼働率(観客動員数)の件です。とにかく「オペレッタは満席にならないことが日常化している」と親しい劇場の方からうかがいました。5月は観光のベストシーズンで、外国からも大勢のお客さまがウィーンにいらっしゃいます。しかし、フォルクスオーパー、特にオペレッタにはご来場されないようです。

実際、Feriも劇場で確認してみると「メリーウィドウ」など、有名な演目でも空席が目立つことが多く、他の演目でも同じ状況が続いているそうです。これが公演数の減少の背景でしょう。

団体の誘致や各種割引制度を設定していても、オペレッタの観客動員は難しいのかもしれません。反面、ミュージカルについては、オペレッタよりも観客動員に成功しているようです。

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また、オペレッタの場合、レパートリー公演になっても、2シーズンで終わってしまうケースが多いのも気がかりです。最近の傾向をみると、一度、消えた演目が復活する可能性は、今のところゼロに近いような気がします。

例えば「愉快なニーベルンゲン」、「彼の地からきた従兄弟」などは、比較的面白い作品だったのですが、復活の兆しが見えません。場合によると「マダム・ポンパドール」は「ワルツの夢」なども、このまま消えてしまう可能性が十分に考えられます。

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まぁ、「チャールダーシュの女王」については、2016年の来日公演で上演が決まっているので、2015/16シーズンには復活すると思いますが、逆に「ルーナ夫人」、「ヴェネチアの一夜」、「伯爵令嬢マリッツア」の3作品がレパートリーとして残るかどうか、ちょっと不安です。久しぶりに「白馬亭にて」でも、新絵出で出してくれたら、嬉しいのですがねぇ。

Feriも、フォルクスオーパーのミュージカル作品は、気にいっている演目が沢山あります。比較的古いオーソドックスな作品が多いので、自分の感性にも合っていますし、演奏も含めて見事なものが多いのは事実です。もちろん、これはこれで良いのですが、オペレッタの代わりにはなりません‥

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Feriは、仕事の都合で、今日、5月22日に開催される「Publikumsgespräch(お客さまとの語り合い)」に今回は参加できないのが、本当に残念です(Feriの出張に合わせてやらないでね。Robert Meyerさん)。

毎回、Publikumsgesprächでは、オペレッタについて意見の述べる常連さんが多いので、かなり厳しい意見や出ると思います。また、劇場側からの「言い訳」が聴けそうなので‥

ただ、補助金が削減されている中での劇場経営を考えると、やはり観客動員を上げることは、避けて通れないのでしょう。好意的に見ればRobert Meyerさん、苦渋の決断‥と言えるかもしれません。

ある意味、来シーズンがフォルクスオーパーのオペレッタにとって正念場でしょう。この方式で、稼働率が上がらないと、その次は‥

こうなれば唯一のプルミエ作品である「パリの生活」に期待せざるを得ません。また、2014/15シーズンのレパートリー公演については、出演者が発表されていませんが、良い歌役者さんを起用してくれることを祈るばかりです。


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Comments

今晩は。
私はウィーンで見た「かの地から来た従兄弟」がすごく好きになったのですが、復活されないで残念です。ラッキーな事にドレスデンでも見たので、もしかすると、この演目は復活ブームかと思ったんですが・・・

Posted by: fontanka | May 23, 2014 at 12:39 AM

先週メリーウィドウを観るためにフォルクスオーパに行ったら舞台の上方に英語字幕が出るようなっているので驚きました。それから開演前の録音・撮影禁止携帯電話オフのアナウンスも英語でも放送するようになったのですね。
確かにドイツ語以外の人を呼び込もうという努力は理解できるのですが、ああいうものができるとアドリブを含めて役者さんが自由に演じていたオペレッタの魅力が減ることはないかと心配します。あるいはそういった規則破りあるから観客がへるのでしょうか?
オペレッタの本質はやはり芝居だと思います。

また定番のメリーウィドウまでが集中上演になったのは悲しいことだと思います。せめて4,5日滞在すればこうもりとメリーウィドウは両方観れるようにしていただきたいです。

Posted by: Hunger | May 23, 2014 at 07:36 AM

Hungerさま、コメント、ありがとうございます。

字幕の件ですが、お気づきになったかもしれませんが、お芝居の部分は意訳なので、舞台上では字幕に関係なくアドリブを連発しています。ご安心ください。ただし、日本公演の場合は、台詞の部分も、ほぼ正確に訳が出ていますが、これは例外ですね。

だからドイツ語がわからないお客さまはお芝居の部分で笑えないことがよくあります。

なお、「メリーウィドウ」ですが、悲しいかな、本当にお客さまが入っていないのですよ‥

商売ですから、毎回、満員御礼になれば、上演回数は増えると思います。

Posted by: Feri | May 23, 2014 at 12:03 PM

fontankaさま、コメント、ありがとうございます。

「彼の地からきた従兄弟」が必ず再演されないという意味ではありませんので、ご安心を‥

ただ、最近の傾向から有名な演目以外、再演の可能性が低い‥と考えている訳です。

それにしてもオペレッタの演目が増えて欲しいですね。

Posted by: Feri | May 23, 2014 at 09:36 PM

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