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August 24, 2014

高原に響くブラスバンド140Jahre Musikkapelle“Alpenklänge”Krakauebene

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今日は動画の準備ができたので、8月15日から17日にかけてシュタイヤマルク州Krakauebeneで行われた「140Jahre Musikkapelle“Alpenklänge”Krakauebene」の様子をお伝えしましょう。

オーストリアには小さな街にもMusikverein(楽友協会)があり、地元の音楽活動を支えています。また、地元の各種行事に欠かせないブラスバンドもMusikvereinに所属しているケースが多いのも特徴です。メンバーも吹奏楽が好きな老若男女が集まっています。

今回、シュタイヤマルク州とザルツブルク州の州境にあるKrakauebeneという町に所属するMusikkapelle“Alpenklänge”が創立140年を迎え、大々的な記念行事が行われました。

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この行事ですが、偶然、Feriが宿泊しているLungauの某町の掲示板にポスターが張り出されていたことからわかったものです。

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いずれ改めてお伝えしますが、こちらの地方は地元意識が強く、住んでいる方は、距離が近くても「隣の州のイベント」には基本的に関心がありません。そのため、親切に色々とイベント情報を教えてくれるホテルの女将さんからも、この情報提供はありませんでした。

Krakauebeneですが、実はFeriもはじめて行った場所で、手持ちの地図が荒かったので、行くのに苦労しました。16日の行事は夕方からでしたが、道がはっきりしないため、午後早めに出かけました。

行ってびっくり。標高1300メートルの牧草地が広がる場所だったのです。一応、リゾート地でもあるので、立派なホテルも一件だけですが存在していました。もちろん、民家が部屋を貸すタイプのペンション(Zimmert)は多数存在しますが‥

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16日夕方からは、Musikkapelle“Alpenklänge”とゲストの楽団の二つが参加して、まずは街外れにある教会まで行進。ここで神父さんが登場して、戦死した地元の皆さまへの追悼式がしめやかに行われました

追悼式では慰霊碑に花輪も手向けられました。。3枚目の写真が追悼式の模様。2枚目と4枚目の写真は、追悼式後のパレードの様子です。ちなみにオーストリアでは小さな街にも必ず戦死者の名前を刻んだ記念碑が建立されています。

追悼式の後、演奏しながら仮設ビアホールまでパレードを行いし、その後は、テント内での演奏会(前夜祭といった雰囲気)となりました。そうそう、この手の祝宴には欠かせない「ビア樽開き」も行われましたね。

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メインの行事は、8月17日に行われた「62.Bezirksmusikfest」(地域の音楽祭)です。今年で62回を迎える伝統的な行事らしいのですが、今年はMusikkapelle“Alpenklänge”Krakauebeneが140周年を迎えたため、例年よりも規模が大きくなったようです。

Musikverein関連の行事では、必ず近郷近在のMusikvereinからブラスバンドが参加するのが習わしです。基本的にはシュタイヤマルク州のバンドが中心ですが、Feriが滞在しているLungauからも数組、馴染みのバンドがゲスト出演していました。

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2011年8月にThomatalで行われたMusikverein10周年記念行事の模様(詳しくはこちらから)をお伝えしましたが、今回はそれを上まわるすごい数のブラスバンドが参加しました。

16日は屋外の駐車場はガラガラだったのですが、17日は9時過ぎに到着した時点で、牧草地を区切った仮設駐車場は、ほぼ満車。

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これはブラスバンドのメンバーが自家用車でやってくるからなのです。ちょっと遠い街からはバスをチャーターしてくるバンドもありましたが、大多数は自家用車でしたね。正直、観客よりもブラスバンドのメンバーの方が遙かに多いという印象です。

余談ですが、駐車場の誘導や整理などは、警察官ではなく、消防官が式典用の制服を着て、作業に当たっていました。

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まず、9時から式典が行われる会場へ各バンドがマーチを演奏しながら入場します。それを古い兵隊の格好をした地元メンバーが栄誉礼で迎えます。笑ってしまったのは、入場行進が始まっても、まだやってくるブラスバンドのメンバーが居ること‥

当然、ナレーターがバンドの所属をご紹介。会場からは盛大な拍手が送られます。それぞれ独自のコスチュームを身につけているので、見ているだけでも楽しいですね。

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約1時間かけて式典会場にバンドが勢揃いしたところで、中央の演台に神父さんが登壇。野外ミサ(Feldmesse)が執り行われました。さすがに野外なので、通常のミサとは式次第が若干異なりましたが、賛美歌の演奏はブラスバンドが合同で行っていました。Feriも、これだけ大規模な野外ミサを経験したのは初めてです。

その後はお決まりの記念式典(Festakt)。関係者のご挨拶や表彰などが、延々と続きます。17日は幸い雲が多かったものの天気には恵まれましたので、参加しているブラスバンドのメンバーは大変です。

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何しろ厚い上着を着ている人が多いですから‥しかもミサから式典が終わるまで、その場で立っている訳ですので‥ 入場行進が終わるとペットボトル入りのミネラルヴァッサーが配られていました。

また、丘から式典の模様を観察していると、意外とブラスバンドのメンバーが会場から出たり、入ったりしていました。当然、私語も絶えません。また、タバコを吸っているメンバーも‥ 今回はミサも含めて2時間近い屋外での行事になってしまったので、オーストリアでなくても緊張感を持続させるのは難しいでしょうね。

もちろん式典の途中でも全体演奏も行われており、これは見ているお客さまにも人気がありましたね。

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当初、ミサと式典の両方で1時間30分の予定だったのですが、実際には式典が長引きお開きとなったのは12時でした。

その後、今度は会場からブラスバンドが1組ずつマーチを演奏しながら退場。そこで、隊列を整えてから、街のメインストリートを仮設ビアホールまでパレード(Festumzug)を行いました。パレードの先頭は地元Musikkapelle“Alpenklänge”Krakauebeneです。

ちなみに、この時、Feriが数えただけでは27団体が参加しています(式典には参加していないバンドもあったようです)。

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27団体が行進しているため、先に行進が終わったバンドが楽器などを片づけるため、メインストリートを逆走するという奇妙な場面も‥

17日は仮設テントでできた演奏会場兼ビアホールは、ゲストのバンドに席が割り当てられており、一般の人はほとんど利用できなかったようです。そのため、表のビアガルテンが大活躍。何しろ27団体ですから、700名以上のブラスバンドメンバーがいたことになります。

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日本でしたら、観客の方が多いのが常ですが、こちらでは完全な逆転状態。また、観客の多くも、ブラスバンドメンバーの家族や友人なので、身内のお祭り‥という様相を呈して言いました。

こちらのブラスバンドにはシュナップス売りのお姉さんが、必ず帯同しているのですが、祝宴開始とともに、彼女たちも戦闘開始。シュナップス販売合戦のようになっていました。

ちなみにゲストのブラスバンドのご褒美はビア(もちろんソフトドリンクもありますが)とお食事の無料接待。また、テント内のステージでは、ブラスバンドが交代で演奏していますが、お客さまがほとんど身内なので、盛り上がること。

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お食事と演奏が終わったブラスバンドメンバーは、自家用車組の場合、三々五々、ご自宅へ戻っていきました。何しろ、翌、18日は平日でお仕事もありますから‥

Thomatalの場合、式典会場が村役場前の広場だったのですが、Krakauebeneの場合は景色が良い広大な牧草地が会場になったので、非常に印象的な行事でした。

Feriにとって、「この手の行事」はオーストリアでの音楽生活の原点なので、良い体験ができました。しかし、こういった行事をつぶさに見ると、音楽の底辺が広いことが大変よくわかりますね。という訳で、ビデオで当日の模様をお楽しみください。


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