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December 01, 2014

“暖炉の季節”になりました

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12月最初の話題は「住まいの暖房にまつわるお話」をお届けしましょう。

ウィーンの集合住宅などでは、暖房はスチームが一般的です。こちらの住宅は基本的に外断熱工法、かつ気密性が高いので、室内は非常に暖かいのが特徴。

最も夏に西日の入る部屋の場合、一度、室温が上がってしまうと、なかなか熱が抜けないというデメリットはありますが‥ちなみに6月までお世話になっていた17区のアパートは大きな窓が東側だったので、夏でも比較的快適でした。

しかし、それ以上に冬は小さなスチーム暖房機で十分な暖かさ。もちろん、スチームの供給は最小限でOKでした。

戸建て住宅の場合も、新しい住まいはセントラルヒーティングを採用しているところが多いようで、スチーム暖房が主流です。

ところが、比較的古いお住まいになると暖炉を使っているところがあります。日本の皆さんは、「暖炉」と言うと、クリスマスの時期にサンタクロースが下りてくるようなタイプを連想すると思いますが、こちらではちょっと変わった暖炉が使われています。

古い戸建て住宅の場合、KACHELOFENといわれるタイル張りの暖炉が標準となっています。実際には暖炉というよりは、ストーブに近い感じですが‥

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内部で燃料を燃やすと外側のタイルが加熱されて、その輻射熱で部屋が暖まるという仕組みです。焚き口以外は密閉されており、排気ガスは煙突を通じて屋外に排出されるため、室内の空気が汚染されることが少ないという特徴があります。

KACHELOFENは、その昔、オーストリアで貴族が華やかだった時代から使われていたものです。そのため、宮殿を見学すると、部屋の片隅に置かれていることがあります。Feriも、最初は、これが暖炉であるとは知らなかったので、置物かと思っていたものです。

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この陶器製のタイルに様々な装飾が施されており、なかなか風情があります。また、上部がドーム状になっているものもあり、何とも印象深いスタイルです。


使い方ですが、下にある焚き口から木材を入れて、燃やします。オーストリアは林業が盛んですから、燃料は木材が基本。実はFeriが贔屓にしているホイリゲにも、KACHELOFENがあり、現役で活躍しています。

スチームともちょっと違った暖かさがありますね。暖炉の回りが客席になっているため、この暖炉の前で飲むGRÜNER VELTLINERは、これまた格別です。

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また、今はオーバーエスターライヒ州に住む友人宅にも、KACHELOFENが設置されています。お店などでは、通常、開店前に暖炉の準備を整えてしまうので、実際に運用するところを見ることはできないのですが、Feriが訪問した時は、夜間、急に気温が下がったため、友人がKACHELOFENに着火してくれました。

初めて見るKACHELOFENの着火シーンにFeriは興味津々。燃料となる木材に火が移るまでが大変だそうです。また、煙突を定期的に掃除していないと、煙突の煤に火が移って爆発音(バックファイア現象でしょうかね)がすることがあるそうです。

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友人が着火の準備をしていると、寒さが苦手な愛猫が、その気配をかぎつけて、やってきたのが面白いところ。

現在でも、こちらでは暖炉専門店が営業していますが、最近、主流なのは「火が見えるタイプ」です。もちろん昔ながらのKACHELOFENを取り扱っている販売店もあります。

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意外なのは、最新式のものが高機能で、値段が高いのに対して、シンプルなKACHELOFENは以外とリーズナブルなお値段なことでしょうか。最も大型のものは、それなりのお値段のようですが‥

ところで、ウィーン郊外に住んでいる声楽家の友人(女性なので、極度の寒がりです)から聴いたのですが、寒い時期になると、街がすっぽりと暖炉の煙に包まれている時があるとか‥

燃料に木材を使うため、本格的な冬の到来を告げる匂いとも言えるでしょうね。Feriが住んでいるアパートはスチームなので、薪をせっせとくべる必要はありませんが、やってみたい気もします。


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