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January 02, 2015

フォルクスオーパーのミュージカル「DER ZAUBERER VON OZ」(下)

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皆さまも、昨日のウィーンフィル・ニューイヤーコンサートをご覧になった方も多いと思いますが、ズービン・メータさんの指揮は自然体でなかなか良かったですね。それから第一部で、以前、Feriがレコーディングの模様を見学させていただいたチェロ奏者のタマーシュ・ヴァルガさんがソリストとして起用されており、テレビでもアップになりました。近くでお目にかかった方だけに、Feriも親近感がわきました。

また、テレビ中継を見ていると、日本からのお客さま(着物をお召しの方)も多かったようで、これも景気回復を裏付けるものなのでしょうか?

さて、今日は昨日に引き続きフォルクスオーパーのミュージカル「オズの魔法使い」の模様をお届けします。

2幕はエメラルド・シティからスタート。皆が楽しそうに暮らしているエメラルド・シティ。街だけでなく、住人は全員がエメラルドグリーンのコスチュームです。

エメラルド・シティの番人は、最初、一行が街に立ち入るのを断りますが、ドロシーが赤い靴を履いているのを見ると、皆を街に入れます。

更に彼らは、魔法使いオズの前に案内されるのですがBoris Edeさん扮する「オズの魔法使い」は不思議な映像で一行の前に登場します。当然、声もエコーをかけるなど変えています。オズの魔法使いは、悪い魔女(西の魔女)の箒を取ってくれば皆の希望を叶えようと約束するのでした。

西の魔女は、ウィンキーの国の奴隷化された住民や空飛ぶ猿など、全ての下僕を動員し、ジッターバグという噛み付くカブトムシに、ドロシー一行を襲わせます。

このあたり、特殊メイクと妙な衣装の出演者が大量に出てきます。雰囲気としてはフォルクスオーパーの「ツゥーランドット」を彷彿させる場面です。

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猿の軍勢はドロシーとトトを拉致し、「西の魔女」の城へ連れていきます。トトは何とか逃げ出しますが、ドロシーの赤い靴を脱がせることのできない魔女は、彼女を殺すと脅すのでした。

かかしとブリキ男、ライオンはウィンキーのユニフォームを手に入れ、城に潜入しますが、「西の魔女」に見つかってしまいます。魔女が捕らえた「かかし」を火で燃やそうとする瞬間、ドロシーが魔女に水をかけると、魔女は溶けてしまいます(舞台では魔女は奈落へ下りてゆくことで、溶ける場面を再現していました)。

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「西の魔女」を撃退し、意気揚々とオズの魔法使いのところへ戻ったドロシー一行は、実はオズが普通の人間で、魔法も偽物に過ぎないことを知るのでした(オズがボックスの中でしゃべっている‥という種明かしがあります)。

しかし皆は、これまでの体験から、既に望んだものを身に付けていることを悟ります。その印として、かかしはディプロマをもらい、ライオンは勇敢さを表彰され、ブリキは隣人愛に対する賞を受け取ります。そしてドロシーは、いつでも自分の力でカンザスへ戻れることを知るのでした。

ドロシーが3人と別れを済ませると、グリンダがカウントダウンをはじめます。気がつくとドロシーは竜巻が去ったカンザスの自宅跡に倒れています。ヘンリー伯父さん、マーヴェル教授がドロシーを発見。そこへエム伯母さんや農夫のジーク、ハンク、ヒッコリーもやってきて、再開を喜び合います。

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ドロシーには、当然のことながら、ジークがライオン、ハンクがかかし、ヒッコリーがブリキ男であることがわかります。

さて、この作品ですが、日本でも有名な名曲「虹の彼方に‥」(Over The Rainbow)が良い場面で使われていますね。結局、他力本願では駄目で、自分で困難を突破しないと幸せはこない‥という教訓めいたお話。

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ところで、フォルクスオーパーのミュージカルは、ドイツ語上演が基本となっており、今回も台詞は当然、ドイツ語でした。しかし、歌に関しては“Over The Rainbow”は英語のままだったようです。さすがにドイツ語訳では歌いにくかったのかもしれません。

子供さんが多いため、カーテンコールの賑やかなこと。Feriが観た日はセカンドクルーだったのですが、Feriとしては、ドロシーはJohanna Arrouasさんよりも、Franziska Kemnaさんの方が合っているような気がします。

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マイクを使っているのでJohanna Arrouasさんだと、甲高い声が耳につきそうな感じがするのですが‥まぁ、好みの問題かもしれませんが‥

なお、映画版のジュディー・ガーランド(Judy Garland)はツインテールの髪型が印象的ですが、イメージを引きずらないためか(壊さないためかもしれませんが‥)、フォルクスオーパー版ではショートカットにしていましたね。ちなみにFranziska Kemnaさんはちょっとパーマが掛かったような感じ。

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昨日もお伝えしましたが、今回、名演だったのはドロシーの愛犬トト。トトはぬいぐるみなのですが、歌舞伎の黒子のようにぬいぐるみを操っているDaniel Jeromaさんの怪演が見事。表情一つ変えず、ひたすら黒子に徹する姿に脱帽。中腰が多い、大変な役だと思います。なお、犬の鳴き声もDaniel Jeromaさんが演じています。

マーヴェル教授(オズの魔法使い)はBoris Ederさんでしたが、最近は演技もレベルアップしており、Robert Meyerさんよりも良い場合も増えてきました。Robert Meyerさんは、良くも悪くもキャラが強すぎるからね‥

ドロシーのお供となるかかしのPeter Lesiakさん(「キス・ミー、ケイト」ではポールを演じていました)、ブリキ男のOliver Lieblさん(「キス・ミー、ケイト」ではグレミオを演じていました)、ライオンのMartin Bermoserさん(「キス・ミー、ケイト」ではポールを演じていました)も、熱演でした。

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ヒール役の「西の魔女」、Christian Grafさんは、今回、Feriは初めて観ましたが、なかなかの怪演ぶりでした。「ヘンゼルとグレーテル」の魔女も、子供さんに人気があるヒール役ですが、それよりもインパクトがありますね。

ところで、今回はミュージカルと言うことで、楽器の編成も大幅に異なっていました。指揮者前にキーボードが配置されている他、打楽器系が多く、オーケストラピットの中も賑やか。それにしても毎回、感心しますがフォルクスオーパーのオーケストラは器用な人が多いですね。

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なお、今回、プログラムには舞台写真を印刷した特製絵葉書がオマケとして付いていました。お値段は3.3Euroです。

ところで、「あらすじ」には日本語版が入っていますが、時代が変わっているので「案山子」を「かかし」とルビ無しで読める日本のお客さまは少ないでしょうね。

基本的に「お子様対象のミュージカル」ですが、なかなか示唆に富んでいる内容で、楽しい展開。オペレッタとは違いますが、楽しい一時を過ごすことができるのは間違いありません。1月も公演が行われますので、皆さまもチャンスがあったら、ご覧になることをお勧めします。

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