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January 01, 2015

フォルクスオーパーのミュージカル「DER ZAUBERER VON OZ」(上)

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皆さま、新年、明けましておめでとうございます。本年も「オーストリアこぼれ話」をよろしくお願いいたします。

2015年は、実はFeriにとって公私ともに「節目の年」になります。「節目」の中身は、いずれブログでご紹介することがあるかもしれません。さて、どんな一年になることでしょうか。

さて、2015年、最初の記事はお正月にふさわしい楽しい「ミュージカルの話題」をお伝えしましょう。

例年、12月にはオペレッタのプルミエが上演されることが多いフォルクスオーパーですが、2014/15シーズンは、子供さんをメインターゲットとしたミュージカル「オズの魔法使い」(DER ZAUBERER VON OZ)がプルミエを迎えました。

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「オズの魔法使い」(The Wizard of Oz)と言えば、ジュディ・ガーランドが出演し、1939年に公開されたアメリカ制作のミュージカル映画を思い出す方も多いと思います(何でも映画版の放題は「オズの魔法使」という表現だったそうです)。

今年、なぜか、ヨーロッパの歌劇場では、結構、上演されているようです。原作はライマン・フランク・ボームが1900年に発表した児童文学小説「オズの魔法使い」(The Wonderful Wizard of Oz)。

フォルクスオーパーでは12月に9公演、1月に8公演、2月に2公演という、最近お得意の「怒濤の集中上演」です(わずか1シーズンで「ルーナ夫人」の3シーズン分を上演してしまうのですから‥ オペレッタファンは涙目‥)。

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ミュージカルなので、Feriはプルミエには行きませんでしたが、新聞評は非常の良かったですね。実際、プルミエ後はチケットの売れ行きも好評なようです。

今回の演出はHenry Masonさん、舞台装置はJan Meierさん、照明はMario Ilsankerさん、振付はFrancesc Abósさんという面々です。

指揮は先日、「ルーナ夫人」を振っていた若手指揮者の有望株、Lorenz C. Aichnerさん。

主なキャストは以下の通りですが、今日はセカンドクルーです。なお、ミュージカルなので、全員がワイヤレスマイクを使っています。そのため、歌唱力は基本的には関係ありません。

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-ドロシー:Franziska Kemnaさん
-トト(ドロシーの愛犬):Daniel Jeromaさん
―エム伯母さん(善良な魔女グリンダ):Regula Rosinさん
―ヘンリー伯父さん:Gernot Krannerさん
―農夫ハンク(かかし):Peter Lesiakさん
―農夫ヒッコリー(ブリキ男):Oliver Lieblさん
―農夫ジーク(ライオン):Martin Bermoserさん
―ミス・ガルチ(西の悪い魔女):Christian Grafさん
-マーヴェル教授(オズの魔法使い):Boris Ederさん
-アンサンブル:Lorna Dawsonさん
-アンサンブル:Eva Prennerさん
-アンサンブル:Bettina Schurekさん
-アンサンブル:Lynsey Thurgarさん
-アンサンブル:Georg Prohazkaさん
-アンサンブル:Christian Schleinzerさん
-アンサンブル:Timo Verseさん

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Feriは「オズの魔法使い」については、ライブのミュージカルは見たことがないので、比較のしようがありませんが、吊し物を多用した演出でした。基本的に「魔法の国」のおとぎ話なので、色使いが派手な舞台装置が多く、テンポも良かったですね。

スタートは、ご存じのようにカンザスのとある農家。少女ドロシーは「虹の彼方のどこかに(Somewhere Over The Rainbow)」によりよい場所がある‥と夢見ています。

いじわるなミス・ガルチは、ドロシーの愛犬トトが彼女の飼い猫を時々追いかけるので、ドロシーに悪意を抱いています。ところが、エム伯母さんとヘンリー伯父さんは農場の仕事に忙しく、ドロシーには無関心。農夫のジーク、ハンク、ヒッコリーは、ドロシーに色々とアドバイスしてくれます。

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しかし、ミス・ガルチがシェリフを連れて現れ、愛犬トトをドロシーから引き離します。シェリフの手から逃げ戻った愛犬トトを連れて、ドロシーはカンザスの家から逃げ出します。愛犬トトですが、Daniel Jeromaさんが犬を演じるのではなく、ぬいぐるみを黒子のDaniel Jeromaさんが操るという、ちょっと変わった演出。が、Daniel Jeromaさんの演技が素晴らしいのです。

途中で出会ったBoris Ederさん演じる怪しげな占い師のマーヴェル教授は、ドロシーの伯母さんが重病だと告げ、ドロシーは、その場から家へと引き返します。ところが、そこへアメリカ名物の大きな竜巻が‥

人々は地下室に避難するのですが、逃げ遅れたドロシーが家へ飛び込むと、家ごと竜巻によって巻き上げられ、不思議なオズの国へと飛ばされてしまいます。竜巻のシーンでは、色々なものが宙を舞って雰囲気を出していました。

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ドロシーは家とともに「小人の町」マンチキンに着陸、同時に悪い東の魔女を押し潰し、魔女に苦しめられていた町の人々を救い出します。左の写真は街の人達から「救い主」として讃えられるドロシー。インタビュー形式になっているのが「今風」です。

「小人の町」なので、ここは子供さんが多数出演しますが、皆さん、見事な歌と演技、ダンスでした。これが、人気が高い理由の一つでしょう。それにしても芸達者な子供さんの多いこと。どこで探してきたのでしょうね。

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お孫さんをもつような年代のおじさま、おばさまは、かわいらしい子供達の熱演でメロメロイチコロ。こういう演出は、出演しているお子様の関係者も来場するため、満席にしやすいのですよね。ある意味、稼働率を上げるコツのようです。

ドロシーは、皆から救い主として讃えられているところへ、亡くなった魔女の妹であるChristian Grafさん扮する「西の魔女」が現れ、姉の赤い靴を手に入れようとします。「西の魔女」は、本作品のヒール役。

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これは、「赤い靴」を履いた人に大きな力を得ることができるため。しかし不思議なことにドロシーは、既に赤い靴を履いているのです。この「赤い靴」がキーワードになるため、劇場のエントランスにも巨大な「赤い靴」が展示されています。

ヒール役である「西の魔女」は、結構派手な特殊メイクで、アメリカンチョッパー風の自転車を乗り回しています。

Regula Rosinさん扮する善良な魔女グリンダはドロシーを、エメラルド・シティに住む魔法使いオズのもとへ送り出します。オズなら、カンザスへ帰る一番早い方法を知っているかもしれないからです。ちなみにグリンダは吊し物に乗って舞台上に下りてきます。

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ドロシーは愛犬トトを連れ、黄金のレンガの道をたどってエメラルド・シティへ向かいます。

途中、ドロシーには奇妙な友達ができます。脳みそが欲しいと熱望するかかし(左の写真がかかしが登場する場面。ちゃんとトウモロコシ畑になっているところが泣かせます)と、心を欲しがっているブリキ男(右の写真がブリキ男登場の場面。リンゴの木の下にいます)。

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そして、勇敢になりたいと願う臆病なライオン。ライオンはトトにもビビりまくっています。「かかし」「ブリキ男」「ライオン」は、いずれもフォルクスオーパーのミュージカルでは常連さんの歌役者さんなので、見事な演技を魅せてくれます。

ドロシーにカンザスへの帰り道を示せる魔法使いなら、きっと彼らの願いも叶えてくれるだろうと考え、3人はドロシーとともに魔法使いのもとへ向かう。

しかし、「西の魔女」も簡単に諦めません。彼女は魔法で、毒のあるケシの花畑を出現させ、皆は深い眠りに落ちます。

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その時、グリンダが助けに現れて雪を降らすと、ケシの花は枯れ、悪い魔女の力は破られます。赤と白のコントラストがきれいな場面で、バレエ団による踊りが楽しいところです。

一行はついに目的地エメラルド・シティの前に立ちます。エメラルド・シティは、アメリカの大都市をイメージした感じです。

なお、「西の魔女」が出演する時は、爆発音がついて回るので、賑やかなこと。ここまでで1時間20分。結構、引っ張っている感じがしますね。

オペレッタではないのに、気合いが入ってしまったFeri。後半は明日、お届けしましょう。

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Comments

Feriさん、あけましておめでとうございます

東京は、もうすぐ小雪が舞いそうな天気です。
今年もオペラと歌舞伎、そして建築歩きを楽しみたいと願っています。
5月は、いつものYppengasse近くのアパートメントで過ごします。
普通のご飯しか作れませんが、ぜひ遊びに来てください。

Feriさんの一年が、楽しい驚きで溢れますように!
ぷいい

Posted by: ぷいい | January 01, 2015 12:15

ぷいいさま、明けましておめでとうございます。

ウィーンもクリスマスの頃から寒くなりましたね。5月のご旅行、楽しみかと思います。

そう言えば、5月はユーロビジョンソングコンテストが開催されるので、いつもとは違ったウィーンになると思います。

Posted by: Feri | January 02, 2015 07:43

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