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January 16, 2015

老人ホーム雑感

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今日は「老人ホームの話題」をお届けしましょう。

私事で恐縮ですが、Feriの叔母が日本(東京)で数年前に特養に入居しました。ご存じのように、日本では特養に入居するのは極めてハードルが高く、住んでいる自治体によっても大きな差があるようです。

叔母の場合、家族がいなかったこと、東京都に長年住んでいたことなどから、申し込んでから、比較的早く入居が実現しました。これは、非常についているケースだそうです。

さて、先進国は、どこでも国民の「高齢化問題」を抱えていますが、オーストリアは人口に割に老人ホームなどの設置が進んでいるような気がします。

ウィーンの街中を歩いていると、私営だけでなく、公営の老人ホームをよく見かけます。

写真の老人ホームは、19区にあったWiener Linienのバス車庫跡地に建てられた、比較的新しい施設です。ちなみに2枚目の写真はバス車庫時代のものです。煉瓦造りの伝統的な車庫が印象的ですね。

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新しく建設された老人ホームですが、民間の高級アパートと見間違うような立派な施設ですね。中は見学したことはありませんが、外観から想像するに、かなりしっかりとした設備だと思われます。

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日本の場合、老人ホームは都心部よりも郊外に建設することが多いようですが、ウィーンでは都心部にもホームが建設されているようです。このあたり、考え方の違いかもしれません。

以前、ご紹介した給食列車が走る特別養護老人ホームGeriatriezentrum am Wienerwaldなどは、「一つの街」と言っても良いくらい巨大な施設です(詳しくは「給食列車が走るウィーンの老人ホーム」をご覧ください)。

このような施設を1904年に創設した訳ですから、たいしたものです。さすがに老朽化が進んでいるため、現在では、施設の移転を含む改修工事が行われています。

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ちなみに左の写真はGeriatriezentrum am Wienerwaldの案内図です。巨大な施設であることが、よくわかると思います。実質的に「小さな街」なので、Caféやベッカライなども営業していました。右の写真は管理棟ですが、Caféの看板が見えると思います。

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また、Feriが夏に訪れているLungauのTamswegには基幹病院に隣接して、これまた立派な老人ホームがかなり前から運用されています。

Feriが、最初に行った頃には、すでに建っていたような記憶があるので、かなり前に設置されたものでしょう。

こちらも非常に立派な施設で、Feriは最初、高級アパートかと思ってしまったほどです。非常に寒い地域なので、サンテラスなど、快適に過ごすことができるような設備が設置されています。左の写真がTamswegの老人ホームです。

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基幹病院はムールタールバーンのTamsweg駅前にあり、ドクターヘリも離発着できるようになっています。従って老人ホームも一等地に建設されていると考えて良いでしょう。

ところで季節の良い時期には、介護士の方の引率で公演を散歩している入居者の方を見かけることがあります。日本では介護士の皆さんの待遇があまりよくないため、高い意志を持った方でも、結果として、退職されてしまうケースが多いという話を聞いたことがあります。

こちらの場合は、日本よりもボランティア活動も盛んですし、良心的兵役拒否により介護施設で働く人もいるので、ある程度、人材の確保もできているのでしょう。

日本よりも古くから、老人ホームを利用する慣習が確立している国なので、そういう意味では、設備や制度も充実しているのでしょうね。

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Feriは介護関係の制度には詳しくありませんが、ちょっと調べたところ、1993年に始まったオーストリア介護制度では、財源が100%税金でまかなわれているそうです。また、介護レベルは7段階設定されているようです。

興味深いのは、ウィーンでは、親に対する扶養義務がないため、個人が自分の資産でサービスを購入できない場合、社会保障の力を借りるのが一般的だそうです。

そのため、入居を伴う介護施設サービスを利用する場合、入居者が所有する不動産を含む、全財産を計算し、その80%までを自分で負担することが義務づけられているそうです。それでも足りない分に関しては、最低限のサービスに対して自治体が援助をする仕組みになっているとか。

まぁ、その結果、社会保障費が高いというのが現役世代にとっては、頭が痛いところでしょうが‥


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街角の話題 |

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Comments

こんにちは
私は京都で要介護4の両親を介護しています。
京都では特養は郊外でなく、街の中に建設するのがトレンドです。以前のように郊外に建設する場合もありますが、かなり大規模な施設に限られています。
京都だけかもしれませんが、日本の特養もオーストリアのようにかなりおしゃれというか、外観は普通のマンションとかホテルのような感じになってきています。

公園を散歩するのは介護士さんの待遇とは関係ないと思います。どこの施設でも花見や紅葉狩り、ショッピングセンターでのショッピング等月に数回のイベントをするのが普通です。また、地域社会との交流も盛んで、地域の商店街が施設内で小さな屋台をしたり、小学生が施設を訪ねたり、入所者が小学校の運動会に参加したり。。。
京都では祇園の芸子さんが施設で茶会をしたりもします。

オーストリアに比べると入所は難しいですが、日本の特養も内容も建物も充実しています。

Posted by: Kino_San | January 16, 2015 at 06:35 AM

Kino_Sanさま、こんにちは。

京都の例をご紹介いただき、ありがとうございます。

今回は触れませんでしたが、私の叔母が入所している東京郊外の特養もなかなか立派な施設でKino_Sanさまがご紹介されたように、定期的に色々な行事を行っています。

ただ、担当の職員さんが、頻繁に変わっており、やはり人材の確保に苦労されているような感じがします。

ところでGeriatriezentrum am Wienerwaldは、路面電車62系統の終点近くにありましたから、ウィーンだと郊外ということになりますね。

Posted by: Feri | January 16, 2015 at 08:38 AM

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