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January 31, 2015

オーストリアの国民病‥

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「オーストリアこぼれ話」では、基本的に明るい話題、楽しい話題を中心にお届けしています。しかし、そうは言っても、当たり前ですがオーストリアにも「負の部分」があります。各種の犯罪もその一つですが‥

意外に思われる方も多いと思いますが、華やかな観光地であるウィーンでも、自殺者が多いのです。ちなみにオーストリアでは、自殺を Volkskrankheit(国民病)と呼ぶとか‥もっとも、この見方は、公式見解ではなく、オーストリアに住む方からは異論もあるようです。

日本でも年間3万人弱の方が自殺で命を落としていますが、さすがに「国民病」という表現はないと思います。本来、カトリック信者が多いオーストリアでは自殺は少ないと思っていたので、この話題に接したとき、Feriもちょっとショックでした。

10万人当たりの自殺者数を見ると、オーストリアは「15人強」だそうです。ちなみに日本は21人強ですから、日本の方が多いことになりますので‥

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日本では鉄道自殺が発生すると「人身事故」という表現で案内されることがありますが、ウィーンでも一時多かったのが、地下鉄での自殺です。

地下鉄での自殺が増加したのは、新聞報道がエスカレートした時期と一致していたことから、オーストリア自殺予防学会が、メディア報道に関するガイドラインを作成し、メディアも、それに沿って報道するように改めました。

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その結果、ガイドラインを施行した1987年甲板には地下鉄での自殺者が大幅に減少し、その後も、同じ水準を維持しているそうです。そういう意味では、対策が効果を上げて、国民病という見方を脱しつつあるのかもしれません。これは、結構なことだと思います。

現在では、WHOでも自殺報道のガイドラインを作成し、各国にガイドラインに沿った報道を働きかけています。しかし、日本では、残念ながら、このガイドラインに沿った報道が徹底していないようです。

さて、オーストリアには、もう一つ、国民病があります。それが「うつ病」です。ある調査によると、近い将来、オーストリアでうつ病にかかる国民は80万人にのぼると予想されているそうです。オーストリアの人口は850万人ほどですから、10人に1人がうつ病になる‥という計算です。

当然、うつ病になる国民が増えれば、国の健康保険関連の予算も圧迫され、健康管理体制の崩壊にもつながるのでは‥と危惧されています。

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精神的なストレスが様々な病気を誘発することは、よく知られていますが、うつ病に代表される疾患は、以前は企業などに勤める管理職に多くみられた病気でした。

しかし、社会のグローバル化が進むにつれて、幅広い階層にストレスによる病が拡大しているそうです。これは残念ですがオーストリアでも同じです。

余談になりますが、日本に住むFeriの友人が、ここ数年、うつ病で苦しんでおり、会社も長期間、休職していました。治療の甲斐があって、ある程度、快復しましたが、本人を見ていると、本当に辛そうでした。また、友人として、どのように関わればよいのかも、随分、悩んだものです。

皆さまご存じのようにオーストリアは、冬になると明るい時間が非常に短い上に、天気も曇りベースが多くなります。

街中も日本のように明るくないので、どうしても気分が落ち込みやすくなります。こういった地域特性も背景にあるのかもしれません。


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