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February 05, 2015

貨車に乗った地下鉄車両 その行き先は‥

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今日は「地下鉄車両を運ぶ話題」をお届けしましょう。

以前、シュヴェヒャート空港へ向かうSバーンの車内から、外を眺めていたところ、貨車に載ったウィーン地下鉄の電車を見かけたことがあります。メーカーでできあがった新車ならばわかりますが、貨車に載っていたのは在来型の電車。一体どこに向かうのか、疑問に思っていました。

Wiener Linienでは、現在、地下鉄を5路線運行していますが、U1からU4までは全て同じ車両が使用されており、相互に運用することが可能です。

Wiener Linienの地下鉄車両、路面電車、バスの大規模修繕は、以前、このブログでも「路面電車の日」の記事でご紹介したSimmering にあるHauptwerkstätte(中央車両修理工場)で行われています。

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実はHauptwerkstätteですが、路面電車の線路はつながっていますが、地下鉄の線路はつながっていません。そのため、大規模な改修工事などで、中央修理工場に入場する場合は、この写真のようにÖBBの貨車に搭載して、運び込むことになっているようです。

日本だったら、地下鉄の線路を修理工場に直結すると思うのですが、建設当時、既存の地下鉄沿線に工場用地を確保することができなかったのでしょう。

U2が大幅に延伸された今日でしたら、現在の終点に近いSeestadt周辺に作ることも可能だったでしょうが、施設の建設計画が1990年代でしたから、さすがに難しかったでしょう。

ちなみに左の写真は中央車両修理工場の航空写真ですが、下側がÖBBの線路になっています。

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通常、地下鉄車両の定期検査は、U1とU4はBetriebsbahnhof Wasserleitungswiese(U4のSpittelau-Heiligenstadt間)、U2とU3はBetriebsbahnhof Erdberg(U3のErdberg -Gasometer間)で、それぞれ行われます。この二つの検査場は、ÖBBの線路とつながっているようなので、ここで貨車への積み込みが行われるのでしょう。

余談ですがWasserleitungswieseには、電車用の検査施設では珍しい巨大なターンテーブル(転車台、Drehscheibe)が設置されています。

このほか、路面電車型の車両を使用しているU6に関しては、Michelbeuern-AKHに隣接したBetriebsbahnhof Michelbeuernで定期検査を行っています。

ところで、鉄道ファンの皆さまが気になるのはウィーン地下鉄の側線(短絡線)ではないでしょうか。
実際、このように複数の路線を走る電車を一つの検査場で検査しているため、4箇所に側線が設定されていることがわかりました。

-Roßauer Lände (U4)↔ Stephansplatz(U1)
-Abstellgleis Schwedenplatz(U4) ↔ Landstraße(U3)
-Schottenring (U2)↔ Schwedenplatz(U4)
-Längenfeldgasse(U6) ↔ Meidling Hauptstraße(U4)

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このようにU4が全ての路線とつながっていることがわかります。U6とU4も線路はつながっていますが、U6は路面電車型の車両を使用しているため、実際の車両乗り入れの際は、機関車による牽引などが必要でしょう。

U6の電車が中央車両修理工場へ入場は、路面電車の路線を経由して行われることになっています。そのためBetriebsbahnhof Michelbeuernは、隣接する路面電車の路線とつながっています。

という訳で、ÖBBの貨車に載った地下鉄電車は、中央車両修理工場への運ぶところだったのでしょう。

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鉄道のお話 |

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Comments

それにしても、地下鉄車両の修理に自社線の線路ではなくてオーストリア国鉄の線路を利用して車両搬入や搬出を行うのは不思議な気がします。あんな面倒な事をするのなら、simmeringはU3号線の終点ですから、工場まで線路を延伸すれば良さそうな気がするのですが、そういう計画が無いのが不思議な気がします。路面電車に近い規格のU6号線はともかく、大型車両のその他の路線の車両は色々と大変な気がします。でも、現状維持なんでしょうかねぇ?

Posted by: おざきとしふみ | February 10, 2015 23:56

おざきとしふみさま

最初は地下鉄の沿線に適当な検査工場用地を確保できなかったことが最大の要因だと思います。

また、写真をご覧になっておわかりのように地下鉄の在来車は2両1ユニットなので、ピギーバック方式での運搬も可能でした。

しかし、近年増えているVは6両固定なので、さすがに、この方式は難しいと思います。

現在、U4のHeiligenstadtに隣接する場所で大規模な車両基地の工事が行われており、在来車の置き換えも含めて、将来的には別の場所で修繕などを行うことになると思います。

それからU3の延伸ですが、中央車両修理工場まではかなりの距離があり、道路上に高架橋で建設するとなると、色々と問題がありそうです。何しろ中央墓地に隣接していますので‥

Posted by: Feri | February 11, 2015 15:53

そうですか、色々大変ですね。中央車両修理工場への車両の搬出や搬入もU3号線の延伸がすんなりとは行かないと今まで通りのでしょうけど、今後は別の場所に工場に建設する事になれば、延伸しなくても良さそうな気がしますが、どうなのでしょうか?また、今後は6両固定編成が主流になったり、U6号線も車両更新の話が出てくるとまた状況も変わりそうです。今後どうなりますか。

Posted by: おざきとしふみ | February 11, 2015 23:56

おざきとしふみさま

Feriも実際に地下鉄基地の構内を見学したことがないので、名言はできませんが、Erdbergの基地では車両のジャッキアップはもちろん、車輪旋盤などの設備もあるそうです。

従って、車両の改造などでなければ、地下鉄車両は中央修理工場へ運ぶケースは少なくなっているのかもしれません。

Posted by: Feri | February 12, 2015 16:48

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