« 番外編 北陸新幹線金沢開通に寄せて‥ | Main | バーデン歌劇場「パガニーニ」(下) »

March 15, 2015

バーデン歌劇場「パガニーニ」(上)

Img_2015_02_1573_001

2014/15シーズン、バーデン歌劇場では「チャールダーシュの女王」とともに、レハールのオペレッタ「パガニーニ」も上演されています。プルミエは1月24日でしたが、Feriは先日、やっと観ることができたので、その様子をご紹介しましょう。

最近のバーデン歌劇場ですが、Sebastian Reinthallerさんが就任してから、なかなか良い演出のオペレッタを上演するようになりました。奇をてらった演出が少なく、ご年配のお客さまでも安心して楽しめる作品が多いような気がします。

レハールのオペレッタ「パガニーニ」は、ご存じのように実在の名ヴァイオリニスト、ニコロ・パガニーニをモデルとしたフィクションですが、実際のエピソードがかなり盛り込まれているそうです。何でもオペレッタの内容よりも、事実の方がドラマチックだったとも言われています。

レハールらしい美しいメロディの曲がふんだんに盛り込まれており、有名なアリアはリサイタルなどでも取り上げられることがあります。ちなみに、Feriは、今まで、フルバージョンのオペレッタで「パガニーニ」を観たことはありませんでした。レハールは好きな作曲家なので、楽しみにしていた作品です。

さて、当日の指揮はOliver Ostermannさん。主なキャストは、以下のとおりです。

Img_2015_02_1511_001

-ニコロ・パガニーニ(Niccoló Paganini):Jevgenij Taruntsovさん
-アンナ・エリーザ (Anna Elisa)ナポレオンの妹:Monika Rebholzさん
-フェリーチェ・バッキオッキ公爵(Fürst Felice Bacchiocchi) アンナの夫:Ralf Simonさん
-ジャコモ・ピンピネッリ侯爵(Marchese Giacomo Pimpinelli)アンナの侍従長:Andreas Sauerzapfさん
-ベッラ・ジレッティ(Bella Giretti)ルッカ王立歌劇場のプリマドンナ:Barbara Pöltlさん
-バルトゥッチ(Bartucci): パガニーニのマネジャー :Reinhold G. Moritzさん
-エドヴィーユ伯爵(Graf Hedouville):ナポレオン軍の将軍:Artur Ortensさん
-ベッポ(Der bucklige Beppo)密輸業者:Beppo Binderさん
-アニッタ(旅篭の女主人):Mandy Garbrechtさん
-メイド:Michaela Mockさん
-幼少時代のアンナ・エリーザ:Elena Pflegerさん/Anna-Sophie Wurmさん
-幼少時代のナポレオン:Gabriel Habresさん/Benedikt Habresさん
-ヴァイオリンソロ:Georg Illeさん/Kinga Vassさん

Img_2015_02_1517_001

演出ですが、時代設定、舞台装置、衣装も含めてオリジナルに忠実でした。また、バーデン得意の客席側からの出入りも多い展開になっていました。

第1幕「ルッカ近郊の旅籠前の広場」。最初に客席からバルトゥッチが表れ、舞台に上り、口上を述べるところから始まります。

Img_2015_02_1521_001

宿の部屋から魅力的なヴァイオリンの音が聞こえてくるので、土地の人が広場に集まってきます。そこへ、マネジャーのバルトゥッチが表れ、演奏しているのは有名なヴァイオリニストのパガニーニであることを紹介します。

この街のセットは、なかなか雰囲気が出ていて良かったですね。低予算でも、ここまで雰囲気のあるセットが組めるという良い例でしょうか。

そこへ、ルッカ公国公妃で、ナポレオンの妹であるアンナ・エリーザが、狩りの一団をともなって現れます。

Img_2015_02_1524_001

パガニーニが、ここでアンナ・エリーザと出会い、彼女に引かれるという展開ですが、パガニーニが歌うアリア「美しきイタリアよ」は、なかなか良かったですね。ここで主要な登場人物が順番に出てきます。公爵の愛人でプリマドンナのベッラ、フェリーチェ公などがやってきます。

アンナ・エリーザが歌うアリア「灼熱の炎が私の血には流れているの」も聴かせるものがありました。なお、第1幕は45分ほどで、休憩へ。

Img_2015_02_1528_001

休憩後の第2幕は「ルッカ公爵城内の大広間」。舞台装置は移動式の衝立を使って公爵城内の部屋を再現していました。シンプルですが、なかなかよい雰囲気を醸し出しています。冒頭、客席から登場人物が舞台に駆け上がって2幕が始まります。

アンナ・エリーザの後援によりルッカの宮廷楽長、そしてルッカ王立歌劇場の総監督となったパガニーニは、侍従長のピンピネッリが、トランプで賭をしている場面から始まります。負けが込んでしまっているパガニーニは、最後に自分のストラディヴァリウスまで賭けるが、あえなく取られてしまいます。この場面は、面白かったですね。

Img_2015_02_1534_001

その後、ピンピネッリが、パガニーニに、ヴァイオリンは返却したいが、その交換条件として、女を征服するノウ・ハウを教えてくれと言います。

パガニーニはそれに応えて、アリア「僕は女性達に口づけしたけれど」を歌いますが、この場面は、照明にも変化をつけてあり、なかなか良い雰囲気でした。なお、衝立は後ろから光を当てると手前に影が映るようになっていました。

Img_2015_02_1542_001

中盤、エドヴィーユ伯爵がパリから訪ねてきて、皇帝ナポレオンがパガニーニをパリで聞きたいと言っておられますと告げます。

アンナ・エリーザは、“彼は宮廷楽師長ですから、パリにはやれません”と断るのですが、伯爵は“それなら皇帝の御命令通りパガニーニを逮捕せざるを得ません。皇帝は、ご自分の妹君がヴァイオリン弾きと噂になるのを心配されておられるのです”と言います。

その後、アンナ・エリーザが不安な気持ちを抱いて歌うアリア「私には分らない、信じられない」が良いですね。

Img_2015_02_1564_001

ところで、2幕では、パガニーニに惚れてしまい、猛アタックするベッラとアンナ・エリーザのさや当てが見どころ。

ベッラの色仕掛けに乗ってしまい、彼女に夢中になってしまったパガニーニは、公爵夫人に捧げた恋の唄の楽譜にベッラの名を書いてしまいます。その後、この一件がアンナ・エリーザにわかってしまい、演奏会の際、パガニーニが逮捕される展開に発展していきます。

2幕のハイライトは、後半の宮廷演奏会でしょう。扉が開き大広間になります。奥にはイタリアの風景が写り、雰囲気を盛り上げます。

Img_2015_02_1545_001

この場面では、幼少期のナポレオンとアンナ・エリーザが子役で登場するのが、ちょっと変わった演出です。

演奏会は、まずベッラの歌と、それに合せた踊りがくりひろげられます。なお、この時、パガニーニ役のダンサーが登場して、華麗な踊りを披露。このあたりの演出は、きれいで見事。

Img_2015_02_1548_001

パガニーニが演奏会で演奏するシーンでは、オーケストラピットで奏でるヴァイオリンソロが聴きどころ。しっかりスポットライトが当たっていました(冒頭の写真でパガニーニの左側に写っている女性がソリストです)。

アンナ・エリーザはパガニーニの名演に酔ってしまい、パガニーニに自分をエスコートさせて退場し、パガニーニを逮捕から救ってしまう展開です。

後半は、明日お伝えしましょう。

※「人気ブログランキング」に登録しています。この記事がお気に召しましたら、下記のバナーをクリックしていただくとFeriの励みになります delicious

Br_decobanner_201105_b_3

オペレッタ |

« 番外編 北陸新幹線金沢開通に寄せて‥ | Main | バーデン歌劇場「パガニーニ」(下) »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)




« 番外編 北陸新幹線金沢開通に寄せて‥ | Main | バーデン歌劇場「パガニーニ」(下) »