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March 24, 2015

謎の透明壁‥不思議なアパート

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今日は「ウィーンで見つけた不思議なアパート」のお話です。

先日、Wien HbfからBadenへ列車で向かう途中、Matzleinsdorfer Platz駅に停車した際、ふと進行方向右側を見ると道路を挟んだ反対側に奇妙な建物を見つけました。

厳密に言うと、建物が奇妙というのではなく、普通の6階建て市営アパートの間が透明な壁で結ばれているのです。そして、透明な壁には「Wien Energie」の文字が描かれていました。

余りにも不思議な構造なので、詳しく知りたくなり、後日、時間があるときに訪問してみました(好き者だねぇ)。
SバーンのMatzleinsdorfer Platz駅で下車し、Margaretengürtelを横断すると、そこは目指す「謎のアパート」です。ちなみに名称は「Theodor-Körner-Hof」。1955年に建設されましたので、結構、古いです。もっとも、こちらでは築60年は新しい方ですが‥

まず、歩道側から観察すると、アパートの建物間を結んでいる「謎の透明な壁」は、何とびっくり、強化ガラス製でした。

Feriは、当初見たとき、これだけ大きな壁があると風の通過が阻害されるので、風を逃がすスリットがあると思っていたのですが、何と、スリットなどは全くなく、下から上までアパートの建物間は、ガラスの壁で完全に閉鎖されています。

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ちなみに写真では縦にスリット状のものが見えますが、単なる飾りのようで、機能はないようです。また、横から見ると、この壁はアパートの建物よりも、若干、ギュルテル側にはみ出していることがわかります。

この壁の向こう側はアパートの敷地になりますが、一応、公共空間なので、住民以外の一般人が立ち入っても大丈夫そうです。

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そこで、入ってみると、鉄製の巨大な骨組みがあり、その外側にガラスが取り付けられている構造であることがわかりました。

Feriは、「Wien Energie」の文字が入っていたことから、この施設は「何らかのエネルギー関連施設ではないか」と創造していました。つまり、このガラスには全面的にソーラーパネル(太陽光発電パネル)が貼ってあるのではないかと考えた訳ですが、現在、ソーラーパネルが貼ってあるのは、最上部だけで、その下には何もありません(右の写真がソーラーパネルのアップです)。

また、遠くから見た時は縦のスリット状に見えるものがパイプになっており、太陽光で温水をつくる施設ではないかとも予想していましたが、単なる飾りでしたので、これもハズレ。

なお、写真に見える通路上の部分は、点検作業用通路のようで、アパートの住民も含めて、一般人は立入禁止になっていました。Feriは、当初、アパートの各棟を「ガラスの壁」内側にある通路で結ばれており、住人が通行できるのかと思っていましたが、違いました。

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日本では、日当たりの良いビルディングでは全面にソーラーパネルを取り付けているところが希にありますが、そのような目的で建設した施設ではなさそうです。

「Wien Energie」の文字がなければ、幹線道路や鉄道が近くを通っているので、巨大な防音壁という見方もできます。さすがに、この大きさになると金属製の防音壁にする訳にはいかないでしょうから。

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ちなみにWien Energieは、ウィーン市内で電力や天然ガスの供給、地域暖房を担当している公営企業です。太陽光発電による電力買取なども行っています。

この「謎の透明壁」ですが、まるで手がかりがありません。住人はありませんし、ましてや係員でもないので、外部から調べるしかないのですが、一部の壁には金属の柱に「VORSICHT Rattenköder」というプレートを見つけました。

が、これは「注意 殺鼠剤」という警告看板ですから、この壁の銘板では内容です。残念。

結局、これ以上、現地で調べてもわからないので、現地を後にしましたが、気になったのは、建物間の距離は30メートルほどあると思います。ここを建物の高さと、ほぼ同じ高さでガラスの壁で塞いでしまって、不具合が発生しないか‥ということです。また、強風の際、ガラスが破損することはないのでしょうか。

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その後、ウィーン市のホームページで「Theodor-Körner-Hof」を検索したところ、アパートの紹介ページでヒットしました。

その中には、改修工事の実施時期なども詳しく紹介されていたのですが、その中に「2006年~2007年にかけて150メートルに及ぶにガラス製の遮音壁をギュルテル沿いに設置した」との記述を見つけました。という訳で、「謎のガラス壁」の正体は遮音壁(Lärmschutzwand)だったという訳です。

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確かに、この地区はMargaretengürtelのアンダーパスがあるため、車の交通量が非常に多く、騒音被害が激しいと思います。

ちなみに最後にお目にかける写真は、ウィーン市ホームページの「Theodor-Körner-Hof」紹介ページに掲載されていたものですが、中央の遮音壁は完成していますが、前後は、建設中で、また柱しか立っていません。貴重な写真ですね。

ところで、ウィーン市と関連する公共企業体のホームページは非常に充実しており、市営アパートについても、各アパート毎に、竣工した年はもちろん、設計者(略歴を含む)、竣工後の改装状況などが詳細に紹介されています。これも考え方の違いかもしれませんが、色々と調べるときには大変、役に立ちます。


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Comments

こんにちは
私はその路線をよく利用するので、建設当初からそのガラスの壁のことは知っていましたが、私も通路だと思っていました。
防音壁だったのですね。
勉強になりました。

Posted by: Kino_San | March 24, 2015 at 06:18 AM

Kino_Sanさま、こんにちは。

日本のように台風などがないので、ガラス製の巨大な防音壁が採用されたのでしょうね。

正直、私もびっくりしました。

Posted by: Feri | March 24, 2015 at 08:29 AM

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