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April 16, 2015

速報「フォルクスオーパー2015/16シーズン」プログラム発表

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4月15日、フォルクスオーパーから2015/16シーズンのプログラムが発表されました。

来シーズンは、日本公演も予定されていますが、それ以上にオペレッタのプルミエが増えて、Feriにとっては嬉しいシーズンになりました。正直、9月から10月のスケジュールを見たとき、「怒濤のオペレッタ攻勢」に我が目を疑いました。ちょうど、2014/15シーズンのミュージカルがオペレッタに入れ替わった感じです。

2015/16シーズン、新演出が8演目、再演が4演目、レパートリーが19演目となっています。

また、2016年5月10日から30日まで、日本公演(引っ越し公演)が行われる関係で、5月と6月上旬は変則プログラムとなっています。では、さっそく、概要をご紹介しましょう。

○オペレッタ
Feriが驚いたのは、オペレッタ公演が大幅に増えたことです。Feriの願いがダイレクターのMayerさんに通じたのでしょうか。スケジュール表を見ると、オペレッタが2日、3日続く月が増えており、嬉しい限りです。それにしても9月、10月は全公演の半分がオペレッタというのは、本当に驚きました。

さて、プルミエの第一段はベナツキーの「白馬亭にて」(Im weißen Rössl、i2015年9月6日プルミエ)です。Feriが好きなオペレッタの一つなので、新演出での復活は非常に嬉しいところ。2003/04シーズンまで上演されていた前演出もミュージカルに近い展開だったので、今のフォルクスオーパーでも十分期待できると思います。なお、演出はJosef Ernst Köpplingerさんが担当します。

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気になる出演者ですが、ヨゼファはSigrid Hauserさん、レオポルトはDaniel Prohaskaさん、ジードラーはCarsten Süssさん、ジギスムントはMarkus Meyerさん、ヒーゼルマン教授はHans Dieter Knebelさん、ギーゼケはBernd Birkhahnさんの名前が挙がっています。

Sigrid Hauserさんはミュージカル「ローマで起こった奇妙な出来事」や「ハロー・ドーリー!」などに出演している方ですが、女性版Mayerみたいな方。結構、キャラが立っている人なので、ヨゼファには向いているかもしれません。

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一方、Daniel Prohaskaさんは2014/15シーズンでは、「パリの生活」でギャルドフーを演じましたが、ちょっと心配。Carsten Süssさんは、「伯爵令嬢マリッツア」でタシロを演じている方です。こちらは大丈夫でしょう。

なお、Hans Dieter KnebelさんとBernd Birkhahnさんは、ブルグ劇場に出演している役者さんです。

しかも、「白馬亭にて」ですが、オペレッタとしては、最近のフォルクスオーパーでは考えられない9月から12月までの3ヵ月間で24公演という怒濤の上演回数です。これは「勝負公演」と言えそうです。

ちなみに写真は2004年6月の「白馬亭にて」。この時、ヨゼファにはUlrike Steinskyさん、レオポルトにはJosef Luftensteinerさんが起用されていました。今は両方ともKSというフォルクスオーパーの重鎮です。

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オペレッタ・プルミエの第二弾は、何とびっくり「会議は踊る(Der Kongress tanzt、2016年2月20日プルミエ)です。

ご存じの方も多いと思いますが「会議は踊る」は、ナポレオン失脚後、1814年に開催されたウィーン会議を時代背景にした作品ですが、オリジナルは1931年に制作されたオペレッタ映画です。これをオペレッタとして舞台で上演しようという試み。演出はRobert Meyerさんです。

出演者ですが、宰相メッテルニヒにはRobert Meyerさん、アレクサンドル一世(替え玉ウラスルスキー)にはBoris Ederさん、クリステルにはJohanna Arrouasさんの名前が挙がっています。

ダイレクターのRobert Meyerさんと、現在、「メリーウィドウ」のニグシュなどでも活躍しているBoris Ederさんの共演は見物です。なお、こちらは2016年2月から4月にかけて9公演が上演されます。

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さらに第三弾はカール・ミレッカーの「乞食学生」(Der Bettelstudent、2016年4月30日プルミエ)です。来日公演直前のプルミエというのは、ちょっと驚きました。こちらはFeriも2003年4月に旧演出を見ていますが、正直、ちょっと変わった演出だったので、来シーズンに期待したいところです。

出演者ですが、オレンデルフ総督にMartin Winklerさん、ラウラにAnja-Nina Bahrmannさん、シモンにLucian Krasznecさん(フォルクスオーパーはハウスデビュー)の名前が挙がっています。

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Martin Winkleさんは、2014/15シーズン「Viva la Mamma」で怪演を魅せた方。こちらも期待できます。「乞食学生」は、2016年4月から6月にかけて日本公演をはさみながら、9公演が上演されます。写真は2002/03シーズンの「乞食学生」(カーニバルの場面)です。

さて、注目されるのは日本公演で上演される「チャールダーシュの女王」が、日本公演を前に演出の修正が行われることです(2015年12月16日にフォルクスオーパーで再演初日を迎えます)。

出演者ですが、シルヴァはVarieté Sängerinさん(右写真の方)、エドウィンには若手のSzabolcz Bricknerさん、気になるフェリ・バチにはAxel Herrigさんが起用されるようです。現地ではテスト公演的な位置づけなのか、上演回数が5公演と少なくなっています。

やはり日本公演でオペレッタ3演目となると、出演者の調整が大変なようです。今回、「チャールダーシュの女王」に新しいキャストを投入するのも、こういった事情があるのでしょう。

レパートリーとしては、「こうもり」(15公演)、「メリーウィドウ」(7公演)、「パリの生活」(8公演)、「伯爵令嬢マリッツア」(6公演)、「ヴェネチアの一夜」(9公演)の5作品がラインナップされています。なお、「ルーナ夫人」はレパートリーから消えました。

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○オペラ
オペラのプルミエですが、モーツァルトの「ドン・ジョヴァンニ」(2015年11月14日プルミエ)と、アレクサンドル・ボロディンの「イーゴリ公(Fürst Igor、2016年3月19日プルミエ)の2演目です。最近、オペラのプルミエが多かったフォルクスオーパーですが、来シーズンはオペレッタと逆転した形ですね。

レパートリーとしては「カルメン」、「魔笛」、「椿姫」、「ビバ・ラ・マンマ」、「コシ・ファン・トゥッテ」、「ヘンゼルとグレーテル」がラインナップされています。また、2014/15シーズンにプルミエがあった「Onkel Präsident」が姿を消したほか、「アルバート・ヘリング」、「フィガロの結婚」もレパートリーから外れています。

○ミュージカル
プルミエは「ラ・マンチャの男」(Der Mann von La Mancha、2015年10月17日プルミエ)と、「キスメット」(Kismet、2016年1月24日プルミエ)の2作品です。「キスメット」に関しては、コンサート形式での上演となります。

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このうち、「ラ・マンチャの男」では、ドン・キホーテにRobert Meyerさんが出演します。これは、なかなか楽しみは作品ですね。

「キスメット」については、以前、上演された「キャンディード」と同じく、コンサート形式での上演なので、公演回数が少なくなっています。

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このほか、「サウンドオブミュージック」(2016年4月3日初日)と「アナテフカ」(2016年5月16日初日)の再演が決まりましたが、これはフォルクスオーパー日本公演期間中のプログラムです。

今回、日本公演では260名の陣容で行われるようなので、当然、現地の劇場は手薄になります。

そこで、“出演者が日本公演と重ならないミュージカルとバレエで凌ぐ”という作戦です。このあたり、国立歌劇場より、劇場規模が小さいためやむを得ない措置でしょう。ウィーンの皆さま、ごめんなさい。

また、日本公演中はバレエ「マリー・アントワネット」(Marie Antoinette)も上演されます。

レパートリーとしては「オズの魔法使い」、「マイ・フェア・レディ」の2作品です。なお、「スウィーニーテッド」「ハロー・ドーリー!」「ガイズアンドドールズ」、「キスミー、ケイト」はレパートリーから姿を消しています。

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○バレエ
プルミエは「雪の女王」(Schneekönigin、2015年12月8日プルミエ)と「Marie Antoinette」(2016年5月6日プルミエ)の2作品です。このうち「雪の女王」は、子供向けのバレエ作品となっています。

○その他
4月には1回だけですが、「WIENER COMEDIAN HARMONISTS」のリサイタルが行われます。また、休演日をカバーする裏技「今日のロビー」(2階のビュフェで実施するミニコンサート)も上演されます。
なお、2013/14シーズンから始まったウィーン少年合唱団の本拠地になる劇場MuThでの公演は、なくなっています。

2015/16シーズンは、オペレッタファンの鬱憤を晴らすかのような「怒濤のオペレッタ上演」が注目されます。起死回生となるかどうか、注目のシーズンとなりそうです。今年も6月にPublikumsgespräch(お客さまとの意見交換会)が行われますが、その時、熱心のファンからどんな意見や質問が出るか、楽しみですね。

ところで年間プログラムの表紙ですが、正直、Feriには好きになれないデザインです。まぁ、オペレッタが増えたので文句は言いません。

なお、Austria-fan.comにスケジュールが掲載されるているので、合わせてこちらもご覧ください。

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フォルクスオーパー |

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Comments

追加の情報です。フォルクスオーパーのホームページには掲載されていませんでしたが、昨晩、テレビのニュースで、ダイレクターのRobert Meyerさんの契約が5年間、延長されたことが発表になりました(フォルクスオーパーからのニュースレターにも記載されています)。

2022年までダイレクターを務めることになります。なお、インタビューでは、ご本人は更に2027年までやりたいと意欲を見せていました。

最も契約延長になったとは言っても、興行成績が思わしくなければ、解任されることもあるので、毎年、真剣勝負だと思います。

まずは2015年9月の「白馬亭にて」に期待しましょう。

「会議は踊る」についても、色々な思い出がありますが、これは後日‥

実は2015年は、Feriにとって個人的に「節目の年」です。それだけに、フォルクスオーパーのオペレッタ攻勢は、Robert MeyerさんからのFeriへのプレゼントと“勝手”に解釈しています。

Posted by: Feri | April 16, 2015 at 11:01 PM

Feri さん、こんばんは。

いきなり出ましたね。
今シーズンと比べて、オペレッタの充実ぶり..いったい、どうしちゃったんでしょう。
Robert Meyer さんの契約延長も決まったようですし、この路線が続いてくれると良いのですが..

Der Kongress tanzt は、オペレッタ映画の舞台化なのですね。
過去には Frühjahrsparade(春のパレード)の例もあり、同じく Volksoper で初演されていますが、作曲者の Stolz が活躍していた時でした。初演の指揮も作曲者で、同時に抜粋が録音され、CD化もされています。(愛聴盤です)
それにしても、映画から80年以上経っての舞台化とは..

Im weißen Rössl は、楽しみですね。
前の演出は、舞台装置はモダンでしたが伝統的と言えるもので好きだったのですが、今度のはどうなるでしょう。
Köpplinger の演出は、Volksoper では Der Evangelimann、Ariadne auf Naxos、Fra Diavolo に接していますが、いずれも好印象です。
でも、確か、Il barbiere di Siviglia で、新国立劇場と全く同じものを Volksoper でも出したのは、Köpplinger ではなかったでしたっけ?

Der Bettelstudent も、ちょっと意外でした。
ただ、来日公演前と期間中で、行きにくいのが難です。
まあ、その次のシーズンでもやってくれるでしょう。

それにしても、また料金が上がりますね。
しかも、新演出の Premiere 前は Generalprobe ではなく、Vorpremiere になっています。
Generalprobe なら一律12ユーロだったのに、料金は普段と同じです。

Frau Luna が消えたのは残念です(ベルリン・オペレッタだし、仕方ないですね)が、Gräfin Mariza を含めて最近の新演出は残っているし、行きたい期間の候補も多く、財布に厳しいですね。
ベルリンにも行かねばなりませんし、じっくりスケジュールを考えます。

Posted by: Steppke | April 17, 2015 at 01:04 AM

Steppke様、こんいちは。

日本の数少ないオペレッタファンは「狂喜乱舞」という感じの発表でしたね(笑)。

私が一番驚いたのは、「白馬亭にて」を24公演も上演することです。最近のフォルクスオーパーで単一演目のオペレッタを、これだけ上演するのは見たことがありません。

全くの創造なのですが、ミュージカルに近い味付けにしてくる可能性が高いと思います。

ところでKöpplingerさんはオペレッタの演出は初めてになるのでしょうかね。とにかくきれいな舞台にしてもらいたいところです。

気になるのは「チャールダーシュの女王」を、どう変えてくるか‥という点です。日本公演向けに新しい歌手を起用する方向らしいので、それに合わせた演出手直しなのだろうと思っています。

まぁ、いきなり日本公演でハウスデビューの歌手を使う某歌劇場よりは良心的だと思います(苦笑)。

現時点ではキャストは詳しく発表にはなっていませんが、これだけオペレッタが続くと、歌手の手配が大変だと思います。アンサンブルだけでは対応できませんので、ゲストを多用する形になるのでしょう。

なお、事前公演は2010/11シーズンでも採用しており、元に戻った感じですね。もともとゲネプロは劇場関係者だけだったものが、事前公演になり、有料ゲネプロになったという経緯があります。恐らくプレス対象のゲネプロは残っていると思います。

ところで6月に恒例の「お客さまとの意見交換会」がありますが、毎回、オペレッタファンから厳しいご意見が出ています。さて、今回は、どんな意見が出るか楽しみですが、私が参加できるかどうか微妙なところです。

任期が延長になったMayerさんに“日本のオペレッタファンが狂喜乱舞している”と伝えたら、さぞ、喜ぶことでしょう。

来シーズン、フォルクスオーパーでお目にかかる日を楽しみにしています。

Posted by: Feri | April 17, 2015 at 09:05 AM

Feri さん、Steppke です。

Köpplinger のオペレッタ演出は、2010年にミュンヒェンの Staatstheater am Gärtnerplatz で、Gräfin Mariza を観ています。
ところが、全く印象に残っていないのです。

それに、ミュージカルですが、今回、唯一 Volksoper で観た Hello, Dolly! も、彼の演出(Regie und Licht)でした。(未だ自分の Database に登録していないので、出て来ませんでした)
こちらは当然記憶が鮮明で、廻り舞台の上の橋のような構造物と昇降用の階段をとてもうまく利用して、スピーディーな場面転換とキビキビした人の動きが、とても印象的でした。
これなら期待できそうです。

尚、Gärtnerplatztheater のサイトによると、彼は現在この劇場の支配人で、Im weißen Rössl も演出しているとのことです。

Posted by: Steppke | April 17, 2015 at 08:56 PM

Steppkeさま

情報のご提供、ありがとうございます。私も「Hello, Dolly! 」も観ましたが、あの感触ならば期待できそうな気もします。

ところで先ほどフォルクスオーパーのサイトを確認したら、「Im weißen Rössl」の出演者が出ていました。

-ヨゼファ:Sigrid Hauser
-レオポルド:Daniel Prohaska
-ジードラー:Carsten Süss
-ギーゼケ:Bernd Birkhahn
-オッティリエ:Mara Mastalir
-ギズスムント:Markus Meyer
-ヒルゼルマン教授:Hans Dieter Knebel
-クレールヒェン:ohanna Arrouas

ただ、カイザー役の名前がないのが気になりますが‥

Posted by: Feri | April 17, 2015 at 11:24 PM

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