またまた変形デザインの建物
今日はイースターを前にした「聖金曜日」(Karfreitag)です。この日は、キリストの受難と死を記念する儀式が行われます。
さて、今日は「変わったデザインの建物」の話題をお届けしましょう。
ウィーン市内を歩いていると、日本ではあまり見かけない「変わったデザインの建物」に出くわすことがあります。
変わったデザインになっている要因の一つは、耐震強度の違いにより「設計の自由度」が異なるためだと言われています。
日本では、逆台形状の建物は、地震の際、建物近くの路上にガラスが落ちてくる恐れがあるため、基本的に採用されないようです。逆に、地震の際、上層部から万が一、ガラスが落ちた場合でも、下を歩く人に影響を与えないような台形状のデザイン(構造)を採用している高層ビルディングもありますね。
逆にオーストリアでは、逆台形状の建物を比較的多く見かけます。このブログでも、ご紹介したウィーン経済大学キャンパス本館などは、その代表と言っても良いでしょう。
さて、冒頭の写真は5区のアパート近くで見つけた建物です。格子状の外観デザインもユニークですが、実はよく見ると上の方が道路側に若干、傾斜しているようです。逆台形というほど、極端に張り出している訳ではないのですが、微妙な傾斜ですね。
なぜ、このようなデザインにしたのかは、Feriは建築デザイナーではないので、わかりかねますが、施工時には手間がかかったような気がします。なお、この建物ですが、集合住宅のようでした。
次にお目にかけるのは、ご存じの方(もしくは宿泊した方)もいらっしゃるかもしれません。プラーターに隣接したメッセ会場近くにある「AUSTRIA TREND HOTEL MESSE WIEN」です。
このホテルですが、変形した台形状です。道路に面した客室側上部が若干前に出ています。上部が極端に前に張り出している訳ではないので、よく見ないとわからないかもしれません。
なお、反対側は廊下になっているようですが、こちらの壁は垂直です。
最後にお目にかけるのは、ウィーン経済大学キャンパスの学生寮です。写真は建設中のものですが、外側に足場のようなものが見えますが、これは工事用の足場ではなく、外側を多くケーシング用の骨組みのようです。
完成予想イラストをご覧になるとわかるように、最終的には建物の周囲を何かの素材でカバーするようになっています。理由は不明ですが、キャンパスの建物に負けず劣らず、変わったデザインだと思います。
このように、建物の外側に空間を設けた上で、何らかの素材で覆うというのは、デザイン的には面白いと思います。しかし、館内で火災などが発生した場合の救助活動に支障が出そうな気がしますが、その点は、どのように考慮されているのか、興味がありますね。
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