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June 17, 2015

ザツルカンマーグートでの不思議な出会い

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今日は、Feriが1991年にザルツカンマーグートで体験した出来事をご紹介しましょう。

当時、夏のヨーロッパ遠征は、基本的に飛行機や鉄道の写真撮影が主目的でした。もちろん、滞在する街で各種のフェストが開催されている場合も多く、そちらにも進んで参加していましたが‥

そんな中、当時、毎回訪問していたのが「白馬亭」(HOTEL weißen Rössl)でおなじみのサンクト・ウォルフガングです。

ここは景色が良いのはもちろんのこと、鉄道ファンにとっては魅力的な登山鉄道シャーフベルクバーン(Schafbergbahn)があるからです。当時のシャーフベルクバーンは、ほとんどが蒸気機関車で運行されていた点も魅力の一つ。

ただ、開業100周年を迎えた1992年からスイスSLM製の新型蒸気機関車(Z11~Z14)が投入され、全ての点で魅力的だった旧型蒸気機関車はNostalgie-Erlebnisfahrtenに使用されるだけになってしまいました。

さて、シャーフベルクバーンは沿線がハイキングコースになっているところも多く、写真撮影に向いているポイントが沢山あります。その中で、Feriが気に入っていたのが、麓に近い農家周辺。周囲が開けている上に、バックにはウォルフガングゼーが入るのです。

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この農家ですが、夏期は軽食や飲み物を提供するヒュッテを営業しており、ハイキングのお客さまで大変賑わっています。撮影ポイントの近くで、ビアや軽食が簡単に入手できる点もお気に入りでした。

シャーフベルクバーンは、単線運転の登山鉄道なので、列車が通過すると、30分以上、次の列車がやってきません。この間が休憩タイムという訳です。

この日も列車の撮影を終えて、件の農家でビアを飲みながら一休みしていると、若いオーストリア人女性が声をかけてきました。

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“あなたはカメラマンですか?”実は、当時、出版関係の会社に勤務していた関係で、こちらではあまり見かけない望遠レンズを持参していたのです。どうも、これが目に留まったようです。

社員カメラマンだったので、“そうですよ”と答えると、実は写真を撮影して欲しいとのお願い。件の女性が被写体かと思ったのですが、話には続きが‥

女性の案内で、隣のグループと合流。被写体は男性でした。グスタフさんというおじさまは、ウィーンにお住まいの建築家。今度、本を出版することになり、その本に掲載する自分の写真を撮影してもらいたいという要望だったのです。いわゆる「筆者近影」というやつですね。

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Feriが快諾すると、さっそくグスタフさんの撮影会です。なぜかグスタフさん、農家の木によじ登ってご機嫌。“このシーンを撮ってくれませんか”とのご要望だったので、何カットか撮影しました。

ウィーンからご家族でザルツカンマーグートへバカンスに来ているとのことでした。件の女性はお嬢様のようです。

今日は山頂まで行って、ハイキングで麓まで戻ってきたところだったようです。後日、写真を送って欲しいということでウィーンの住所をお預かりして、別れることに‥ もちろんせっかくなので、記念にグスタフさんファミリーの写真を撮らせてもらったのは言うまでもありません。それが、今回、お目にかける2枚です。

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お礼にと言うことで、Feriが飲んでいたビアをおごってくれました。これだったらもっと飲めば良かったですが…

今ならデジタルですから、その場で写真を確認してもらうことも可能ですが、当時は銀塩フィルムなので、日本へ戻ってから現像するまで結果はわかりません。

夏のバカンスを終えて日本へ戻ったFeriは、現像所から上がってきたポジフィルム(スライド)を航空便でグスタフさんのところへ送ったのは言うまでもありません。その後、ご丁寧な返事も頂きました。

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ところで、この記事をまとめるにあたって、資料をひっくり返したところ、グスタフさんからいただいた立派な名刺が出てきました。住所はOpernRingにでしたので、超セレブと言うことができるでしょうね。

それもそのはずです。ググってみるとGustv Peichlさんはウィーン生まれの有名な建築家で、数々の賞も受賞している方でした。ウィーン市内にもグスタフさんが設計した建物が数多く存在しています。

何とMillennium Towerの設計にも関与しているのですから、大変な方ですね。ちなみに左の写真はグスタフさんの近影、右がグスタフさんが設計したORF-Landesstudio Burgenlandです。

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また、グスタフさんはユニークな方で、建築家であると同時に、漫画(風刺画)をお描きになるようで、定期的にマスコミにも作品を発表しています。こちらの方でも有名な方です。

1928年生まれなので、御年87歳ですが、現在は19区にあるご自分がデザインした家にお住まいだそうです(OpernRingはオフィスだったのかもしれませんね)。

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ただ、残念なことにFeriが撮影した記念写真に写っている奥さまは、2013年に亡くなられたようです。

今から考えると、木に登ったポーズをお好みになったということは、ご自身の風刺画作品集の著者紹介写真に使うつもりだったのかもしれません。

それにしても、わざわざ、訳のわからない東洋人にポートレートを依頼するとは、ちょっと変わった超有名人。今となっては、懐かしい思いでの一コマですが、この頃からFeriは、ウィーンにご縁があったのかもしれませんね。

しかし、Feriがひょっ頃出かけて行って、“今、ウィーンに滞在しています”と切り出したら、グスタフさんもびっくりすることでしょうね。


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日記・コラム・つぶやき |

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Comments

読んでいて《鳥肌》がたちました❗
素晴らしい偶然の出合いでしたね🎵
是非再会し、親交を深められたら良いですね。きっとグスタフさんも喜ばれるとおもいます🎵

Posted by: norinecchi | June 17, 2015 at 09:32 AM

norinecchさま、コメント、ありがとうございます。

偶然、捜し物をしている時、当時、頂いた名刺が出てきたので、私自身もびっくりした次第です。

ご本人がお元気なうちに、お目にかかりたいものです。

Posted by: Feri | June 17, 2015 at 11:29 PM

私も何度かシャーフベルクバーン訪れて、Feriさんの撮影された場所で撮っています。この鉄道林の中を登っていくので意外に撮影スポットが少なく、この場所か、Schafbergalpeから山頂駅の間ぐらいしか写真撮れる場所がないですね。
また鉄系の話題も提供していただくようにお願いします。

白馬亭も数回泊まりました。いいホテルだと思います。数年前の夏に予約しようとしたら夏のシーズン中はミニマムステイが7泊といわれて断念しました。

Posted by: Hunger | June 20, 2015 at 04:12 PM

Hungerさま、コメント、ありがとうございます。

私は正直、SLM製の機関車に代わってしまってから、魅力が半減してしまい、以前のように気合いを入れて撮影に出かけなくなってしまいました。

Posted by: Feri | June 20, 2015 at 09:03 PM

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