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July 04, 2015

突然やってきた「特大貨物列車」

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今日は「ÖBBの貨物列車の話題」をお届けしましょう。

ヨーロッパの鉄道では、旅客輸送も盛んですが、それ以上に活発なのが貨物輸送です。オーストリアでもアウトバーンをはじめとした道路網が整備されていますが、やはり省エネ特性に優れた鉄道による貨物輸送は、効率が良いため、今でも盛んです。

日本の場合、効率を優先するため、ほとんどがコンテナ輸送に切り替わってしまいましたが、ヨーロッパでは、今でも用途別の貨車を使った車扱いという形態も盛んです。そのため、大規模な操車場や工場の引き込み線には、有蓋車、無がい車、タンク車、自動車運搬車など、様々な貨車が並んでいます。

さて、先日、所用があって、久しぶりにS1に乗りました。S1は、日中30分間隔なので、タイミングが合わないと駅でかなり待つことになります。

そこで、列車の出発時刻に合わせて駅へ向かいウィーン方面行きの列車をプラットホームで待っていると、ウィーン市内方面から、赤い1116型電気機関車が引く貨物列車がやってきました。

ただ、通常の貨物列車よりも速度が遅いようで、見えてから駅に到着するまで、結構時間がかかります。で、やってきたのは巨大な変圧器を搭載した特大貨物列車でした。恐らく沿線の工場で、できあがった変圧器を発電所に運ぶ途中なのでしょう。

変圧器を搭載した特殊貨車ですが、日本では大物車(こちらではTiefladewagen)と呼ばれています。大きさもさることながら、重い荷物を運ぶため特殊な構造になっているのが特徴で、前後に沢山の車輪が付いています(ちなみに、写真の大物車は32輪だそうです)。

貨物の積載方法により、いくつかのタイプがありますが、この時、見たのは両側からブームで「支える吊り掛け式」(ドイツではシュナーベル式)と呼ばれるタイプだったようです。

その昔、日本で見た変圧器輸送用の大型貨車と同じ構造でした。この手の貨車は、万国共通なのでしょう。

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興味深かったのは、機関車に続いて、有蓋車と客車が一両連結されていたことです。通常、この手の大型貨車を使う場合、控え車という貨車を連結することが多いようですが、この有蓋車は恐らく控え車を兼ねたものだと思います。変圧器の付属機器や工具などを搭載しているのかもしれません。

で、気になったのは客車です。貨車と同じ青い塗装をしており、変圧器輸送に関連するスタッフが乗車しているものと思われます。場合によっては、作業現場での宿泊や待機場所としても使用されるのでしょう。

この手の特大貨物列車は、大物車に多数の車輪が付いていること、重量バランスをとる必要があることなどから、一般の貨物列車よりも最高速度が低く設定されています。当然、臨時列車としてダイヤが設定されます。そのため、日本では他の列車への影響を避けるため、夜間に運転されることが多いそうです。

しかし、今回、オーストリアでは真っ昼間にやってきましたから、Feriも正直、驚きました。駅で止まってくれたら、詳しく観察できたのですが、悲しいかな‥S Bahnの駅なので、この貨物列車は通過してしまいました。

さて、この大型貨車と客車は、ÖBBの所有ではなく、FELBERMAYR(正式名称はFelbermayr Transport- und Hebetechnik GmbH & Co KG)というオーストリアの運送会社が所有する私有車両です(日本の日通みたいな会社ですね)。

重量物の運搬などを得意としている会社で、鉄道輸送はもちろん、大型特殊自動車や船舶なども保有しています。このような巨大な変圧器はもちろん、巨大な構造物などを運んでいるようです。また、運搬だけでなく、現在では、関連会社が現地での設置や設営まで行っているようですね。

このような特大貨物列車も、オーストリア国内だけでなく、ドイツなどの他国へも乗り入れているそうです。

それにしても「見たくても、なかなか見ることができない特大貨物列車」。それが偶然にやってくるのですから、Feriも鉄道にはご縁があるということでしょう。

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