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July 31, 2015

番外編 “レルヒさん”もイチオシ 大人が楽しむ「日本のBummel Zug」

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7月最後の話題は、番外編ですが「観光列車の話題」をお届けしましょう。

オーストリアでは観光用の特別列車に「Bummel Zug(ブンメル・ツーク)」という名称が付いているものがあります。

「Bummel Zug」は直訳すると「鈍行列車」という意味ですが、「Bummel」には俗語で、「飲み歩く」という意味もあるそうです。そのため、こちらのBummel Zugには、かならずBar Wagenが連結されており、大人がビアやワインを飲みながら盛り上がっています。

さて、日本の友人から日本版Bummel Zugとも言えるリゾート列車に乗ったというメールが来ましたので、番外編としてご紹介します。

友人一行が乗車したのはJR東日本が、新潟県内で運行している「越乃Shu*Kura」という列車。Shuは酒、Kuraは酒蔵からとったそうです。日本では珍しい「お酒を楽しむ」ことをコンセプトにした列車です。

運行区間はいくつか設定されているようですが、友人一行が乗車したのは、北陸新幹線が停車する上越妙高-十日町を結ぶ区間です。

運行ルートですが、上越妙高から、しなの鉄道妙高はねうまラインで直江津へ。ここからJR信越本線に入り、日本海沿いを走り、柏崎、長岡へ。長岡から方向が変わり信越本線、上越線を走り越後川口へ。ここから飯山線に入り十日町まで走ります。

快速扱いですが、所要時間は2時間30分ほどです。北陸新幹線が開業したことで、日帰りも可能な周遊型のルートが実現しました。

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列車は、一般車両を改造した3両編成のディーゼルカーで、1号車はJR東日本が発売するパッケージツアー専用車(定員34名)、2号車が蔵守というバーカウンターがあるバー車(イベントスペース付き)、3号車がリクライニングシートを装備した指定席車(定員36名)。

定員が70名と少ない上に全席座席指定なので、かなりきめ細かいサービスが展開されていたそうです。

友人一行は、食事などもセットになっているパッケージツアーに4名で申し込んだのですが、実は4名だと大きなテーブルを備えた向かい合わせの席が使えるのです。

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上越妙高を発車すると、すぐにスタッフから日本酒をベースにしたカクテルのウェルカムドリンクがサービスされます。当然、スタッフによるカクテルの説明付。

その後、地酒セット(オリジナル大吟醸越乃Shu*Kuraと八海山の2本)と食事が提供されます。当たり前ですが、「お酒を楽しむ」がコンセプトになっているので、食事もお酒に合うようなメニューになっています。

さらに2号車のバーカウンターで使える呑みくらべクーポンも付いています。そして、お土産はポーチに入ったぐい呑み。

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これとは別に2号車のイベントスペースでは、蔵元による地酒の試飲会も開催。当日は十日町にある松之井酒造場。吟醸なま、大吟醸など、色々なお酒をテイスティング。正に「酒づくし」の列車です。

地酒の試飲会に加えて、都合、3回ほどトリオによるジャズの生演奏も行われていたそうです。これは本当にBummel Zugですね。

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途中、日本海に面した青海川駅では7分ほどの停車時間があり、皆さん、ホームに下り立って記念撮影を楽しんでいたそうです。これも満席でも70名しかお客さまがいないために、できるプランですね。

友人一行も酒好きの集まりなので、東京から上越妙高へ向かう北陸新幹線の中で、ウォーミングアップ。さらに十日町でも昼食を兼ねて、一杯。さらに東京へ戻る途中、上越新幹線への乗換駅である越後湯沢でも、これまた一杯と日本酒だけでなく、ビアも楽しんだそうです。

日本ではジョイフルトレインという観光目的の列車が沢山走っており、車内で宴会をしているグループも多いのですが、如何せん、呑まない人からすれば迷惑な話。

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その点、「越乃Shu*Kura」は「お酒を楽しむための列車」という明快なコンセプトを前面に打ち出しているため、お客さまの大多数は、お酒を楽しむために乗っています。

そのため、他のお客さまから、白い目で見られることはありません。もちろん、お客さまの中にはお酒を召し上がらない方もいらっしゃいますが、コンセプトをご理解頂いた上で、仲間と乗車しているので、それなりに楽しんでいるようです。

日本では、最近、JR各社が車内で食事を楽しむジョイフルトレインを多数、投入していますが、お酒をコンセプトにしているのは、「越乃Shu*Kura」くらいだそうです。

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是非、日本酒に続いて、ビアやワイン、最近、テレビドラマで人気になったウィスキーなどをコンセプトにした第2、第3のBummel Zugを走らせてくれませんかね。

その昔、サントリービールがスポンサーとなり、伊豆急にスコールカーという食堂車を走らせていたのですが、ちょっと時代が早すぎたようです。

ところで、最後にオーストリアつながりの話題を‥ 越後湯沢で見かけたゆるキャラ「レルヒさん」。新潟ディスティネーションキャンペーン応援団長の襷を掛けていましたが、元々は新潟でスキーをアピールするためのキャラクターです。ゆるキャラとしては、初期(2009年)に誕生したもので、長い歴史を誇ります。

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オフィシャルサイトによると「新潟の地で日本初のスキーを教え、長野、北海道にも伝えた実在の偉人、レルヒさん(テオドール・フォン・レルヒ)が、日本のスキー発祥100周年をきっかけに、「日本元祖スキー漢(おとこ)」として、帰ってきました。幸せのウコン色に身を包み、日本最大(主に態度)の身長およそ2700mm(気候により変動)という一度見たら忘れられない凛々しい風貌で、おもしろそうなところには、季節を問わず出没します。」とのこと。グッズも多数、販売されています。

キャラクターの元となったテオドール・エードラー・フォン・レルヒ(Theodor Edler von Lerch)氏は、ご存じのようにオーストリア=ハンガリー帝国の軍人さんで、最終階級は陸軍少将。

日本で初めて、本格的なスキー指導をおこなった人物として有名。少佐時代の1910年11月に来日し、新潟などで軍人を対象にスキーを伝えたため、日本では一般的には「レルヒ少佐」と呼ばれる訳です。

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レルヒ氏は、当時ハンガリー北部にあったプレスブルクの生まれですが、ウィーンのギムナジウムを経て、ウィーナー・ノイシュタットのテレジア士官学校で学んでいます。厳密にはハンガリーの方ですが、まぁ、オーストリア=ハンガリー帝国の軍人さんなので、よしとしましょう。

まさか自分が、彼の地でゆるキャラになっているとは、天国のご本人もびっくりしていることでしょう。

さて、最後の写真は、呑み疲れて倒れてしまった友人ではありません。越後湯沢駅構内にあるショッピングゾーンCoCoRo湯沢に置かれている酔っ払いのオブジェです。やけにリアル。まるでホイリゲでしこたま呑んでしまったFeriのようです‥(こんないい男ではありませんが‥)

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Comments

レヒルになってます

Posted by: | July 31, 2015 09:05

名無しさま。ご指摘感謝。修正いたしました。

Posted by: Feri | July 31, 2015 12:34

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