HOCHOFENMUSEUM
今日は夏休みに合わせて「博物館の話題」をお伝えしましょう。
オーストリアは博物館が好きな国なようで、ウィーンにも日本ではお目にかかれない変わった博物館が沢山ありますね。
しかし、地方でも意外なところで博物館に出くわすことがあります。お城の内部を郷土資料館のような博物館にしているところは、その代表でしょう。
さて、今日、ご紹介するのはFeriが毎夏、訪れているLungauの山間部にあるちょっと変わった博物館です。その名は「HOCHOFENMUSEUM BUNDSCHUH Land Salzburg(高炉博物館)」。
実は、この博物館は付近をドライブしている時、偶然に通りかかって見つけたもの。最初から、この博物館を目当てにしていた訳ではありません。
19世紀に使用されていた鉱山と精錬所跡を活用して博物館にした施設です。この高炉博物館ですが、ThomatalというLungauの中でも、一歩奥に入った山間のエリアにあります。
渓谷沿いの細い道を通って行くため、正直、不便です。公共交通機関では事実上、行くことができません。また、雪が多い地域なので、5月上旬から9月末までの開館という、期間限定博物館です。
しかも、開館時間が月曜、水曜、金曜が10時から16時(入場は14時まで)、土曜が15時から18時という変わったスタイルです。
皆さまには申し訳ないのですが、Feriも、わざわざこの博物館を見学するために出かけたことはないので、結果として、まだ内部に入って施設を見たことはありません。
19世紀に鉄鉱石を産出し、高炉による精錬、鍛造まで行っていた施設のようです。当時としては、大規模な工業施設ですね。
博物館のWebサイトによると、以前の施設(建物)を使い、当時の高炉を使った製錬技術や道具、鉱山労働者の生活や仕事などを紹介しているようです。とくに1974年に復元された高炉は、非常に貴重な存在だそうです。
山間の場所で鉱石の採掘から、精錬、さらに農具などの鍛造まで一貫生産するというのは、珍しいような気がします。
恐らく今でも不便な場所なので、輸送の手間やコストを考慮して、当時から一貫生産方式を採用したのでしょう。農具の「地産地消」と言うことができるかもしれません。
この博物館ですが、各種のイベントなどの会場にも使われることがあるようです。また、場所がハイキングコースの中にあるため、博物館がお勧めするハイキングコース、サイクリングツアーなども紹介されています。さすが自然の中の博物館です。
調べたところ、博物館は1984年にオープンしたようですが、実際、どの程度、見学の方が訪れているのかは、残念ながらFeriも把握していません。
ただ、Thomatalにある数少ない文化的施設であるため、自治体も含めて博物館の維持や運営にあたっているようです。
とにかくシンボルは入り口に立っている石造りのタワーなので、すぐにわかります。とは、言ってもお出かけになる方は皆無かと思いますが‥
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