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August 11, 2015

番外編 来日オペラ公演雑感

2015_royal_opera_02

日本では連日猛暑が続いているようですが、こちらも暑さが戻ってきました。ウィーンは今週、晴れマークの連続。最高気温も35度以上の予報が出ています。

この時期、ウィーンにお越しの皆さま、暑さ対策も万全で‥

さて、今日は「海外から来日するオペラ公演」に関するお話です。

今年は9月のロイヤルオペラ(ROYAL OPERA HAUSE)が来日するそうです。招へい元は、最近、色々とご批判も多いNBS(日本舞台芸術振興会)さん。主催には日本経済新聞社の名前も入っています。

特別協賛はキヤノン、ダイワハウス、王子ホールディングス、清水建設、大日本印刷、ハウス食品グループです。特別協賛企業は、資金などを援助しているようです。

演目はヴェルディの「マクベス」と、モーツァルトの「ドン・ジョヴァンニ」。イギリスの歌劇場でイタリアとオーストリアのオペラというのは、どうもしっくりきませんね。

日本に住む友人の話によると、日本経済新聞には盛んにチケットの広告が出ている上に、NBSからDMも届くそうです。どうやらチケット販売に苦戦しているのでしょう。友人の話では、DMの中に割引クーポンが入っていたそうです。

正直、ロイヤルオペラの「マクベス」や「ドン・ジョヴァンニ」を、是非みたい‥と考えるオペラファンは、日本にどの程度、いらっしゃるのでしょうね。

来日公演の場合、日本専用の舞台装置制作や衣装や小道具の運搬、スタッフの旅費なども含めて非常に多額の資金が必要なので、チケット料金が高いのはわかりますが、S席で55000円というのは、さすがに考えてしまいます。

最も、最近では現地の値段も上がっている上に、為替レートも良くないので、「内外価格差」は縮まってはいますが‥

2015_royal_opera_01

また、昔の来日公演では、現地の歌劇場では実現できない歌手の組み合わせが実現できていたため、観る意義があったのですが、最近では、「大人の事情」なのか、来日する歌手も有名な人が少ない気がします。

特に、前回のウィーン国立歌劇場来日公演では、日本公演がハウスデビューという歌手がいたような気がします。以前では、カバー(代役)以外では考えられないことです。劇場側も、正直、来日公演をなめているとしか思えませんね。

2000年のウィーン国立歌劇場来日公演で上演された「シャモニーのリンダ」では、トーマス・ハンプソンさんとエディタ・グルベローヴァさんが出演されるなど、現地でもなかなかお目にかからない組み合わせでした。これでしたら、観る意義があるのですがね‥

さらに、今でも「最高の公演だった」との呼び声が高い、1985年のフォルクスオーパーの来日公演。この時は、当時、フォルクスオーパーで活躍していた最高の歌役者さんが来日したので、オペレッタの魅力を十分、伝えることができたことでしょう。ちなみに初来日は1979年でした。

State_opera_in_japan

さて、最近では現地のチケットもインターネット経由で比較的容易に手に入るようになりましたし、航空運賃もお手頃な価格で販売されていますから、時間がとれるのであれば、現地で観た方が、コストパフォーマンスが良いことの気づいたファンも多いと思います。

また、大変残念なことですが、来日公演の場合、観客収容人数の関係から東京文化会館、NHKホールなどの多目的音楽ホールが会場になります。正直、雰囲気がねぇ‥ 新国立劇場がベストだとは思いますが、如何せん、収容人数が少なく、仮に満席になっても、現在のチケット販売価格は維持できないそうです。

その点、現地では当たり前ですが、現地では、公演そのものも素晴らしいですが、劇場の雰囲気も良いですからね。もっとも最近のウィーン国立歌劇場は、テーマパーク状態で、雰囲気が悪くはなってきていますが‥

2016_volksoper_in_tokyo

さて、2016年は5月のフォルクスオーパー、10月の国立歌劇場が来日する予定になっています。ただ、東日本大震災以降、若手の有力歌手は来日を忌避する傾向が強いので、有名な若手、中堅は来日しないと思います。つまり、目玉になる歌手が来日しないという訳です。

フォルクスオーパーに関しては、次回はオペレッタ3演目に原点回帰しますが、「大人の事情」があるのか、演目が「こうもり」、「メリーウィドウ」、「チャールダーシュの女王」ではねぇ。もちろんFeriの好きな作品ではありますが、オペレッタファンのハートを捉える演目とは言えないような気がします。

来日する歌劇場はお客さまの入りに関係なく、フィーが入るので、観客動員は、あまり気にならないかもしれませんが、正直、集客には苦戦しそうな気がします。

とくにフォルクスオーパーは、前回来日の際、特別協賛企業向けに配布されたチケットが、インターネットオークションに、正規料金よりも安い価格で売りに出されるという大失態を演じています。つまり、招へい元がコントロールしきれていないということでしょう。

そのように考えると、オペラの引っ越し公演も、そろそろ曲がり角にさしかかっているような気がします。皆さまは、どのようにお感じになりますか?


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来日公演 |

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Comments

いつもこちらのコラムを楽しく拝読しています。
一点訂正をお願いいたします。
フォルクスオーパーの初来日は1979年です。
この時は「こうもり」「メリー」の二本立てでした。

Posted by: 昔のオペレッタファン | August 15, 2015 08:39

昔のオペレッタファンさま

ご指摘、ありがとうございます。私の勘違いでした。今後ともよろしくお願いいたします。

Posted by: Feri | August 15, 2015 15:00

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