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September 08, 2015

フォルクスオーパー「白馬亭にて」プルミエレポート(その2)

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今日も、フォルクスオーパー「白馬亭にて」プルミエレポートをお届けします。

今回の新演出では、Graz版と同じく、本来は出てこない脇役が色々と設定されています。

例えば、クロスカントリーに励む3人組のスポーツ選手(まったくお話と関係ありません)、やたら鉄砲を撃ちたがる老狩人(猟犬が、なぜかダックスフント犬。もちろん作りものです)などは、その代表。

また、ザルツカンマーグートをハイキングする家族連れが白馬亭の前を通りかかり、ヨゼファと話をする場面などが盛り込まれています。この家族、その後、背景にある「窓」にも姿を現し、山を登ります。

ところで、後半に出てくるヒンツェルマン教授一行は鉄道を使ってサンクト・ヴォルフガングまでやってくる訳ですが、この鉄道こそが、今は無きザルツカンマーグートローカルバーンという狭軌鉄道。そのため、背景にある「窓」の下には、ドイツが誇る大型鉄道模型レーマンの列車が走っています。

さて、ジードラーはオッティリエをすぐに見つけて、一目惚れ。ジードラーが予約してあった本館の部屋をレオポルトがギーゼケ一向に割り当ててしまい、騒ぎになるところはオリジナルどおりです。

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その後、ギーゼケとジードラーのご対面となりますが、ベルリンのもめ事を引きずっているので、気まずい雰囲気に。

ただ、ジードラーはオッティリエに惚れているため、ギーゼケ一行を白馬亭から追い出さず、別館に案内するようにヨゼファに依頼します。ヨゼファも思いを寄せるジードラーからの依頼ですから、断る訳にはいきません。

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とりあえず部屋の一件が片づいたところで、ジードラーとオッティリエが密会する場面では、バレエ団扮する天使(キューピット)が大量に登場。矢をジードラーやオッティリエに放ちます。

ロマンチックな場面です。“世界はみな空色”の歌はなかなか良かったです。

反面、オリジナルではジードラーとオッティリエが牛舎付近で逢い引きをするシーンはカットされていました。天使が出てくる場面の後、乳牛と乳搾りがテーマのコミカルなダンスシーンが設定されています。これは楽しい場面です。

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その後、お楽しみのにわか雨の場面となりますが、ここでは雷に打たれた村人が真っ黒になって出てきます。これもGraz版と同じ‥ 空に「じょうろ」があるのがご愛敬。

皆さま、お楽しみのSeeBadのシーンが、この後に入ります。前演出では、ギジスムントが白馬亭に到着し、クレールヒェンと一緒にSeeBadに行くのですが、今回の演出は、その前。ダンスを主体とした内容です。

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客席側からヨゼファがレオポルトを連れて買い物から帰ってきます。ヨゼファが、ジードラーの好みのものばかりを買うので、レオポルトが文句を言うと、その場で解雇されてしまいます。

この後、私服に着替えたレオポルトがピッコロに“君とも永遠の別れだ”といって、印象に残る“進軍の唄”を歌うのですが、新演出では、この曲がカットされています。ちょっと残念。Feriは、この歌は変化があって好きなので‥

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そして、ギーゼケが民族衣装に着替えて別館から登場。レオポルトが解雇されていないため、ヨゼファは、しらけた雰囲気を取り繕うために、“ザルツカンマーグートの唄”を歌い、集まった人達とダンスを披露。

ギーゼケも、皆と一緒に民族舞踊を踊ります。そして、ヨゼファをはじめ、村人に送られて山へ出かけるシーンで前半が幕となります。

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前演出では、カイザー登場の場面までを前半としていましたが、今回はかなり前で切ったことになります。ここまで1時間ほどでした。オリジナルのストーリーでは、2幕第一場の途中までが前半という形になります。

なお、途中、客席から花道に登り舞台へ移動するという変化のある演出になっていました。

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休憩の後、後半に入ります。後半が始まる前、例によってツアーガイドが登場。口上の後、ジャズセッション、民族音楽セッション、指揮者の紹介をします。その後、幕が上がります。

後半はギーゼケがヨゼファをはじめ、村人に送られて山へ出かけるシーンから。最近のテレビドラマのように、若干、場面を重ねています。

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後半に入って最初に登場するのは、ジギスムント。4人乗りの自転車でさっそうと白馬亭に到着。

ジギスムントですが、前演出では登場時、プレーボーイ然とした格好の良い男性が、実はコンプレックスを持っている‥という対比が楽しかったのですが、今回は最初から、ちょろちょろした落ち着きのないボンボンという演出でしたね。

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続いて、昆虫学者ヒルゼルマン教授と娘クレールヒェンもやってきます。列車内でヒルゼルマン教授一行と知り合いになったジギスムントは、クレールヒェンに一目惚れ。

赤貧のヒルゼルマン教授一行は、白馬亭に泊まるお金がないので、ギズスムントはヨゼファに宿泊料金の値下げ交渉をします。ヨゼファとヒルゼルマン教授が宿泊料金の話をしているとき、ヒルゼルマンの後ろで、もっと下げろとジェスチャーをするギズスムントが可愛いところ。

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結局、足りない分はギズスムントが埋め合わせをするのですが、昆虫網でヨゼファにお金を渡す演出です(ただ、渡しすぎたお札は、しっかり回収)。

宿泊が決まったとたん、ギズスムントはクレールヒェンにアタック開始。すぐに帽子を取って、禿げていることを開示してしまうギズスムント。このあたり、通常よりも展開が早くなっています。

しかし、一緒に見事なダンスを披露するものの、クレールヒェンに振られてしまうジギスムント。

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もう一つのカップル、ジードラーとオッティリエも、ギーゼケの目を盗んで、逢い引きを重ねています。

一方、ベルリンから電報をケティが持ってきます。これは訴訟相手のシュルツハイマーからギーゼケに宛てたもので、「裁判など止めて、息子のジギスムントと、お宅の娘オッティリエを結婚させて仲良くやろう」という内容。

ギーゼケは、それは妙案だと、ジードラーに2人の縁結びを依頼します。ここで、ギーゼケとジードラーは和解する訳ですね。ただ、ジードラーが、オッティリエを愛していることを知らないのは、父親のギーゼケだけ‥

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そこへ、市長をはじめとする街の重鎮が、カイザーが来ることを知らせにやってきます。

ヨゼファはすでにレオポルトを解雇してしまっていますが、カイザーを迎えるために再雇用を申し出るところは、オリジナルどおりです。

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客席から、解雇され、やけになって酔っ払ったレオポルトが登場します。舞台に上がるところで、転ぶなど、芸が細かいところ。今まで超強気だったヨゼファはレオポルトに土下座する場面は、立場が逆転したことを象徴しています。

悔しそうなヨゼファ、勝ち誇ったレオポルト‥両者の対比が面白いところ。ここも会場は大いに盛り上がります。

ただ、この時、レオポルトは完全に酔っ払っています。これが、カイザー歓迎行事での事件の伏線に‥
それでは、続きは明日、お伝えします。


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Comments

Feriさん
初めて投稿させていただきます。
ウィーンが大好きな者です。今週末からオーストリアへひとり旅をする予定で、「白馬亭にて」ももちろん鑑賞予定です。残念ながら私が予定している日は、ご紹介のキャストとは少し違うようですが、続編を楽しみにしております。

Posted by: taro | September 08, 2015 at 03:00 PM

taroさま、お越しをお待ちしております(劇場支配人ではありませんが‥)。

ご存じかもしれませんが、フォルクスオーパーの場合、セカンドクルーに安定感のある歌手を起用する傾向があります。

来週は、ヨゼファがUrsula Pfitznerさん、レオポルトがBoris Ederさんに変わる回がありますが、期待できると思いますよ。もしかしたら、Feriも劇場に顔をだしているかもしれません。

Posted by: Feri | September 08, 2015 at 03:59 PM

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