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September 22, 2015

フォルクスオーパー「白馬亭にて」、セカンドクルーの仕上がりは‥

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Volksoperでは、通常、プルミエの作品については、主役を二組設定するのが基本です。いわゆるカバーというヤツですね。

今シーズンはオペレッタの演目と上演回数が多いため、「Im Weißen Rössl」でも、Josepha Vogelhuber(ヨゼファ)のSigrid Hauserさんと、Leopold Brandmeyer(レオポルト)のDaniel Prohaskaさんが、5公演目(9月13日)から、それぞれUrsula PfitznerさんとBoris Ederさんに交代しました。

Boris Ederさんに関しては、Sigrid Hauserさんのヨゼファとの競演も9月8日、10日に実現しています。

今日は、主役が交代して、どのように「Im Weißen Rössl」の雰囲気が変わったのかをお伝えしましょう。
まず、主なキャストは、以下のとおりです。

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-Josepha Vogelhuber(ヨゼファ):Ursula Pfitznerさん(プルミエはSigrid Hauserさん)
-Leopold Brandmeyer(レオポルト):Boris Ederさん(プルミエはDaniel Prohaskaさん)
-Wilhelm Giesecke(ギーゼケ):Bernd Birkhahnさん
―Ottilie(オッティリエ):Mara Mastalirさん
―Dr. Otto Siedler(弁護士ジードラー):Carsten Süssさん
―Sigismund Sülzheimer(ギズスムント):Peter Lesiakさん(プルミエはMarkus Meyerさん)
―Prof. Dr. Hinzelmann(ヒルゼルマン教授):Hans Dieter Knebelさん
―Klärchen(クレールヒェン):Franziska Kemnaさん(プルミエはJuliette Khalilさん)
-Der Kaiser(皇帝):Wolfgang Hübschさん
-Ketterl(皇帝の侍従):Franz Suhradaさん
-Der Piccolo(ピッコロ):Simon Fischerauerさん
-Kathi(ケティ、郵便配達人): Sophie Aujeskyさん
-Reiseleiterin/Braut/Frl. Weghalter,/Mrs Portsmith(ツアーガイドなど):Helga Papouschekさん
-Kreszenz:Christian Schleinzerさん
-Lois:Oliver Lieblさん
-Bartholomä / Bräutigam:Frank Bergさん
-Franz(ケルナー):Mathias Haninさん
-Hias / Bürgermeister(市長):Stefan Bischoffさん
-Todesjodler:Daniel Strasserさん
-Oberförster:Gert Werlerさん
-Koch:Elvis Grezdaさん
-Akkordeonkind(子供アコーディオン奏者):Franz Friedrichさん(プルミエはMaximilian Waldbauerさんさん)

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演出などに関しては、プルミエの時と全く同じなので省略して、主役2人が交代したことによる変化を中心にご紹介しましょう。

今回、ヨゼファを担当したUrsula Pfitznerさんは、オペレッタに多数出演している歌手の方。

Feriが観ているだけでも、Volksoperのオペレッタでは、2005/06シーズンの「チャールダーシュの女王」でシルヴァ、2006/07シーズンの「クーハンデル」で主役のファニータ、2007/08シーズンの「メリーウィドウ」でハンナ、2007/08シーズンの「オペラ舞踏会」でマルゲリーテ、2007/08シーズンの「微笑みの国」でリーザ、2013/14シーズン・2014/15の「伯爵令嬢マリッア」のマリッツアなどを歌っている人です。

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毎回、Feriの評価は、失礼ながら「役作りとお芝居は上手だが、歌唱力が今ひとつ」。

しかし、今回は歌唱力に関しては、マイクのアシストもあるためか、意外に気になりませんでした。また、「Im Weißen Rössl」のヨゼファは、ソロで聴かせるアリアがある訳ではないので、その分、向いているような気がします。

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もっともSigrid Hauserさんは、ミュージカルの歌手ですから、比べたら本来、失礼なのかもしれませんが‥

Sigrid Hauserさんよりもキャラが立っていない分、自然な感じで、好感が持てました。Ursula Pfitznerさんは、Sigrid Hauserさんより上品な感じなので、ある意味、本来のヨゼファに近いような気がします。

レオポルトのBoris Ederさんとの息もピッタリ合っていましたね。

Boris Ederさんは、Daniel Prohaskaさんに比べると、細かいお芝居が上手な上に、歌もうまい方。

シリアスな演技も得意で、幅広い役に対応できると思います。実はFeriは10日にも観ているのですが、ヨゼファがSigrid Hauserさんの時は、彼女のパワーに圧倒されてしまい、良さが活きなかった感じがしました。

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しかし、ヨゼファがUrsula Pfitznerさんになったとたん、本来のうまい演技が際立つようになり、良い感じのレオポルトに仕上がっていました。

本来、レオポルトは会計を任せられている給仕長(Zahlkellner)なので、オペレッタと言え、まじめな側面がなければいけない訳です。その点、Boris Ederさんの方が「仕事ができそう」という感じが伝わってきました。

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Feri個人の感想ですが、Sigrid Hauserさんの場合、個性が強すぎるので、悪ガキが、そのまま大きくなったような雰囲気を持っているDaniel Prohaskaさんの方がお相手には合っていると思います。

逆にセカンドクルーのUrsula PfitznerさんとBoris Ederさんのコンビは、なかなか良い感じだったので、この組み合わせも、別の魅力がありますね。

このほかは、プルミエメンバーと交代したのは、Sigismund Sülzheimer(ギズスムント)のPeter Lesiakさん(プルミエはMarkus Meyerさん)とKlärchen(クレールヒェン)のFranziska Kemnaさん(プルミエはJuliette Khalilさん)。

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こちらもカップルが揃って交代となりましたが、雰囲気が非常によく似ており、言われないと歌手が交代していることがわからないような感じでした。最も、そういった視点でキャスティングしたのでしょうが‥

ギズスムントのPeter Lesiakさんは、Feriは初めて見る歌手ですが、歌、お芝居、踊りともになかなかこなれていました。

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クレールヒェンのFranziska Kemnaさんは、「オズの魔法使い」でドロシーを演じた方。

ドロシー役もセカンドクルーでしたが、プルミエ組のJohanna ArrouasよりもFeriの評価は上。小柄でかわいらしい感じの女性で、今の役にはピッタリ。正直、Feri好みです。

オッティリエはプルミエ組のMara Mastalirさんに戻ったのですが、実は10日はセカンドクルーのRenate Pitscheiderさんが出演しています。

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お二人を比べると、雰囲気は似ていますが、Mara Mastalirさんの方が、落ち着いた女性のイメージが強い気がします。

ちなみに左下の写真が、10日に観たRenate Pitscheiderさんです。

演奏は、例によってテンポも良く、見事なメロディ。今日は地元のお客さまが、後半、手拍子を入れるなど、結構、盛り上がっていました。

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そして、忘れてはならないのは、かつての名優が脇役として素晴らしいお芝居を披露してくれる点です。

今回もHelga Papouschekさんは、Reiseleiterin(ツァーガイド)をはじめ、Braut、Frl. Weghalter,、Mrs Portsmithなど4役をこなしています。

ちなみにHelga Papouschekさんは1976年版では、ヨゼファとクレールヒェンの両方に出演している希有な歌役者さんです。ある意味、「白馬亭にて」を知り尽くしている歌役者さんと言えるでしょう。

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本演出では、オープニングセレモニーから登場し、全体をガイドする役割もこなしており、休憩後は写真のように民族音楽パートと、ジャズパート、そして指揮者に名前をたずねるなど、八面六臂の大活躍。

こういった名脇役の存在が、Volksoperのオペレッタをいっそう魅力的にしているのは、言うまでもありません。

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お話の進行に関係ない体操選手が、客席の通路で腕立て伏せを行うなど、確かに「おもちゃ箱をひっくり返したような演出」なのは、事実です。

しかし、Feriが考えるオペレッタの真髄‥今日は元気をもらった。また明日から楽しく生活できそう‥という気持ちにさせてくれる作品に仕上がっていると思います。左の写真は、10日のヨゼファとレオポルトです。

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私事になりますが、実は19日の「Im Weißen Rössl」が、FeriがVolksoperで観賞したオペレッタ、通算180回目(来日公演を除く)になりました。さて、今シーズン中に、オペレッタ鑑賞200回を達成できるかどうか。

それにしても舞台を見終わった後、気持ちが高揚する作品は、やはり素晴らしいですね。この楽しさこそが「はまった」理由なのですから‥


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Comments

Feri さん、こんばんは。
セカンドクルーの記事で、(私にとっても)ご贔屓の Boris Eder さんの Leopold が登場したので、私の印象も少々。

私が行った8日の2回目(Vorpremiere を入れて 3. Vorstellung)でも、Boris Eder さんが Leopold でした。
そして、私の印象は、彼は Leopold に向いていない、というものです。

ちょっと格好良すぎます。Leopold はダメな男のイメージが必要だと思うのですが、彼はスマートすぎました。
8日は Frau Josepha が Sigrid Hauser さんだったので、尚更、彼女には惚れないだろうなと思わせ、或いはホテル乗っ取りの打算からか?と勘繰りたくなりました。
それに、Carsten Süß さんの Dr. Siedler となら、Josepha は最初から Leopold にいくだろうなとも思わせます。

まあ、見た目はともかくとして、もう一つは歌です。
彼は元々役者なので、味はあるのですけれども、正直、それ程うまいとは思えません。(オペラ歌手に比べてですが)
Gräfin Mariza での Zsupán は、踊りや多数の分身が登場するというあの印象的なシーンなどで、歌だけに集中することが無かった為に目立たなかったのかも知れませんが、Rössl では特に Josepha との二重唱で、Hauser さんとの落差がちょっと出てしまいました。

..と、ちょっと厳しいものでしたが、Feri さんが書かれているように、Josepha が Ursula Pfitzner さんに代われば印象も変わるかも知れません。
11月にもう一回行くつもりで、未だ配役は発表されていませんが、どのような組合せになるのか楽しみです。

Posted by: Steppke | September 22, 2015 at 01:54 AM

Feriさん
こんにちは。私も19日の公演に行っておりました。最前列の指揮者の左後方に陣取って充分に堪能させて頂きました。
ちょうど最前列で指揮者の右後方にいらっしゃた日本人らしき方がもしかしてFeriさんかもしれないなと思いつつ、声をお掛けできませんでした。セカンドクルーに関してフォルクスオーパは期待できるとのコメントどおり、本当に楽しい一夜でした。今回のザルツブルグ、ウィーンひとり旅では実際の白馬亭でザルツブルガーノッケルンをひとりでゆっくりと食しながらボーッとすることと、フォルクスオーパで白馬亭を観ることが第一の目的であり、一生の思い出として大切にしていきたいと思います。
(帰国後成田エクスプレスの車中にて)

Posted by: taro | September 23, 2015 at 09:07 AM

Septemberさま、こんにちは。

お返事が遅れて、申し訳ございません。私も確かに10日に観た時は、Boris Eder さんはSigrid Hauser さんのパワーに圧倒されており、ちょっと残念な印象でした。

18日に Ursula Pfitznerさんに交代したことで、全体のバランスがとれたような気がしています。

Ursula Pfitznerさんとのペアをご覧になれればよいですね。

ただ、このような「組み合わせの妙」があるからこそ、同じ演目を何回か見るのが楽しくなります。困ったものですが‥

Posted by: Feri | September 23, 2015 at 09:19 AM

tarosさま

お楽しみ頂けたようで何よりです。今シーズンはオペレッタの上演が多いので、もし、機会があれば、是非、足を運んで頂ければ幸いです。

何しろお客さまの入りが少ないと、オペレッタの上演回数が減ってしまいますので‥

私一人の力ではどうしようもありません‥

Posted by: Feri | September 23, 2015 at 09:21 AM

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