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September 10, 2015

国立歌劇場で「TAG DER OFFENEN TÜR」がありました

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最近、「オーストリア、難民問題」のキーワードで検索されて、当ブログにいらっしゃる方が増えているようです。日本では、断片的な情報しか提供されない上に、マイナス面の情報が多いため、ご不安に思っている方も多いことと思います。

ハンガリーの状況については、Feriは実際に行っていないので、明確なことは申し上げられませんが、オーストリア、ウィーンに関しては、治安は平穏です。観光客の数も例年どおり多く、不安を感じることはありません。その点は、ご安心ください。

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なお、オーストリアでは、難民の多くがドイツ行きを希望しているため、一時的に受け入れているそうです。実際、オーストリアに難民申請する人は極端に少ないと報道されています。現在は、当局がコントロールしているようなので、旅行をご計画の方は、オーストリアに関してはご心配になることはないでしょう。

ところで、7日の昼過ぎ、Schottentorで道路に水が大量に溢れる事故があり、深夜まで公共交通機関が混乱しましたが、これはテロ行為ではなく、単純に水道管が破裂しただけです。テロ行為とは無関係です。

さて、「白馬亭にて」のプルミエレポートが続いたため、「気の抜けたビール状態」になってしまいましたが、9月6日に国立歌劇場で行われた「TAG DER OFFENEN TÜR」の模様をお伝えしましょう。

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この催しは、国立歌劇場のオープンハウスで、オペラやバレエに、より興味をもっていただくため、通常は関係者以外、立ち入ることができないバックステージの一部や、裏方さんの仕事を公開したものです。

実は、国立歌劇場は職員の家族でも、通常、職場見学はできないそうです。そのため、職員の仕事場を家族に見てもらうという側面もあったようです。

Feriは、夜、フォルクスオーパーで「白馬亭にて」のプルミエがあったため、14時からの公開に申し込みました。

13時過ぎに国立歌劇場前に到着すると「Erntedankfest」2日目恒例となっているトラクターパレードに出場する車列がやってきました。

国立歌劇場を背景にトラクターが行進する‥農業国のオーストリアらしい光景ですね。ちなみに今年のErntedankfest」ですが、2日間で28万人の来場者があったそうです。

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さて、通常の公演では開演の30分前くらいから劇場内に入ることができますが、「「TAG DER OFFENEN TÜR」は時間にならないと開場にならないため、劇場前は大混雑。入場整理券を求めるお客さまや、逆に販売しているダフ屋も出没していました。

14時に開場。2階ビュフェ前の通路にオーケストラが陣取っており、ファンファーレを含む歓迎の演奏。ホワイエでも、響きますねぇ。

今回の開催された「TAG DER OFFENEN TÜR」の特長は、単なるバックステージ見学ツアーではなく、実際にスタッフの仕事ぶりやprobe(稽古)の模様を、お客さまに知ってもらうという点。

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つまり、実演が多いと言うことです。もちろん、実際の稽古場は狭いところも多く、お客さまを入れることは想定されていないため、一部は実際の稽古場ではなく、別の場所でデモンストレーションをしていましたが‥

Scbwindfoyerでは、Orcesterprobe、向かって左側のMarmorsaalでは衣装やメイク、カツラなどの展示が行われていました。

衣装については、試着できるようになっており、こちらも人気がありましたね。メイクなどは、実際のメーキャップアーティストが、役者さんにメイクをするデモンストレーションを実施していた他、衣装やカツラの修理などの実演も行われていました。

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Gustav Mahalir-Saalの奥では、貴重な楽譜が展示されていました。書き込みが入っていたりして、興味深いものばかり。ただ、触ることは禁止されており、見るだけでしたが‥

通常はドアが閉まっていて見ることができないMitteloge後ろにある貴賓室(VIP休憩室)も見学することができました。中には入れませんでしたが‥

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お客さまが一番、関心があったのは、当たり前ですが舞台上へ上がることができること。Feriも実際に舞台上から客席がどのように見えるのか、非常に興味がありました。

まず、舞台に上がって感じたことは、左右もさることながら、奥行きが深いことです。以前、フォルクスオーパーのバックステージツアーに参加したことがありますが、やはり劇場規模が違うため、本当に広いことを実感しました。

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かつて、甲斐 栄次郎さんが、ここで歌っていたかと思うと感慨深いものがありました。

驚いたのは、舞台上の奥は工事現場のような趣だったことです。また、舞台装置の設営デモンストレーションなども行われていた他、小道具の展示、特殊効果の実演、消防部隊の装備展示など、興味深い展示内容でした。

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実は消防隊が待機しているからこそ、「本物の火」を舞台上で扱うことができる訳です。ある意味、心強い縁の下の力持ちです。

その他、舞台の床が、意外としっかりしていないのにはびっくり。これは奈落から舞台装置をジャッキアップする際には、開口部を設ける必要があるためのようです。実際に上演する際には、演出を考慮して、この上に床を追加しているようです。

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奈落の部分は、入ることはできませんでしたが、舞台床の一部が透明になっており、覗くことができました。本当に深いので、これまたびっくり。

また、フォルクスオーパーの場合と同じく、舞台袖に照明のコントロールボックスがあり、係員がコンピューターを使った照明変更のデモンストレーションを行っていました。ただ、OSが古いのには驚きましたが‥

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プロンプターボックスも上から覗くことができたが、やはり狭いですね。

さらに舞台袖に隣接しているSolstenGardreobeも男性用、女性用が公開されていました。出演前の楽屋なので、奥行きはあるものの、間口は意外と狭かったですね。ここで、衣装に着替えたり、メイクをしたりするそうです。

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5階(こちらでは4.Stock)では、稽古場の公開に合わせてBallett-Probe、Szenische Probeなどが行われました。

ただ、当たり前ですが、公開用の施設ではないので、狭く、お客さまで大混雑。Feriは、一通り見ることはできたが‥

特にBallett-Probeは大人気で、稽古場の前には長蛇の列が‥ Feriも行列に並んでBallett-Probeの会場に入りました。ちょうどProbeの真っ最中。ただ、並んでいる人も多かったので、早々に撤収しました。

ふと、はっぱさんらしい方が最前列にいらっしゃったような‥ 混雑が激しかったので、近くまで行くことができず、間違えだったかもしれませんが‥

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さすがにOrchesterprobeについては、稽古場での実演が無理なので、Scbwindfoyerで行っていました。ソリストの模擬Probeについても、稽古場が狭いため、混乱を防ぐためか、Gustav Mahalir-Saalで行われていました。

職員の家族でも通常は立ち入ることができない舞台裏であるだけに、一部とは言え、公開された意義は大きいと思います。実際、職員のご家族も多数、ご来場していたようです。

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16時から「Abschließend Bühnen-und Technik-Show」がHauptbübneで行われました。ちなみに入場整理券には、座席番号が振られていますが、これは「Abschließend Bühnen-und Technik-Show」を観るための座席です。
オープニングは「雷鳴と電光」。続いて劇場関係者のご挨拶。

オペラ「椿姫」の序曲と、ヴィオレッタの歌も入った「さわり」が上演されました。今度は、再び「雷鳴と電光」の曲に合わせて、緞帳を開けた状態で舞台装置撤収のデモンストレーション。舞台装置担当の職員が今日は花形。

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その後、照明のデモンストレーションが行われてから、「リゴレット」の舞台装置を設営。舞台装置が設営できたタイミングで、「リゴレット」の一部がソロも入って演奏されました。

これに続いて、再び、舞台装置の撤収デモンストレーションがあり、最後は「ギョームテル」の序曲に乗って天井から舞台上に火が降るデモンストレーション。これは消防隊が待機しているから実現できる技。

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デモンストレーション終了後、防火壁が下りて、演奏は終了。が、「Oper」と題したプロモーションビデオが防火壁に上映されました。

国立歌劇場で働く職員の仕事ぶりを、早回しにして紹介するプロモーションビデオで、普段、お客さまに接することのない職員の仕事ぶりも紹介されており、これは非常に面白い内容でした。

一部とは言え、裏方さんの仕事を拝見すると、改めて歌劇場というのは、巨大な組織であることが実感できました。これだけの組織を維持、運営するのは、費用面だけでなく、大変でしょうね。

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今回、国立歌劇場が、このようなイベントを行った背景には、観光客の来場は多いものの、地元ファンや子供さんの「オペラ離れ」が顕著なことがあるようです。

まぁ、チケットの値段が高いという要因はありますが、「オペラ離れ」に危機感を持っているという現れが、プロモーションビデオにも反映されているような気がします。

そう言えば、フォルクスオーパーも9月は、子供さん1Euroというキャンペーンを展開中でしたね。


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ウィーン国立歌劇場 |

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