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December 16, 2015

フォルクスオーパー「Im Weißen Rössl」(白馬亭にて)2015/16シーズン最終公演

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ダイヤ改正があった関係で「鉄道の話題」が続きましたが、今日は久しぶりに「オペレッタの話題」をお届けします。

フォルクスオーパー2015/16シーズン前半のハイライトは、何と言ってもオペレッタ「白馬亭にて」でしょう。

最近のフォルクスオーパーにしては脅威の上演回数。12月14日に行われた最終公演はプルミエから数えて24回目。シーズン前半だけで24公演というのは、異例中の異例です。

さすがに10月当たりは、観客動員が厳しかった公演もあったようですが、12月に入ってある程度、お客さまが入るようになり、まずは一安心。

Feriお気に入りのオペレッタなので、当然、最終公演に足を運んできました。フォルクスオーパーに到着し、公演ポスターを見ると例の「赤い紙」が2枚張ってあります。

当日になってOttilieがRenate Pitscheider さんからMara Mastalirさんに、Sigismund SülzheimerがMarkus MeyerさんからPeter Lesiakさんに揃って交代。

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当日になってキャストが2人交代するのは珍しいですね。まぁ、主役の2人が交代しなかったので、一安心といったところでしょう。

オープニング・セレモニーについては、さすがに12月なので館内で行っていました。

ところで、Feriがブラスバンドの演奏を聴いていたら、そこへRobert Mayerさんが突然現れて、ご挨拶をすることができました。“日本公演を楽しみにしていてね”と言われましたが、これも何かのご縁ですね。

今日の指揮は「ラ・マンチャの男」、「オズの魔法使い」も振っているLorenz C. Aichnerさん。

主なキャストは、以下のとおりです。

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-Josepha Vogelhuber(ヨゼファ):Sigrid Hauserさん
-Leopold Brandmeyer(レオポルト):Daniel Prohaskaさん
-Wilhelm Giesecke(ギーゼケ):Bernd Birkhahn さん
-Ottilie(オッティリエ):Mara Mastalirさん(Renate Pitscheider さんのカバー)
―Dr. Otto Siedler(弁護士ジードラー):Alexander Pinderakさん
―Sigismund Sülzheimer(ギズスムント):Peter Lesiakさん(Markus Meyerさんのカバー)
―Prof. Dr. Hinzelmann(ヒルゼルマン教授):Hans Dieter Knebelさん
―Klärchen(クレールヒェン):Franziska Kemnaさん
-Der Kaiser(皇帝):Wolfgang Hübschさん
-Ketterl(皇帝の侍従):Franz Suhradaさん
-Der Piccolo(ピッコロ):Simon Fischerauerさん
-Kathi(ケティ、郵便配達人): Sophie Aujeskyさん
-Reiseleiterin/Braut/Frl. Weghalter,/Mrs Portsmith(ツアーガイドなど):Helga Papouschekさん
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-Bürgermeister(市長):Stefan Bischoffさん
-Kreszenz:Christian Schleinzerさん
-Lois:Oliver Lieblさん
-Bartholomä / Bräutigam:Frank Bergさん
-Franz:Mathias Haninさん
-Hias / Bürgermeister:Stefan Bischoffさん
-Bartholomä / Bräutigam:Frank Bergさん
-Todesjodler:Daniel Strasserさん
-Harmonikakind:Sebastian Limmerさん
-Oberförster:Gert Werlerさん
-Koch:Elvis Grezdaさん

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Feriは、今までジードラーはCarsten Süssさんしか観ていないので、Alexander Pinderakさんは初めてです。

例によってHelga Papouschekさんの軽妙なおしゃべりで始まります。彼女も、ある意味、キャラが立っているので、存在感があり、ストーリーテラーにはうってつけです。

指揮のLorenz C. Aichnerさんは、オーケストラの力を上手に引き出しており、演奏は申し分ありません。

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今回の「白馬亭にて」は、上演時間が2時間30分(休憩時間を除くと実質、2時間10分ほど)と比較的短い上に、場面転換も多くテンポが良いのが特長。

しかも、本筋とは関係の無い細かいお芝居が入っているため、観るたびに新しい発見があります(そんなことで喜んでいるのはFeriくらいでしょうが‥)。

例えば、「やたらに鉄砲を撃ちたがる老狩人」は、ケティを目の敵にしているだけではなく、ザルツカンマーグートをけなす人間もお気に召さないようで、前半の最後、民族衣装に着替えたWilhelm Gieseckeが“自分の郷里も良いところだ”と歌い出したとたん、銃口を向けて回りにいる人達に取り押さえられる場面がありました。

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また、クロスカントリー中の3人組も、途中で1人が心臓発作を起こして、救命されるシーンもあるのですね。さらにザルカンマーグートへトレッキングにやってくる家族連れは、その後、山で遭難してしまうようなシーンが背景で繰り広げられていました。しかし、観ている人はほとんどいないでしょうね。

そうそう、皇帝の歓迎式典に登場する花輪を持った女性グループの先頭に、妊娠しているのか、お腹の大きい女性が入っていましたね。

また、皇帝歓迎のシーンでは、出演者が全員オーストリア国旗を持っているのですが、1人だけ裏切り者がいます。それは誰でしょう? 実はギーゼケだけは「熊の絵が入ったベルリン市の旗」を振っていました。

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今回、Feriが注目したのはジードラーに起用されたAlexander Pinderakさん。今までフォルクスオーパーでは「小鳥売り」のスタニスラウス伯爵、「メリーウィドウ」のカミュ・ド・ロシュ、「こうもり」のアルフレード、「チャールダーシュの女王」のエドウィン、「ワルツの夢」のニキ中尉、「ヴェネチアの一夜」のカラメッロ、「マイ・フェア・レディ」のフレディなどに起用されています。

オペレッタ、オペラ、ミュージカルと何でもこなせる歌役者さんで、歌やお芝居もなかなか美味い方。

Carsten Süssさんと、どちらが良いかは微妙なところですが、歌はAlexander Pinderakさんの方がうまいと思います。

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ただ、見た感じだとCarsten Süssさんの方がイケメンなので、役には合っているのかもしれません。まぁ、後は好みの問題でしょうか。

上演回数が多かったためか、ヨゼファのSigrid Hauserさんは、ヒステリックな感じに磨きがかかった感じです。ますますキャラが立ってきた感じがしましたね。ホテルの女将として上品な感じがしないのですが、そこが地元の皆さんには受けているようです。

一方、レオポルトのDaniel Prohaskaさんも役に磨きがかかった感じがします。笑顔が素敵なので、お相手がSigrid Hauserさんの場合、Daniel Prohaskaさんの方がピッタリくるようです。

また、体格が良いので、フィナーレでヨゼファをかかえて振り回す場面も、比較的楽にこなしているように見えました。>Sigrid Hauserさんも結構、大柄な方ですから‥

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このあたり、相手によって、向き、不向きが出てくるという好例でしょうか。また、出演回数が増えた分、自信を持って演じているように感じました。

今回、クレールヒェンはFranziska Kemnaさんでしたが、Juliette Khalilさんとタイプが似ており、甲乙付けがたい感じです。

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今回の「白馬亭にて」ですが、ギーゼケやヒルゼルマン教授といった脇役に良い役者さんを起用しているため、舞台が締まっています。若手とベテランが融合したフォルクスオーパーらしいオペレッタに仕上がっていますね。

最終公演でしたが、さすがに満席にはなっていなかったようです。22時にお開きとなりましたが、シーズン最終公演なので、カーテンコールも熱が入っていました。

Feriは、今シーズン、フォルクスオーパーでは、事前公演も含めて「白馬亭にて」は6回観ていますが、何度、観ても、心がウキウキして、楽しい気持ちにさせてくれます。

ちなみに1シーズン、同一劇場で同じ演目を6回、観たのは、実は、これが初めてではありません。2013/14シーズンの「伯爵令嬢マリッツア」も2014年3月20日から5月15日までの間に6回、観ています。

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10月にスケジュールが重なってしまった関係で「白馬亭にて」は、1回、パスしてしまったのですが、それがなければ記録更新だったのに‥自分で言うのも何ですが、好き者ですね。自腹でこれだけ観ているのですから、Robert Meyerさん、何かご褒美をくれませんかね。

ところで、このプロダクションを来日公演で上演したら、人気を集めるような気がするのはFeriだけでしょうかね。

フォルクスオーパーでは、プルミエの翌シーズンはレパートリーとして継続上演されるのが普通なので、来シーズンも恐らく上演されると思います。ただ、上演回数や上演時期などが気になりますね。


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Comments

Feri さん
こんにちは、Steppke です。

9月から続いた Rössl が、ついに終わってしまいましたね。
全体的には、まあ成功だったと言えるのでしょう。
私は、3回行くことが出来ました。9月は、ご一緒だったプレミエを含めてご報告しているので、遅れ馳せながら11月後半に行った際のコメントを少々..

指揮は Brandstätter さんのままで、主役ペアは、Ursula Pfitzner さんと Boris Eder さんでした。
Pfitzner さんの Wirtin は初めてでしたが、なかなか良かったです。ただ、Sigrid Hauser さんの怪演と比べてしまうと、少しもの足りないですね。
Eder さんもこなれてきた感じですが、やはり役に合わないという印象はあまり変わりませんでした。しかし、Hauser さん・Eder さんだった2回目より、確かにバランスは良かったですね。
Ottilie は Renate Pitscheider さん、Siedler は Carsten Süß さん、Klärchen は Franziska Kemna さん、Sigismund は Peter Lesiak さんで、Süß さんを除き初聴きでした。いずれも、プレミエの出演者と雰囲気がよく似ていて、「セカンドクルーの仕上がりは‥」で書かれていたように、配役表を見なければ気付かない程です。Ottilie については、わずかに Mara Mastalir さんが可愛さで勝ちといったところでしょうか。

演出は、観慣れたとは言え、相変わらず好きになれません。
前の演出は、モダンで洗練されており、とても良かったのに。今回の方がオペレッタらしいと言えるかも知れませんが、ちょっとやり過ぎです。

開演前は、外がもう暗くなっていたので、12月と同様に館内でした。児童合唱団やブラスバンドの演奏、行きませんでしたが階上のホワイエでは民族舞踊が行なわれていて、Helga Papouschek さんが触れ回っておられました。

いつものようにかぶりつきの席だったので後ろをあまり見なかったのですが、2階席・3階席の後方や横の方には空席が結構あったように思われます。
12月は入りが回復したとのことで、来シーズンもある程度の回数はあるのでしょうね。

Posted by: Steppke | December 20, 2015 at 11:51 PM

Steppkeさま、こんにちは。

長文のコメント、ありがとうございます。

気になる来シーズンの動向ですが、現時点では何とも言えない状況です。

ただ、最近、気になるのはプルミエシーズンに大量上演した作品は、次のシーズンに苦戦する傾向があることです。

昨年、大人気を集めて「オズの真穂使い」も、2015/16シーズンでは、満席になっていません。その理由は、前シーズンに観たい人が一通り見てしまったことだと言われています。

つまりリピーターを確保しづらくなっているという訳です。「オズの魔法使い」の記事は、後日、紹介しますが、主役を交代させるなど、リピーター確保のための努力はしていますが、出演者によって演目を選ぶというコアなファンは少ないのかもしれません。

しかし、Volksoperで「白馬亭にて」を生で観ることは、もうないかもしれない‥と一時は思っていたので、今シーズンは幸せでした。

Posted by: Feri | December 21, 2015 at 07:33 PM

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