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December 05, 2015

ウィーン大学の日本庭園

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今日は「日本庭園の話題」をお伝えしましょう。

原発事故や調査捕鯨など、何かと日本のマイナス面が報道される傾向のあるオーストリアですが、日本との友好関係は良好なのは、皆さまもご存じのとおりです。姉妹都市を結んでいる市や区もありますしね。

さて、以前、旧AKHにあるウィーン大学構内を散策していた時、日本庭園を見つけました。こちらの大学は、日本よりもオープンで、大学の構内に普通に入ることができます。そう言えば、旧AKHでは、現在、クリスマス市が開催されています。

話を日本庭園に戻すと、この庭園は1999年5月、ウィーン大学日本学研究所設立60周年を記念して、日本人の手により作られたものだそうです。

しかし、Feriが生まれる前から、ウィーン大学には日本学研究所があったというのは、正直、驚嘆に値します。以前、ご紹介した世田谷公園などに比べると、規模は小さいですが、中央に5本の松を配して、石を巧みに配置するというすぐれた構成になっています。

石碑が建立されていますが、それを見ると「青海波庭園」という立派な名称がついています。

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Feriは、日本庭園に関して造詣が深くないので、日本ガルテン協会の資料を拝見しました。

それによると「青海波(せいがいは)とは、大海原の動きを雅楽曲にしたもので歴史は古い。源氏物語では光源氏が頭中将と二人で艶やかに舞い、その余りの美しさに観る人たちがうっとりした。と書かれている」と紹介されています。

さらに、「奈良の生駒石(いこまいし) 生駒山産の黒雲母花崗岩である名石の生駒石を青海波庭園の主景に据えた。奈良、生駒地方には日本最古の石切り場があり、生駒石は酸化鉄分を多量に含み、50年以上自然の風雨に晒されるとざらざらした石の表面は、茶褐色から黒褐色に変化し、黒漆のような独特の黒光りする美しい庭石に変化する名石である。」

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波のデザイン 四国産の青色名石 主景石の滝口からの滝水の流れを受ける「青海波の波形を造る青色の石」は、阿波(四国地方)産の平板青石(厚み1cm位)である。その青石の隅を丸型にカットして波形模様に見えるように、ひとつずつ段違いに重ね並べた。それぞれの青石は水の流れで、鮮やかな青色を見せる。厚みのある青石の段差で流れ落ちる水は、白い泡立ちをつくり、丸い水泡が緑石の縁取りとなりながら大海の男波女波の波涛となって「青海波」の美しい紋様を創り出す。」

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さらに『学生へのメッセージ 玉石に刻んだ「楽、空、夢」の文字、…学生へメッセージとして、岡山産の白御影石の玉石「楽、空、夢」の3文字を一石に一文字ずつ刻した。日本庭園の作庭思想を玉石の文字に託し、庭の景物とした。庭園鑑賞は、先ず楽しむこと、それは朝夕に変わる庭の様子や四季の変化に満ちた自然の姿のなかに、雪月花の美に沿うように設えられた日本庭園を見て、その折々の生活を楽しむ人生を考えて貰いたいと念って作った。』と紹介されていました。日本文化は本当に奥深いですね。

開設された1999年5月には、盛大なセレモニーも行われたようです。

皆さまも機会があったら、一度、足を運ばれたらいかがでしょうか。

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Comments

こんにちは!
ほぼ毎日更新されるブログに敬意を表しつつ、いつも楽しく拝読しています。
今日のウィーン大学のとても懐かしく拝見しましたが、ひとつだけ気になったことがありましたので、初めてのコメントをさせていただきます。
ウィーン大学の日本庭園ですが、正式には「日本学研究所」の60周年記念につくられたものと思います。石碑の下の方が埋まってしまっていて「日本研究所」に見えますが、たぶん、「日本学研究所(Insutitut fuer Japanologie)」と刻んであります。
数年前まで、Prof. Dr. Sepp Linhardt が在職されていましたが、彼は大変な知日家でした。

Posted by: Wataru | December 05, 2015 at 09:14 AM

Wataruさま、コメント、ありがとうございます。

ご指摘のとおりですので、修正しておきます。今後ともよろしくお願いいたします。

Posted by: Feri | December 05, 2015 at 04:35 PM

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