トラブル続きのブダペスト珍道中(前編)
オーストリアに限らず、残念ながら観光客が多い場所では、スリやひったくり、置き引きに代表される犯罪が多発します。特に陸続きのヨーロッパでは、犯罪者が簡単に他国へ逃亡できることから、この手の犯罪が多いと言われています。
実際、ウィーンでもスリやひったくりの被害に遭われた方もいらっしゃると思います。Feriは、幸いウィーン市内ではスリやひったくりの被害に遭ったことはありませんが、私の家族がひったくりに遭いそうになったことがあります。
ちなみに場所はOpernringの地下通路ですが、その時は私が一緒に居たので、バッグをブロックして事なきを得ました。
一応、用心深いと自認しているFeriですが、実はスリにやられたことが1回だけあります。
場所はオーストリアではなく、ブダペスト。時は2003年12月。ブダペストでオペレッタを観ることにして、旅行の最後にブダペストへ遠征する計画を立てました。ところが、この時はトラブルの連続。正にFeriお得意の珍道中でした。
最初のトラブルは、乗車した列車の暖房装置故障。乗車したのはベオグラード行きのIC345列車でしたが、奮発して1等車を利用しました。車両はユーゴスラビア国鉄のものでしたが、ウィーンに使役を発車しても車内が暖かくならないのです。
しばらくしてOBBの車掌さんから「暖房装置が交渉しているので、差額を払い手続きをとるので、2等車に移るように」との指示が‥
なぜ、2等車なのかと言えば、この列車は1等車が1両しか連結されていなかったのです。車掌さんが裏書きした乗車券を受け取って2等車へ移動しましたが、こちらはかなりの混雑。結局、オープン客室の喫煙席しか確保できませんでした。
なお、差額の払い戻しは、乗車券を発行した駅で行うように指示されました。が、翌日、西駅に戻って差額の払い戻しを申請したところ、却下されてしまいました。
ちなみに西駅からブダペストへ向かうため、ウィーン市内を大きく迂回するという特殊なルートを通りました。途中、U4の上を通過したので、良く憶えています。
次のトラブルは、肝心のオペレッタ編。当時、ブダペストオペレッタ劇場のチケット手配は、日本人社員が在籍していたブダペスト市内の某旅行代理店に依頼しました。
ちなみに、この代理店は日本のハンガリー政府観光局に紹介してもらったところで、それまでも何回かお願いして、良い席を確保していただいた実績があります。
ホテルにチェックイン後、すぐに件の旅行代理店を訪ねてチケットを受け取り、その足でオペレッタ劇場へ向かいました。
ところが劇場に到着しても、公演の案内が一切ありません。別の劇場で上演される可能性があるので、劇場窓口にチケットを差し出してびっくり仰天。
何と、1ヵ月前の公演チケットだったのです。実は、日本出発前にネットで調べた公演日と、現地旅行代理店で案内された日程に違いがあったので、気になっていたのですが‥
とたんにテンションが下がってしまったFeriは放心状態で、旅行会社へ。担当の日本人社員さんも正直びっくりしていました。
代替えの公演も含めて、ていねいに調べてくれたのですが、当日、上演していたのは、唯一バレエの「くるみ割り人形」。
せっかくブダペストまで来たのですから、冷静に考えればハンガリーのバレエ公演を観ても良かったのですが、その時は気分が乗らずに丁重にお断りしました。
その後、ブダペスト市内のクリスマス市を見物して、夕食はピカド劇場近くのレストランへ。このレストランでは店内でジプシー楽団が演奏をしていました。
Feriは、この日、ハンガリー風シュバインブラーテンと白ワインをいただきました。これは美味しかったので、凹んだ気持ちが和らいだのを憶えています。
ちょうど、Feriの食事が終わったタイミングで、ジプシーのヴァイオリニストが席までやってきて、私の国籍をたずね、Feriが「日本人だ」と言うと、日本の曲(荒城の月、早春賦、スミレの咲く頃など)を演奏してくれました。
ただ、非常に情感込めた演奏で、私の耳元でやられたのには参りましたが‥
Feriとしては、カールマンものを聴きたかったで、最後にチャールダーシュをお願いして、1曲演奏してもらいました。
演奏終了後、彼らのCDを勧められたのですが、これを見てびっくり仰天。何と前年にメルビッシュの「チャールダーシュの女王」に出演していた楽団だったのです。という訳で、チップ代わりにCDを購入し、ホテルへ戻りました。
ちょっと長くなったので、後半は明日、お伝えしましょう。
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