番外編 「NHK 世界入りにくい居酒屋 ウィーン編」
今日は番外編として「日本のテレビ番組に関する話題」をお伝えしましょう。しかし、番外編なのにカテゴリーがホイリゲという変わった記事になりました。
先日、日本の友人から、“Feriさん、NHKで「世界で入りにくい居酒屋」というシリーズ番組が放送されていたのだけれども、最終回の3月24日は「ウィーン編」だったよ”という連絡をもらいました。
彼のメールによると、Zwölf-Apostelkeller(ツボルフ・アポストロケラー)が紹介されたとか‥
この番組ですが、副題が「地元の人しか知らないディープな名店を紹介する番組です」というコンセプトのようです。
しかし、Zwölf-Apostelkellerは、インナーシュタット(1区)のSonnenfelsgasse 3にあるシュタット・ホイリゲで、正直、こちらでは「かなり有名な店」です。
実際、店は地下にあるので、一見さんの場合、入るのに勇気がいるかもしれませんが、Feriが贔屓にしている16区や18区の「地元密着ホイリゲ」に比べると、最近では観光地化しているような気がします。
確か、最近ではWiener Linienの地下鉄駅構内にも同店の宣伝が大々的に出ていたと思います(ストックの写真を探したらMesse-Prater駅のプラットホームに出ている同店の広告看板が見つかりました)。
店内は、地下ということもあって、煉瓦造りのアーチが特徴です。
店内の雰囲気はAlbertina美術館の下にあるAugustinerkellerに似ています(Augustinerkellerは地下ではありませんが‥)。
こちらは、国立歌劇場に近いこともあって、Feriも、昔は、オペラがはねた後、よく利用していました。ただ、ここも観光名所ですからね‥
一般的に地元密着のホイリゲが16時開店(営業期間が短いホイリゲは15時開店のところもありますが‥)であるのに対し、Zwölf-Apostelkellerは毎日11時開店(閉店は24時)と、いかにも“観光客の皆さまもどうぞ”といった営業体制です。
その昔は、Feriもこういった感じのホイリゲが気に入っていたのですが、だんだん、地元の皆さんに同化してしまい、最近は、この手のお店はちょっと苦手になってしまいました。別に嫌いな訳ではありませんので‥
また、観光客向けのホイリゲ同様、毎日、19時からHeurigenmusikの演奏があります。
余談になりますが、地元密着のホイリゲは、「特別な日」以外は、Heurigenmusikの演奏を行わないところが多いようです。
まぁ、考えてみれば地元の方にとっては、ダイニングであり、ビリングなのですから、毎日、楽団が入って賑やかなのは落ち着きませんよね。ゆっくり、語り合えませんので‥
今回、お目にかけるZwölf-Apostelkellerの写真は、夕方、比較的早い時間なので、お客さまの姿がありませんが、テレビ番組でも紹介されたように、夜の時間帯は、結構、賑やかになります。
ところで「居酒屋の話題」関連で、こちらのホイリゲでは、泥酔している人はほとんど見かけません。というのは泥酔している人は、周囲から軽蔑の対象になるためだとか‥
まぁ、オクトーバーフェストなどでは陽気になっているグループは沢山見かけますが、仲間に介抱されている人は、見た記憶がありませんね。
また、この写真を撮影した時は、空いているにもかかわらず、狭い席に案内されて、ちょっと気分を害した記憶があります。普通、予約が入っている場合でも、“予約までの時間ならば、この席を使って良いですよ”といって、広い席を案内するケースが多いのですが‥
友人の話によると、番組では地下1階部分が紹介されたようですが、ウィーンに長く住んでいる先輩の話によると、地下2階、3階にも客席があるそうです。
Feriは、残念ながら地下1階より下の客席は利用したことがありませんが、もしかしたらオーナーさんが代わった時に閉鎖されたのかもしれないと先輩が言っていたことを思い出しました。
ちなみにインナーシュタットのホイリゲで、同じく地下にあるEsterhazykellerの方が、もしかしたら入りにくいかもしれません。最もインナーシュタットのホイリゲに関しては、メインは海外からお越しの観光客の皆さまにシフトしているようですが‥
正直、本来の番組コンセプトにふさわしいホイリゲは、郊外でひっそり営業している地元密着の店ですが、日本のバラエティ番組では「絵にならない」かもしれません。
まぁ、例の「修道院のホイリゲ」だったら、楽団は特別な日しか入りませんし、いらっしゃるお客さまの大多数が地元の常連さんなので、コンセプトにぴったりだったと思うのですが、さすがに許可が下りなかったのかもしれません。
あとは営業日が極端に少ないため、取材のスケジュールと合わなかったという可能性もありますね。
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Comments
この番組観ました
「ウィーンでは泥酔している人はいない」
分かります!
あと、泣き叫んでいる子供や、行儀の悪い犬もいませんでした
そういう所も今の日本と違い、とても新鮮で魅力的でした
次回はホイリゲにも行ってみたいです🎵
Posted by: ぴよ美 | April 05, 2016 02:03
これまでも、色々な都市を取り上げていて、
何度か見ていました。
訪れた事の無い国の、マニアック(入りにくい)な居酒屋は、こんな感じなのね🎵と、納得して見ていました。
けれど今回のwienは・・・
ホイリゲ=居酒屋は、少し違う様な😅
地元の方々が利用するホイリゲで、シュランメル等の音楽が演奏されている事も少ないですよね。
Feriさんのおっしゃる通り、番組的には「絵にならない」のでしょうね😅
もし、この番組の日本バージョンを作るとしたら、
どの様なお店が選ばれるのでしょうか😊
Posted by: necchi | April 05, 2016 07:51
ぴよ美さま、こんにちは。
>行儀の悪い犬
確かに日本よりは躾ができている愛犬が圧倒的に多いのですが、最近はバカモノが変な育て方をしているようで、ついに大型犬については、市当局の飼育ライセンスの取得が義務づけられました。
これも愛犬が市民権を得るために必要な施策だと思います。
私は犬派なので、ホイリゲに飼い主さんと一緒に愛犬が来ていると、つい見とれてしまいます。
Posted by: Feri | April 05, 2016 11:37
necchさま、こんにちは。
余談ですが、友人が日本でもBS放送で「居酒屋放浪記」といった国内のディープな居酒屋を紹介する番組を放送していると言っていました。
ただ、ドイツならばビアホール、オーストリアならばホイリゲというのが「普通の感覚」だと思います。
正直、私は現地人と同化してしまっているので、違和感がありますが、普通の日本人だと「入りにくい」のは事実だと思いました(笑)。
ちなみにFeriが、一番、入りにくかったのは居酒屋ではありませんが、東ドイツが健在だった頃、某地方都市で入ったレストランです。
東洋人はほとんど来ないようで、入って席へ着くまで、お客さまの視線を痛いほど浴びましたね(笑)。
Posted by: Feri | April 05, 2016 11:41
『居酒屋放浪記』確かに❗
一時間で4箇所紹介する番組です😄
ディープ、と言うより、どの街にもある、
家族経営のお店が多く紹介されています。
お客様も殆ど御常連、と言った感じです。
そういう意味では確かに《入りにくい》かもしれませんね😅
Posted by: necchi | April 05, 2016 17:15
necch様、コメント、ありがとうございます。
この手の「旅(情報)番組」は難しいですね。そう言えば、こちらでは、「この手の番組」を見た記憶がありません。最も余りテレビを見ませんが(笑)。
さて、今度、フォルクスオーパーの特集番組が放送されるそうですが、どんな仕上がりでしょうね。
Posted by: Feri | April 06, 2016 08:52