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April 12, 2016

陸を“飛ぶ”オーストリア航空

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先日、発表された「オーストリア航空(Aua)の日本線撤退」は、各方面に波紋を投げかけているようです。まず、現在、発売が開始されている秋のオーストリアツアー。当然、利用航空便が変わりますから、旅行会社さんもスケジュール変更で大変でしょう。

それ以上に、頭を悩ましているのが、ご年配の個人旅行のお客さま。Feriは、最初から個人旅行なので、アテンドがなくても乗り継ぎで困ることはありませんが、ヨーロッパ内の空港での乗り継ぎに不安を持つ方が多いのも事実。

実際、Feriの友人は、年配のお母様を定期的にウィーンへお呼びになっているのですが、直行便がなくなると、一人で日本からウィーンへ来てもらうのが難しくなると、頭を悩ませています。

とは言っても、一度、経営破綻してルフトハンザ・ドイツ航空の傘下で再建中のオーストリア航空ですから、収益性の悪い路線を維持するだけの体力はないのも事実。

昔のように国営航空ならば、国益を重視して、路線を維持したかもしれませんが、今では、航空会社も厳しい競争環境下に置かれていますから、難しいところだと思います。

さて、今日は、日本関係者からひんしゅくを買っているオーストリア航空に関連する「鉄道会社と航空会社のコードシェア便の話題」をお届けしましょう。

日本国内では、基本的に航空会社と鉄道会社は長距離路線に関しては、競合関係にあるため、連携してお客さまへのサービス向上を図るというケースは希だと思います。

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そんな中、JR西日本と日本航空が、アメリカのロサンゼルスから関西空港までの航空券と、関空から京都駅までのJR特急乗車券を一括で買える「JAL & はるか」を4月下旬から発売しました。いわゆる「企画キップ」の一つですね。ただ、プレスリリースによると

この商品は、対象区間のJAL便と特急「はるか」を米州地区の旅行会社に展開されている予約発券システム(GDS=Global Distribution System)で予約し、電子航空券「eチケット」としてまとめてご購入いただけるもので、これにより、日本が誇る国際観光都市である京都への旅行手配が簡単になります。また、専用ウェブサイトにて「はるか」区間を事前に乗車証に引き換えることで、関西空港駅ならびに京都駅での引き換えが不要となり、さらにストレスフリーな移動が実現します。

となっており、航空券と一体化した商品というのが特徴。もしかしたら「日本初の試み」かもしれません。

しかし、ヨーロッパでは、鉄道会社と航空会社のコラボレーションはかなり前から行われています。

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オーストリアでも、現在、Flughafen Wien-Linz間のRailJetにオーストリア航空の便名も付いている列車が運行されています。いわゆる「コードシェア便」ですね。

このサービスについては、このブログでもサービス開始時にお伝えしたことがありますが、当時はFlughafen Wienに乗り入れていた列車がDB(ドイツ鉄道)のICE-Tだったこと、本数が少なかったことなどから、今ひとつ、精彩に欠けました。

しかし、2015年12月のダイヤ改正で、Flughafen Wienへ乗り入れるRailJet、ICが大幅に増えたことにより、コードシェア便もÖBBの列車に変わり、本数も増加しました。

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このサービスは「myAustrian AIRail in Kooperation mit ÖBB」という名称です。

コードシェア便の対象となっている列車はFlughafen WienからSalzburg方面に行くRailJetで、ÖBBの列車番号に加えて、オーストリア航空(OS)のフライトナンバーが付けられています。

ちなみに便名(列車名)は、RailJet560/OS3501RailJet262/OS3501といった感じで、Flughafen Wien-Linz Hbf間に14便、Linz Hbf-Flughafen Wien間に12便、それぞれ設定されています。

なお、コードシェア区間は、列車の運行区間に関係なく、VIE-LZS間となっています。現在でも飛行機を使う便も、同区間に設定されていますが、本数は極端に少なくなっています。

なお、コードシェア区間は、列車の運行区間に関係なく、VIE-LZS間となっています。しかし、ÖBBが配布している時刻表にVIEやLZSといったスリーレターコードが表示される時代が来るとは思いませんでした(笑)。

なお、シュベヒャート空港は駅と空港が同一の場所にあるので問題はないのですが、Linzに関しては別の場所なので、LZSというスリーレターコードは鉄道駅限定のもの。空港の方は、従来どおり、LZNというスリーレターコードが使用されています。これは手荷物の誤配を防ぐためでしょうね。

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また、駅での案内表示ですが、OS表示があるのは、Flughafen Wien駅だけで、Wien HbfからOS便名で乗車(搭乗)することはないので、こちらはÖBBの列車番号だけになっています。

ちなみに、この区間は鉄道では200kmほどで、所要時間は1時間43分ほどです。一方、航空便(国内線)の所要時間は40分。確かに所要時間では勝負になりませんが、コードシェア方式にして、便数が増えたことを考えるとRailJetの方が利便性は高いと思われます。

ちなみに日本だと、東京から静岡、新白河、越後湯沢くらいの場所が該当します。いずれも新幹線が通っていますので、所要時間は短いですが‥

なお、ÖBBのコードシェア便ですが、OSの便名が付いているので、航空便として予約した場合、Miles & Moreの搭乗マイルも貯まります。何しろ列車を使っていますが「航空便」ですから(笑)

オーストリアの場合、国が狭いので、本来であれば国内線をÖBBの列車とのコードシェア便に振り替えた方が効率は良いのですが、如何せん、新線の建設が遅々として進んでいないのが難点。

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しかも、現在のRailJetは、ヨーロッパ標準になりつつある最高速度250km/h~300km/hではなく、営業時は最高速度が230km/h(一応、設計上の営業速度は275km/h)なので、所要時間がかかります。

まぁ、山岳国家なので、300km/h対応の新線建設は難しいのかもしれませんが‥

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GrazやSalzburgなどは、距離的には鉄道のコードシェア便対象になりそうですが、現在の所要時間では、ちょっと厳しいかもしれません。

しかし、またまた愚痴になってしまいますが、日本の空港駅に長距離列車が発着していないため、こういったコードシェア便の実現は難しいでしょうね(そもそも、そういう発想が欠落しているのでしょう)。

仮に成田空港や羽田空港の地下に新幹線駅ができて、各方面と結ばれていれば、東海や甲信越、南東北などは新幹線の速達性を生かしたコードシェア便が実現できたかもしれません。

関空の場合、長距離ではありませんが、外国人にも人気の観光地である京都へ直通するアクセス特急「はるか」が乗り入れていることで、今回の企画が実現できたのでしょう。

日本に悪い習慣に「縦割り行政」があります。せっかく、国交省になったのですから、鉄道、航空といったカテゴリーを越えた連携を国が主導して推進してもらいたいと思っているのはFeriだけではないと思います。

余談になりますが、外国人しか買えないJRの全線パス「JAPAN RAIL PASS」があります。ユーレールパスの日本版なので、基本的に外国籍の人しか購入することができません。

日本国籍を有する人の場合、外国に住んでおり、かつ居住国の永住権を取得していることが条件となります。が、Feriの友人に、仕事の関係で、25年以上、アメリカに住んでいてグリーンカードを所持している人がいます。

彼は日本へ一時帰国する際、「JAPAN RAIL PASS」を購入し、新幹線の乗りつぶしをしていました。ちなみに、Feriの友人で、九州新幹線を全線走破したのは、彼だけです(笑)。

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