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April 18, 2016

日本の新幹線を支えるオーストリアの優れもの

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4月14日夜に熊本で発生した地震では、九州新幹線の回送列車が脱線したそうですが、こちらの方はお客さまが乗っていなかったため、人的な被害がなかったことが不幸中の幸いです。

さて、今日は「日本の新幹線を支えるオーストリアの優れた製品」のご紹介です。

アルプスの小国オーストリアは、ワインをはじめとする食品や農産品が有名ですが、実は世界的なシェアを誇る工業製品も製造しています。

その一つは、日本の空港でも使用されている特殊消防車です。こちらはRosenbauer International AG(ローゼンバウアー)というメーカーが製造しており、世界各国の空港などで活躍しています。これは、以前、このブログでもご紹介したことがありますね。

もう一つ、世界的に有名な工業製品が鉄道の線路を保守するために使用する特殊な重機を製造しているPlasser & Theurer(プラッサー&トイラー)です。こちらはウィーンに本社があり、工場はリンツです。ヨーロッパ各国の鉄道会社をはじめ、世界各国の鉄道で使用されています。

1953年の創業で、ローゼンバウアーの消防車よりも早く日本に参入しており、1971年に日本法人として日本プラッサー株式会社を設立。旧国鉄をはじめ、JR各社や民鉄などに保線用機械を納めています。

ちなみにヨーロッパでは、スイスにスペノとマティサという保線用重機を製造・販売しているメーカーがありますが、世界的なシェアではPlasser & Theurerが世界で半分のシェアを維持していると言われています。正にオーストリアが誇る「オンリーワン企業」と言えるかもしれません。

さて、このほど日本から興味深いニュースが入ってきました。山陽新幹線の耐震工事を進めているJR西日本が新しく保守用車両を導入することになったのですが、その一つがPlasser & Theurerが製造している「まくらぎ交換機編成(逸脱防止ガードの敷設に伴うまくらぎ交換)」です。

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現在、JR各社では地震発生時に新幹線が脱線転覆するのを防ぐため、線路に逸脱防止ガードの取付を行っています。ただ、このガードを取り付ける場合、それに対応した枕木に交換する必要があります。

もちろん、重機を使って一本毎、取り替えてもよいのでしょうが、非常に時間がかかります。そこで、短時間で効率的に枕木の交換を行うために採用されたのが、今回の特殊機械です。

JR西日本では、今年度から平成34年度末までに、姫路-博多駅間約110キロメートルで逸脱防止ガードの追加整備を予定しているそうです。

この逸脱防止ガードの整備にともない、連続的にまくらぎの取り替えが必要となることから、作業を効率的に行うため、世界で初めてとなる保守用車を1編成導入することになったもの。

この機械ですが、1編成11両で構成されており、全長は約170メートル、幅は約3.4メートル、高さは約4.4メートルという巨大なもの。重量は470トンだそうです。この特殊機械を使用することで、以下の作業を自動的に行うことができます。

-道床バラスト(砂利ですね)の一時撤去
-新旧のまくらぎ交換
-まくらぎとレールの取り付け
-道床バラストの再散布
-突き固め、軌道整正

気になる施工能力ですが、1日に200本の枕木交換ができると発表されています。

JR西日本では、平成28年5月から、この機械を使って作業を開始する予定ですが、同社はYouTubeに実際の作業風景を紹介したビデオを掲載していますので、今日はそちらもご紹介しましょう。なかなか複雑な動きをしています。

同社では、同時に電柱建替車も導入するようですが、こちらは日本製だそうです。今回は、Feri手持ちの写真では対応できないので、JR西日本の公式写真をお借りしました。

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Comments

新幹線・鉄道に限らずオーストリアの工業製品っていうのは日本にも入っていますが意外に知られてないようです。一番手近にあるのは、ブルム社の蝶番ではないでしょうか?我が家のキッチンの戸棚の蝶番もブルム社製です。

Posted by: Hunger | April 18, 2016 18:14

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