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April 08, 2016

速報 オーストリア航空 今秋、日本線から撤退

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大変残念なニュースが入ってきましたので、予定を変更してお知らせします。

オーストリア航空は4月7日、成田-ウィーン線を運休すると発表しました。最終便は、2016年9月4日(日曜日)の成田発ウィーン行きOS52便に決まりました。

「運休」という表現ですが、事実上の日本線からの撤退です。

オーストリア航空は、1989年、当時、同社の長距離路線用最新鋭機、エアバスA310-324(ファーストクラス12席、ビジネスクラス37席、エコノミークラス123席の合計172席仕様)を使い、全日空・アエロフロートとの共同運行という形でウィーン-成田線(モスクワ経由)を開設しました。

長距離国際線は、アメリカ線に続くものですから、当時の日本線に対するオーストリアおよび同社の力の入れ方がよくわかります。

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その後、1995年夏のダイヤから使用機材が4発のA340-212に変わり、アエロフロートとの共同運行も解消され、直行便になりました。

なお、A340の導入に合わせて、ファーストクラスが廃止され、C、Yの2クラス制に移行しています(双発のA330-223がA340の代わりに投入されたこともあります)。

さらに、1997年には、同じA340シリーズながらストレッチ型のA340-313Xに機種が変わりました。その間、成田空港の発着枠の関係もあり、ウィーン-関空線も開設されましたね。

その後、2007年、B777-200に変更され、今日に至っています。

日本からの撤退ですが、オーストリア航空の発表によると、「日本経済の停滞」、「3年前から円安が進み価格競争が激しくなっていること」が、運休の理由としています。

Feri個人の意見ですが、現在のOS51便、OS52便は純粋なビジネス需要が少なく、事実上、ディスカウント運賃での団体旅行客が中心になっているため、収益性が悪いことが背景になっているような気がします(要するに儲からないお客さまが大多数‥ということです)。

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また、オーストリア航空は、現在、ルフトハンザ・ドイツ航空の傘下に入っているため、親会社であるルフトハンザ・ドイツ航空の意向も強く働いているような気がします。

オーストリア航空は4月6日から、ウィーン-成田線をデイリー運航から週5便に減便(OS51便は月曜日、水曜日、木曜日、土曜日、日曜日、OS52便は火曜日、木曜日、金曜日、日曜日、月曜日)しています。

日本線の減便に呼応する形で、オーストリア航空は、4月4日から新たにウィーン-上海線を就航させました。ウィーン-上海線ですが、4月中は週5往復、5月以降はデイリー運航に増便することになっています。

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このほか、日本線を運休する翌日の9月5日には、ウィーン-香港線を、週5往復で開設すると発表しました。

この計画からもオーストリア航空が、中国シフトが鮮明になりました。やはり「爆買い」の中国は、よいお客さまなのでしょうか‥

なお、成田線の運休後、オーストリア航空のアジア路線は、バンコク、北京、香港、アスタナ(カザフスタン)、コロンボ、マレの各線となります。

ところで、9月までの運航となる日本線のスケジュールも、5月からデイリー運行に戻り、ダイヤは下記のように変更されます。

-OS51便 ウィーン17時50分発→成田11時55分着
-OS52便 成田13時45分発→ウィーン18時45分着

OS51便に関しては、ウィーン発が遅くなったので、その分、こちらでの滞在時間が長くなり、有効に活用できそうです。また、地方からの移動も楽になりますね。

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ただ、問題はOS52便の方‥ というのは従来、定刻の場合、ウィーン到着は16時20分でした。そのため、到着当日に国立歌劇場やフォルクスオーパーで公演を観ることが可能だったのですが、スケジュール変更で、不可能に‥ 

もちろん、長距離国際線なので、到着当日の夜、音楽鑑賞を入れるのはリスクがありますが、それでも可能性がゼロではなかっただけに、お忙しい短期滞在の方にとっては痛手だと思います。

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さて、直行便の事実上の廃止は、オーストリアへの日本人観光客の更なる減少につながるようで心配です。

今後の動向も気になるところ‥ というのは、2014年2月、日本・オーストリア航空当局の間で「首都圏空港を含むオープンスカイ協定」が合意されました。

この交渉を通じて、「深夜早朝時間帯における羽田路線」(日本・オーストリア双方が、1日1便ずつの運航を可能とする枠組み)と、「コードシェア枠組みの完全自由化」が決まっています。

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オーストリア航空は、この羽田枠を使う前に撤退することになってしまいましたが、この協定を日系航空会社が活用するかどうかが、気になります。

このところ、勢いの良いスターアライアンスに所属する全日空は、運航コストが安いB787を使って、ブリュッセル線を開設しました。今後、オープンスカイ協定を活用して、ウィーンへ再進出を検討してもらいたいものです。

ちなみに日本航空は、国の支援で財政再建中であるため、路線の新規開設は非常に制約を受けているため、現実的には難しいと思われます。


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Comments

とてもショックなニュースでした😰
直行便は搭乗時間の長さや料金面から、
敬遠される方々もいらっしゃいますが、
私は数時間でも長く滞在していたいので
ずっと直行便を利用していました。
コードシェア便になる前は、空席もあり
エコノミークラスでもゆったり利用していましたが
最近は殆ど満席なので、まさか廃止になるとは😥

Posted by: necchi | April 09, 2016 08:08

ええっ!?撤退ですか?何でこうなったの?って、いう気持ちです。今後はルフトハンザでフランクフルトかミュンヘン乗り換えになるのでしょうか・・・困った話です。
まぁ、ロンドン線を飛ばしていたヴァージンアトランティック航空も撤退してしまったので、今度はオーストリアもか・・・と言う気持ちです。日本へ来る観光客や逆にオーストリアへ来る観光客の減少は避けられないと思うのですが。

Posted by: おざきとしふみ | April 09, 2016 09:07

necchiさま、こんにちは。

正直なところ、オーストリア航空の日本線はLCCのようになってしまいました。

エコノミークラスは日系航空会社に比べると格段にサービスが悪く、団体のお客さま専用といった感じです。

そのため、本音では正規料金のビジネスクラスが満席にでもならない限り、「満席になっても儲からない」状態に陥っていたのだと思います。

また、オーストリアは中国との貿易に熱心です。実際、オーストリアで製造したピアノを中国に多数、輸出しているメーカーも存在しています。

これはオーストリアの限らず、ヨーロッパ全体の傾向で、フランスやドイツなどは兵器も含めて中国シフトが鮮明です(ちなみに、日本の場合、兵器は安保条約の関係もあり米国製が主流です)。

このほか、日系航空会社は、需要に応じて機材を変更するという柔軟な運用で利益を確保していますが、オーストリア航空の場合、長距離線用の機材はB777-200とB767-300しかありません。

どちらも燃費は最新のB787に比べると劣ります。

一方、オーストリアで活躍する日本企業も少なくなり、在留邦人も減少しています。

今回の決断は、オーストリア航空単独というより、親会社のルフトハンザ・ドイツ航空の意向が強く働いているような気がしてなりません。

今年からポーランド航空がワルシャワ線をB787で就航させたことも遠因かもしれません。

しかし、夏ダイヤからウィーン発が夕方になり、滞在時間が延びた矢先の決断だけに、皮肉なものです。

Posted by: Feri | April 09, 2016 09:45

おざきとしふみ様

大変、残念ですが、一度、倒産した会社なので、経営的な判断なのでしょう。

ただ、チャイナリスクもあるので、こちらもうまくいかないと撤退というケースも考えられます。

実は、オーストリア政府観光局も、中国に事務所を構えたのですが、思ったよりも効果がなく、早々に撤退したという事実があります。

ただ、だからと言って、日本線が復活するかどうかはわかりませんが‥

さて、Feriは、ワンワールド、スターアライアンスともステータス会員ですが、最近はワンワールドの方に集中しています。

そのため、日本へ一時帰国する場合、ウィーンからはフランクフルトへ出て、成田へ向かいます。

一方、日本からウィーンへ戻る際は、ヘルシンキ経由にしています。これは、ウィーンに早く到着でき、当日中に翌朝の食材を購入できるためです。

スターアライアンスの場合、フランクフルトかミュンヘン経由になると思います。

私事で恐縮ですが、Feriの実家は成田から30分圏内になるため、羽田はお断りしています。

ところで、かつてオーストリア航空が日本線就航を考えた際、最初に声をかけたのはケルントナーシュトラーセに現地オフィスをもっていた日本航空だったという噂を聞いたことがあります。

当時、ナショナルフラッグキャリアだった日本航空は、将来的にウィーン線(経由便かもしれませんが)開設を視野に入れていたのでしょう。

ところが、見事に断られてしまったようで、その結果、当時、ヨーロッパでは全く無名だった全日空に声をかけたところ、路線拡大に意欲を持っていた同社が、共同運行に乗ってきたそうです。

もちろん、噂レベルの話なので、どこまで事実かわかりませんが‥

このブログでも、過去にご紹介したことがありますが、全日空がB747を使ってウィーン-パリ線を就航させていた時期がありましたね。

Feriも、1回だけ利用する機会がありましたが、ウィーンで降りたお客さまが少なかったのが、印象に残っています。

個人的にはB787-8を使って、日系の航空会社が直行便(もしくはウィーン経由ベルリンなどの経由便)を設定してくれないかと思っています。

Posted by: Feri | April 09, 2016 09:55

タイムリーな書き込みをありがとうございます。
欧州はどこに行っても中国大陸からの観光客だらけですから、時代の流れなのでしょうね。発表から数日経過して、少し冷静になりました。

1990年代後半は、紛争後の旧ユーゴスラビア諸国に行くためには、ベオグラードを除くと、OSしか飛んでいない時期が長かったので、大変大変お世話になりました。(JPとOUがスターアライアンスに加盟した後も、SKP、TGD、PRNはOSでしか行けません。TGDはモンテネグロ航空は飛んでますが。。。)

A310時代のモスクワ経由便にも1度乗りました。モスクワ→ウィーン間に3食目の機内食でカレーライスが提供されたのを覚えています。
その頃成田~ウィーンは週1便だけ全日空がB747を飛ばしていました。
ウィーンフィルの機体デザインのA340も懐かしいです。
OSは、駐機中の成田で陸上の車にぶつけられて欠航なんて珍事件もありました。(どうやって直したのだろう?)
ラウダから引き継いだB777は最初の頃レギュラーコーヒーが淹れられずインスタントだったことや、座席が3-3-3から、後方だけ3-4-3になり、その後全席3-4-3になったことなど、思い出は尽きません。(収益を上げる努力はしていたのですね。)

エンジンアンチアイス機能が故障して、新潟上空まで行き、旋回して燃料を捨てて成田に戻り、クリスマス当日に香港、フランクフルト経由でウィーンに向かったなんていう記憶も、既に思い出です。

稀にアップグレードされた時に、前菜スープの珍しさや、大きな枕に癒されました。

20世紀最後の頃には日本人CA第一期生40名!が採用されたことも記憶に残っています。

せめて、9月までの残り数ヶ月は全部OSを使うぐらいの気持ちで日本撤退までの日々を惜しみたいと思います。マイルズアンドモアは、6月末までビジネスクラス往復7万マイルキャンペーンをやっているので、贅沢に使ってみようかとも思案中です。

撤退のあまりの衝撃に、長文となりました。ご寛恕ください。

Posted by: zamir | April 09, 2016 22:58

zamirさま、思い出話、ありがとうございます。

27年間の就航期間中には、色々なことがありましたね。

個人的には塗装も含めて、A340時代が一番好きです。いかにもヨーロッパの航空会社‥という感じがしました。

個人的には成田で登場した瞬間に“Grüss Gott!”が通じる数少ない航空会社である点が気にいっていました(笑)。

それから、自分の誕生日に搭乗したことがあるのですが、その際、客室乗務員に“今日は私の誕生日だよ”と言ったら、内緒で、ビジネスクラスのGRÜNER VELTLINERを1本持ってきて、プレゼントしてくれました。

Posted by: Feri | April 10, 2016 07:43

私もA310で途中モスクワに降りていた時代から何度も利用してきましたので、非常に残念に思います。その後成田線のA340や関空線のA330も利用しました。成田線のアシアナ航空とのコードシェアも始まるように聞きましたので、まさか秋から撤退とは思いませんでした。
幸いにも今年5月末のヨーロッパ旅行の際、帰路ビジネスクラスの特典航空券が取れましたので、最後の晩餐?を楽しんできます。一時に比べるとかなりグレードダウンしたといわれるビジネスクラスの食事ですが、それでも欧州発日本行きのキャリアのなかではダントツによいと思います。

Posted by: Hunger | April 10, 2016 22:47

Hungerさま

フルフラットシートで良いご旅行を!

Posted by: Feri | April 11, 2016 04:46

Feriさん、こんにちは

やはり、でしょうか。嫌な予感はしていたのですが。
エコノミーを使ってましたが、昨今の機内食の量・質は・・・書けません。
軽く探したところ、成田11:10発のスイスインターナショナルでチューリッヒ乗換、
18:20ウィーン着が一番、速いようです。
16/17年シーズンのプログラムも芳しくないし・・・
ウィーンへ行くのが、だんだん遠のいていくような・・・

Posted by: ぷいい | April 11, 2016 15:25

ぷいいさま

すでに色々な方からコメントを頂きましたが、ディスカウント運賃の団体が多いと商売的には難しいでしょうね。

スイスインターナショナルも倒産して、ルフトハンザ・ドイツ航空の傘下になっているので、親会社の意向で色々と変わりそうなきもします。

何しろスイス航空倒産後の受け皿会社がローカルエアラインだったクロスエアですから‥

私はホイリゲがあれば、それで満足です(笑)。

Posted by: Feri | April 11, 2016 15:52

実は9月にとあるツアーに仮申し込みしたのですが、最初がザルツブルクで最後がイギリスのロンドンというツアーです。実はオーストリア航空使用だったのですが、航空会社が変わるのは避けられそうにありません。ザルツブルクだと、ドイツのミュンヘンが一番近いので、全日空かルフトハンザを使用して、ミュンヘンからザルツブルクまではバス移動になるのでは?と思います。もしくはフランクフルト乗り換えも考えれそうですが・・・帰りのロンドンに関しては全日空だと直行、ルフトハンザだと1回乗り換えと言う事になります。まぁ、どうなってしまうのか、気になります。今回申し込んだツアーに関してですが、決まったら改めてお話しする予定です。

Posted by: おざきとしふみ | April 12, 2016 15:56

おざきとしふみ様

順当に考えるとフランクフルト経由でザルツブルクというパターンが多いと思います。

あとはスイス国際航空利用という手も‥

なお、ミュンヘンから陸路の場合、航空会社の都合ならば別ですが、旅行会社が経路変更するとバス代を旅行会社が持たなければなりません。

団体の場合、運賃の関係から同一エアラインもしくはアライアンスになりますから、帰路はご指摘のように一度、ヨーロッパ大陸へ入るパターンが考えられると思います。

Posted by: Feri | April 12, 2016 20:36

旅作で、9月上旬にウィーンまでオーストリア航空のビジネスを予約していたのですが、今日、電話があり、便の振替を勧められました。オーストリア航空の機内サービスがよいとのことで期待していたので、ショックで、とっさにキャンセルしてしまいました。さあ、旅行をどうしよう。冷静に考えて、一旦保留にすればよかったです。

Posted by: | April 14, 2016 22:45

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