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May 22, 2016

フォルクスオーパー来日公演「Die Fledermaus」(こうもり)

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フォルクスオーパー来日公演の第二弾はヨハン・シュトラウスの傑作オペレッタ「Die Fledermaus」(こうもり)です。

直前情報でもお伝えしたように定番オペレッタですが、同時に現在、フォルクスオーパーで上演されている作品の中で最も完成度が高い素晴らしい作品です。

また、基本的にアンサンブル(専属歌手)中心のキャスティングであるため、出演者によって当日の雰囲気が異なるという面白さもあります。今回の目玉は、恐らく日本側の要請で加わったAngelika Kirchschlagerさんだと思いますが、Feriはあえて彼女の出演する日を回避しました。

さて、Feriが観た5月21日の指揮はGerrit Prießnitzさんでした。また、主な出演者は、以下のとおりです。

-アイゼンシュタイン:Jörg Schneiderさん

-ロザリンデ:Melba Ramosさん

-アデーレ:Beate Ritterさん

-イーダ:Martina Dorakさん

-ファルケ博士:Daniel Ochoaさん

-オルロフスキー公爵:Martina Mikelićさん

-アルフレート:Vincent Schirrmacherさん

-イワン:Mamuka Nikolaishviliさん

-刑務所長フランク:Kurt Schreibmayerさん

-弁護士ブリント:Boris Ederさん

-看守フロッシュ:Robert Meyerさん

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当初の予定から、若干、キャスティングが変わりましたが、へそ曲がりのFeriからするとJörg SchneiderさんとKurt Schreibmayerさんが、ご出演なので満足です。

演奏については、指揮はGerrit Prießnitzさんでしたが、オーケストラは全体的に良い音を響かせていました。なお、一公演目の「Die Csárdásfürstin」よりもオーケストラピットが浅くなっており、フォルクスオーパーに近い感じでした。

これは、恐らく演奏する曲目の違いを考慮したものかもしれません。当然、指揮者の席も上方に移動していたのは、言うまでもありません。

演出は基本的にオリジナルバージョンのとおりですが、法令の関係で、三幕では本物のろうそくは使えなかったようで、電球によるろうそくになりました。これは葉巻も同じで、電子たばこでしたね。

出演者の仕上がりですが、アイゼンシュタインに起用された巨漢の歌役者Jörg Schneiderさんは、Feri、期待通りの仕上がりでした。

彼は顔が大きいため、表情による演技が光ります。また、オペレッタならではのユーモラスな演技をさせたら天下一品。それに加えて、体格が良いため声量も十分で、歌もうまい。

巨漢ながら、軽やかな動きが、ある意味、可愛らしいのです。とくに三幕でロザリンデに許しを請う場面は、極端に卑下することなく、彼の持ち味を踏まえた謝罪になっていました。でも、本当にこういう人物がいたら、奥さまに謝罪しても、すぐ浮気をしそうです(笑)。

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当日は刑務所長フランクが気心の知れたKurt Schreibmayerさんだったので、二人の掛け合いが絶妙。お二人とも、楽しみながら演じていたように見えました。

ロザリンデはMelba Ramosさんでしたが、正直、彼女はオペレッタよりもオペラ向きの歌手です。

歌がうまく、お芝居も上手ですが、オペレッタに必要な「ある種のゆるさ」が弱いのがウィークポイント。しかし、体格が良いため声量も十分で、歌もうまいため、聴き応えがありました。体格が良いので、Jörg Schneiderさんとは絶妙なカップルを演じていました。

アデーレのBeate Ritterさんは、4月のテスト公演でも起用されましたが、歌がうまいのが特長。Feriとしては、アデーレはポッチャリ系の方が似合うと思っていますが、スレンダーなBeate Ritterさんもお茶目な演技が光りました。

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オルロフスキー公爵のMartina Mikelićさんは、ロシアマフィアを連想させる切れの良い演技が特長です。夜会への来場者を、それなりにあしらう演技がみごとでした。さすがアンサンブルです。

刑務所長フランクはKurt Schreibmayerさんでしたが、例によって教養がない役を見事に演じていましたね。三幕の一人芝居も含めて、お見事の一言です。

弁護士ブリントでは、最近、オペレッタへの出演が増えているBoris Ederさんです。当日は三幕で吃音の連発。久しぶりに明確な吃音を話すブリントを観ることができました。例によってお芝居も見事だったのは、言うまでもありません。

フロッシュは、DirectorのRobert Meyerさん。Meyerさんの場合、どの役をやってもキャラが立っているため、Meyerさんのままなのですよね。

しかし、ベテランの役者さんなので、一人芝居やフランクとの掛け合いは見事でした。例によってアルフレードから“フォルクスオーパーで働いている”と聴くと、すかさず袖の下を返すだではなく、手持ちの小銭を渡して“これでブロートを二つ買えるから、一つはDirectorにね”という場面は、爆笑の渦でした。

なお、開演前、Robert Meyerさんに楽屋口でお目にかかり、ちょっとだけお話をすることができました。開演の40分ほど前に、軽装で来場されましたが、何でも付近で昼食をとっていたと言っていました。余裕の発言‥

ところで、当日会場で「リピーター券」を発売していました。どうやら「「Die lustige Witwe」」のチケットが思うように売れていないようです。

来週はフィナーレとなる「Die lustige Witwe」です。どんな仕上がりになるか、楽しみです。

なお、最後の写真は2016年4月にフォルクスオーパーで上演された「こうもり」の模様です。東京文化会館ではありませんので‥


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Comments

Feriさんこんにちは。Taroは「こうもり」は初日に行ってきました。キャストもそうですが、エシュヴェさんの音楽で選択した次第です。オケピットの高さはいわれてみるまで気がつきませんでした。複数公演を楽しむために天井桟敷席ばかり手配しましたので、客席もよくみえますが、先日のチャールダーシュの女王と同じく結構空席が目立つのが残念ですね。
ただゆったりと音楽に浸ることができて先週から気分はウィーンです。あとはメリーウィドゥを残すばかりとなりました。体調を万全にし、仕事をセーブして(笑)満喫したいと思います。

Posted by: Taro | May 22, 2016 at 04:44 PM

Taroさま、こんにちは。

「こうもり」は4公演上演したので、席を埋めるのは大変だったかもしれません。

なにしろウィーンでもオペレッタは空席が目立つ、今日この頃なので‥

さすがに最終日は満席近くにはなると思いますが‥

Posted by: Feri | May 23, 2016 at 08:58 PM

こんにちは。久々に書き込みさせていただきます。
過去に記事にされていたら申し訳ありませんが、
前回2012年にフォルクスオーパーが来日した際に、メンバー数名が公演の合間に岩手県北上市を訪れ、義捐金の感謝セレモニーを行ったのはご存知でしょうか?
2009年1月に北上市交流文化センターで公演を行った縁ということで、被災地に近いこちらに寄付をされたそうです。
去年の8月に現地に行ってみましたら、入り口近くに「ウィーン・フォルクスオーパーライブラリー」と称した情報コーナーがあり、アルファベットで「VOLKSOPER WIEN」と書かれた宮殿風の柱が設置されていました。
音楽関係の書籍も置いてありましたが、ウィーン関係の本は皆無で残念です。

ところで、宣伝になってしまいますが、私の知り合いが加入しているアマチュアオーケストラが来月にウィーンへ初めての海外公演に出かけますので、ご紹介させてください。
日本ヨハン・シュトラウス協会管弦楽団というウィンナ・ワルツ専門のアマチュアオケで、開催は現地時間の6月26日15時30分 ウィーン楽友協会ブラームスザールです。
シュトラウス一家の末裔のエドゥアルトさん(ラデツキー行進曲で有名なシュトラウス1世の玄孫)もお越しになると聞いています。

Posted by: Y.M | May 26, 2016 at 10:54 AM

Y.M様、貴重な情報をありがとうございます。

私も何人かフォルクスオーパーで仕事をしている方と顔見知りになりましたが、お知らせいただいた話は耳にしたことがございませんでした。

本来であれば、私が現地へ行ってご紹介できればベストなのですが、現状ではちょっと難しいので、もしおさしつかえなければ、現地の写真なども含めて詳細をお知らせいただけませんでしょうか?

是非、当ブログでご紹介したいと考えております。

メールアドレスはHAE06305 ※ nifty.com(空白を削除し、※を@に置き換えてください)です。

私自身、非常に関心がございます。

また、日本ヨハン・シュトラウス協会管弦楽団の演奏会が成功裏に進むことをお祈りしております(本当はお伺いしたいところです)。

Posted by: Feri | May 27, 2016 at 05:14 AM

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