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May 30, 2016

フォルクスオーパー来日公演「Die lustige Witwe」(メリーウィドウ)

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5月14日から始まったフォルクスオーパーの来日公演も、5月29日の「Die lustige Witwe」で、無事、終了となりました。今日は千秋楽の模様をご紹介しましょう。

途中、ちょっと大きい地震があって、地震の経験が少ないヨーロッパ出身の皆さまはびっくりしたと思いますが、幸い、公演が継続されて一安心‥と言ったところです。

ところで、冒頭の写真は2演目目の「Die Fledermaus」の際、ロビーに展示されたハンナの衣装です。公演前に衣装を展示するのは、珍しいですね。

最終公演の指揮は、ウィーンでは「Die lustige Witwe」を余り振らないAlfred Eschwéさん。

主なキャストは、以下のとおりです。

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-ミルコ・ツェータ男爵:Kurt Schreibmayerさん

-ヴァランシェンヌ:Mara Mastalirさん

-ハンナ・グラヴァリ:Caroline Melzerさん

-ダニロ・ダニロヴィッチ男爵:Marco Di Sapiaさん

-カミーユ・ド・ロシヨン:Mehrzad Montazeriさん

-カスカーダ子爵:Michael Havlicekさん

-ラウル・ド・サン・ブリオシュ:Christian Drescherさん

-ボグダノヴィッチ:Karl-Michael Ebnerさん

-シルヴィアーネ:Martina Mikelićさん

-クロモウ:Daniel Ohlenschlägerさん

-オルガ:Martina Dorakさん

-プリチッチ:Josef Luftensteinerさん

-プラスコヴィア:Regula Rosinさん

-ニェーグ:Robert Meyerさん

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ウィーンで上演される場合、脇役には有名なソリストは起用されませんが、来日公演の場合、メンバーが限られていることもあり、脇役も豪華なラインナップです。ある意味、来日公演らしいキャスティングと言えるでしょうね。

なにしろ、Beate RitterさんやJosef Luftensteinerさんが脇役ですから‥ 最もJosef Luftensteinerさんに関しては、俳優組合の重鎮なので、その関係で同行した可能性もありますが‥

さて、演奏ですが、最終公演と言うこともあり、オーケストラもなかなか気合いが入っていたような気がします。

Alfred Eschwéさんの指揮も安定しており、安心して聴くことができました。ちなみにFeriがウィーンでAlfred Eschwéさんが振った「Die lustige Witwe」を観たのは、現在の演出になってからは1回(2013年6月)だけです。

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また、オーケストラピットの深さは、「Die Fledermaus」の時と、ほぼ同じだったようです。

演出については、現在、フォルクスオーパーで上演されているものを踏襲しており、基本的に「Die Csárdásfürstin」のような日本スペシャルはありませんでした。

ただ、2幕前半の聴きどころハンナが歌う「ヴィリアの歌」では、久しぶりにリフレインが1回行われました。これはご機嫌。

反面、前半最後の男性7重唱「女、女、女のマーチ」では、日本語を入れたリフレインは省略されていました。日本公演の場合、「女、女、女のマーチ」では最初からお客さまが手拍子を入れるため、盛り上がるだけに、リフレインがなかったのがちょっと残念でしたね。

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これは、後半最初の「男、男、男のマーチ」も同様でした。お客さまが最も期待する3幕のカンカンですが、例によって舞台は洗練されており、きれいなのですが、こちらもお客さまが盛大に手拍子をしたにもかかわらず、リフレインは少なく、ちょっと寂しい感じがしましたね。

かつては、7回もリフレインがあったこともあるだけに残念です。やはり「天国と地獄のギャロップ」には、かなわないのでしょうか‥

このほか細かいことですが、ウィーンでは、やたらに拳銃を振り回すクロモウが使うモデルガンには火薬が仕込んであり、舞台上で空包が鳴る仕組みになっていますが、来日公演では、擬音に変わっていました。これは規制の関係だと思います。

さて、歌手陣の仕上がりですが、最終日のハンナは予定通りCaroline Melzerさんが登場。Feriが期待したどおりの見事な仕上がりでした。

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揺れ動く女心を見事に再現していましたし、自分なりのハンナ像をつくり上げている感じがします。もちろん、歌、お芝居も申し分ありません。

ダニロはMarco Di Sapiaさんでしたが、ウィーンでもCaroline Melzerさんとのコンビで、良く観ています。

現時点では、今回、来日しなかったMorten Frank Larsenさんがベストなのですが、Marco Di Sapiaさんも経験を積んだこともあり、歌、お芝居、踊りとも、良い仕上がりになってきました。

ただ、退廃的な下級貴族という雰囲気が弱いのは、致し方ないかもしれません。少なくとも2011年9月に新演出のセカンドクルーで観た時に比べれば、格段にレベルアップしています。

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ヴァランシェンヌは、ウィーンでも起用されることが多いMara Mastalirさんでしたが、若いだけあって踊りが見事でした。

彼女は笑顔が素敵なオペレッタ歌手ですが、舞台を観ている時、ふと、若い頃のMartina Dorakさんとイメージが重なりました。

最終日だったので、Feriもご挨拶をするため出待ちをしたのですが、彼女は素顔も本当に可愛らしい女性です。今後、スプレットとして、大成しそうな予感がしますね。是非、頑張って欲しいものです。

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なお、彼女だけは、3幕で歌いながらカンカンを踊る場面があるため、最初からワイヤレスマイクを仕込んでいました。

1幕や2幕では、ワイヤレスマイクを使っていなかったようですが、最初から仕込んでいた理由は、髪型の関係。彼女は、今、ショートカットなのですが、カツラを付ける関係で、最初から仕込まないと時間的に厳しいのだと思います。

カミーユ・ド・ロシヨンは、今回、本演目だけに出演したMehrzad Montazeriさん。例によって声を張りあげて歌うスタイルは健在。

Feriは、日本公演以外でMehrzad Montazeriさんがカミーユ・ド・ロシヨンに出演した公演を観たのは、2011年5月に行われた現演出の事前公演とプレミアだけですね。

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今回、三演目に出演したKurt Schreibmayerさんですが、例によってツェータ男爵でも良い味を出していましたね。やはり見事はオペレッタ歌手です。

かつては「Die Csárdásfürstin」のボニで良い味を出していたJosef Luftensteinerさんが、端役のプリチッチで登場していましたが、ちょっと寂しい感じがしましたね。何しろ主役を張ることができるオペレッタ歌手ですから。

ニェーグシュはDirectorのRobert Meyerさん。最終公演ということもあって、本人もノリノリ。例によって“私が出演したので満席になった”といった台詞が聞こえそうでした。

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カーテンコールでは、オーケストラピットに乱入し、指揮を披露して、お客さまから大喝采を浴びていました。

今回は、三演目ともに期待通りの仕上がりだったと思います。少しでも日本の皆さんにオペレッタの魅力が伝わったのであれば、Feriも幸せです。
なお、今回も東京文化会館で、当ブログをご覧の方、数名とお目にかかることができました。これに懲りずに、ウィーンで見かけた際も、お声かけいただければ幸いです。

最終公演だったので、満員御礼にはなりませんでしたが、空席は非常に少なかったようです。Feriも、最終公演だったので、おなじみのオーケストラメンバーやRobert Meyerさんたちにご挨拶するため、終演後、楽屋口でお待ちしておりました。

フォルクスオーパーの場合、現地では出待ちのファンは、基本的にいません。待っているのはご家族や友人などの関係者です。何しろアンサンブルですから‥ 

それだけに、熱心なファンが出待ちをしてくれる日本は、フォルクスオーパーのアンサンブルにとっても、魅力的な国かもしれません。

それではフォルクスオーパーの皆さん、また、ウィーンの劇場でお目にかかりましょうね(来るな‥と言っても、行きますよ)。ちなみにRobert Meyerさんが指さしているのは私です‥“あっ、Feriさんがいた”といった感じですね‥

なお、日本国内では舞台の写真撮影は不可能なので、舞台写真はいずれもフォルクスオーパーで撮影させてもらったものです。

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Comments

Feriさん、こんにちは。今回のフォルクスオーパー来日公演記事楽しく、共感を持ちながら拝読いたしました。改めてフォルクスオーパーアンサンブルの底力を認識するとともに、オーケストラにも多くの日本人が在籍されていることを嬉しく思いました。またいつの日かウィーンに伺いたいと思いました。ウィーン万歳!フォルクスオーパー万歳!

Posted by: Taro | May 30, 2016 at 07:24 AM

Taroさま、こんにちは。

今頃、メンバーの皆さまはWienへお戻りでしょう。色々ありましたが、Wienの雰囲気が伝わったようで、何よりです。

是非、来シーズンもフォルクスオーパーへお越し下さい。DirectorのRobert Meyerさんに成り代わって‥(笑)

Posted by: Feri | June 01, 2016 at 03:29 PM

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