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May 03, 2016

フォルクスオーパー「Der Bettelstudent」プレミアレポート(その2)

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昨日に引き続き「乞食学生」のプレミアレポートをお届けします。20分の休憩を挟んで、第二幕はノヴァルスカ伯爵夫人の邸宅。最初は寝室です。

結婚式の準備に余念が無いノヴァルスカ伯爵夫人たち。これで裕福な生活に戻ることができると考えているので、3人はセクトを飲みながらハイテンションで歌います。

ノヴァルスカ伯爵夫人とラウラが結婚式の準備のため、寝室を去り、プロニスラヴァが1人になったところに、ヤンが乱入。

ヤンは、ブロニスラヴァに愛を告白し、結婚を申し込みます。ブロニスラヴァはヤンの申し込みを受け入れますが、さらに彼がポーランド独立の闘士らしいことを知って喜ぶのでした。

ブロニスラヴァとヤンの間柄が順調に発展する一方で、シモンは悩んでいました。

というのは、シモンは本当にラウラを愛しており、自分が貧乏学生に過ぎないことを打ち明けたいと考えているのです。

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彼は勇気を振り絞ってようやく、“自分が名も無い貧乏人だったとしても愛してくれるかどうか” をラウラに尋ねます。

ラウラは、シモンが貧しくても愛することを誓います。しかし、全てを打ち明けていないシモンは、ラウラへの手紙をノヴァルスカ伯爵夫人に託すのでした。

ところが、オレンドルフ大佐は、自分の策略が失敗しないように結婚式まで手紙が読まれないよう妨害します。

オルレンドルフ大佐曰く“この手紙には持参金の額が描いてあるので、お嬢様の夢を壊すようなものなので、結婚式前には見せない方が良い”‥オルレンドルフ大佐は、なかなかの策略家です。

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ちなみに、このあたり、歌いながら寝室からサロンの場面転換するようになっています。

オレンドルフ大佐の陰謀は成功するかに見えるのですが、実は彼自らも罠に陥ります。

サロンに着飾った人達が集まり、婚礼の準備が整います。そこへウェディングドレス姿のラウラが登場。参列者から祝福を受けます。そして、シモン扮するヴィビツキ侯爵と結婚式会場へ赴きます。

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この時、オルレンドルフ大佐はヤンを買収し、ポーランドの国民的英雄であるアダム大公を引き渡すよう持ちかけます。

実は、公爵が婚礼の席に現れるという噂が大佐の耳に入ったからなのです。ヤンは買収の金額を思い切り吊り上げ、その金で城砦の司令官を買収し、無血開城する計画を立てるのでした。

オリジナルでは軍資金はスタニラス王から届くことになっており、それまで時間稼ぎをするという展開ですが、今回は、その部分は省略です。

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結婚式の場面は、舞台上では再現されておらず、式が終わってサロンでの披露宴になります。

ここでは、披露宴の出し物として民族衣装に身を包んだバレエ団によるバレエが披露されます。オリジナルにはない場面で、音楽もミレッカーの作品ではなく、Mazurka aus Coppélia(Léo Delibes)です。

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最近のフォルクスオーパーのオペレッタでは、バレエ場面が取って付けたような感じになるケースが多いのですが、今回は結婚披露宴のお祝いなので、必然性があり、自然な流れです。

披露宴が盛り上がっている中、会場に看守長エンテリッヒと部下たちが乱入し、“我々の仲間の中から幸運を掴んだ男へ”と言って、シモンに花束を捧げ、ヴィビツキ侯爵は偽物で、実はシモンという名の乞食学生だという話を暴露します。

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ラウラやノヴァルスカ伯爵夫人は参列者の前で恥をかき、大佐の復讐劇は成就します。手紙を受け取っていないラウラはショックを隠すことができません。悲しみに打ちひしがれるラウラ。

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二幕は45分ほどです。ここで、暗転で三幕へ移ります。

緞帳が下りている場面で、オルレンドルフ大佐が復讐劇の成功を祝って歌を披露します。ちなみに、ゲネプロでは、大佐の後に、看守2人が出てきて歌う場面があったのですが、プレミアでなくなっていました。

その後、緞帳が上がって、サロンになります。

ヤンは悲しむシモンを励まし、ポーランドのために起ちあがるよう説得します。

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彼は自らがアダム大公であることを明かし、協力してくれるなら爵位と財産を与えようと約束するのでした。

ヤンの作戦は、シモンが偽アダム大公としてオルレンドルフ大佐に引き渡されている間に、ヤンは城砦の司令官を買収し、無血開城し、ザクセンに対するポーランドの反乱を成功させようというものです。

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ヤンの申し出に迷ったシモンですが、ラウラとの結婚をあきらめられないため、あえてリスクのある役を引き受けることにします。

サロンに戻ってきたノヴァルスカ伯爵夫人とブロニスラヴァは、シモンを見るなり悪口雑言を浴びせます。

しかし、この時、シモンはオルレンドルフ大佐に“自分がアダム大公である”と名乗りですのでした。

オレンドルフから彼がアダム大公であると聞くなり、へりくだった態度をとるノヴァルスカ伯爵夫人たち。現金なノヴァルスカ伯爵夫人ですが、この落差が面白いところです。そこにラウラが現れ、“シモンが誰であろうと自分の愛は変わらない”と訴えます。

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アダム大公を捉えて、反乱を制圧したと喜ぶオルレンドルフ大佐たち。その時、大砲が鳴り響き、ポーランドの反乱が成功したことを告げるのでした。

本来はヤンは、城砦の司令官を買収しに行っているため、この場には後から現れるのですが、今回は比較的早い段階から登場します。

バックの絵画が崩れ、鷲の紋章が上から降りてきます。ご丁寧に火が灯っています。

そこへ、ヤンは国民的英雄として姿を現し、約束どおりシモンを伯爵にすると告げます。

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2組のカップル、シモンとラウラ、ヤンとブロニスラヴァが誕生する中、街の人達から蔑まされたオルレンドルフ大佐をはじめとするザクセン軍のメンバーはすごすごと会場を後にするのでした。

つまり、敗退したザクセンはポーランドに対する支配権を失ったという訳です。

三幕は15分ほどの短い展開です。

オリジナルでは、ヤンはオバリンスキ伯爵で、シモンが偽アダム大公を演じて、ヤンとともにオルレンドルフを騙して、その間に、城外にいる本物のアダム大公率いる反乱軍が、無血入城し、オルレンドルフを逮捕するという展開です。

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今回は、「ヤンがアダム大公」という設定になりました。

オリジナルでは、三幕でアダム大公率いる反乱軍が、無血入場する時間を稼ぐため、城内でヤンとオルレンドルフのやり取りが設定されていますが、話を単純化するため、設定を変えたようです。

ただ、その結果、上演時間が短くなった上に、テンポも良くなり、冗長な感じがなくなったように思います。

またまた長くなりましたので、演奏や歌手の評価は、明日、お伝えします。

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