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June 30, 2016

雑感 自転車はどこへ行く

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6月最後の話題は、「自転車の話題」です。

このブログに限らず、ヨーロッパ各国を紹介している記事を見ると、「自転車が市民権を得ている」ことがよくわかります。

オーストリアでもウィーンをはじめ、自転車を重要な都市内移動手段と位置づけて、様々なインフラや精度を整備しています。

ウィーンの場合、デポジットは必要ですが、利用料金が無料のレンタル自転車CityBikeのステーションが市内各地にあり、住民や観光客の足として活躍しています。また、自転車専用レーンが確保されている道路も色々なところで見ることができます。

当然、交通信号も自動車用、歩行者用に加えて、自転車用も存在します。

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また、日本では、混雑度合いの違いもあり、鉄道への自転車持ち込みは制約が多いですが、こちらではÖBBなどの長距離列車には自転車搭載スペースが設けられている他、ウィーンでは日中や休日は地下鉄への自転車持ち込みも可能です。

ÖBBに関しては、最近、製造される長距離用車両には、最初から自転車搭載スペースが設けられるようになりました。また、RailJetのように改造で、自転車搭載スペースを設けた例もあります。

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ちなみに3枚目の写真は、ÖBB長距離用客車の自転車搭載スペースです。また、他国でも写真のように自転車搭載スペースを設けるケースが増えてきました。

そう言えば日本では輪行車と呼ばれる折りたたみ式自転車以外は、通常、列車への持ち込みはできなかったと思います。さらに、JRなどでは、輪行車の持ち込みについて、細かいルールがあるようです。

そのため、必ずしも簡単に自転車を列車などに搭載して、移動することは難しいような気がします。

このように便利に自転車を使えるという背景には、「自転車を都市内の移動手段に位置づける」という合意が自治体と住民の間でできていることがあると思います。

さらに、見過ごせないのは、ライダーのマナーです。サイクリングが盛んなお国柄、自転車のライダーも曲がる際は、手で曲がる方向を指示する(ハンドシグナルを出す)のが当たり前になっています(もちろん、例外はありますが‥)。

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当然、専用レーンがあるところでは、そこを走行しますし、車道や歩道しかない場所では、原則、車道側を走っています。

日本で問題になる駐輪場に関しても、自治体の援助もあって、比較的多く設置されています。何しろ自動車駐車スペースと同列に考えられていますので‥ そのため、違法駐輪は比較的少ないような印象です。

先日、日本に戻った際、友人から興味深い写真を見せてもらいました。友人が住む某町の写真なのですが、戸建て住宅が建ち並ぶ住宅団地から最寄り駅への道路で撮影したものです。

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正直、きれいな街並みにそぐわない警告看板の数々。対象は自転車のライダーに向けられたものです。

この道路ですが、住宅団地から駅へ向かって、ほぼ直線。そして中間地点に峠があるそうです。

そのため、住宅団地から駅へ向かう場合、峠までは上り坂。そこを過ぎると下り坂になるため、どうしても速度を出すライダーが多いようです(ちなみに駅から住宅団地へ向かう場合は、その逆です)。

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実際、歩行者や自動車との接触事故が比較的多く発生しているため、自転車の速度を抑制するため、交差点の手前などには障害物(ポール)も設置されるようになったそうです。

ただ、これだけは効果が薄いようで、地域住民が警察や自治体と連携して、マナー向上に向けたキャンペーンが始まったとか‥

日本での生活が長いFeriから見ると、地域住民の皆さまの気持ちもよくわかります。ただ、気になるのは、規制強化の前に、「自転車を都市交通の中で、どのように位置づけるのか」という合意形成が十分に行われていないような気がします。

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実際、友人の話によると、件の道路は比較的歩道も広く、車道と歩道に間には街路樹を含む緑地帯が設置されています。

恐らく景観を重視して、自治体が都市計画を行う際、街路樹や緑地帯を設けたのでしょう。その際、自転車専用レーンを設けるという話が出なかったのが、日本らしいところかもしれません。その後、トラブルが多発して、後手後手で手を打っているという感じがします。

もちろん、ライダーのマナー(というか法令違反)が良くないのも問題です。実際、日本では、歩行者のルールと自動車のルールを自分の都合で使い分けでいるライダーも多く、問題になっているという話も耳にします。

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本来であれば、マナー云々の前に、地域の交通手段として、歩行者、自転車、公共交通期間、自家用車などをどのように位置づけるのかを検討した上で、インフラを整備するのが筋なのでしょうが、日本の場合、「大人の事情」があるのか、そういった大局的な話は聴いたことがありません。

特に自転車業界は自動車業界に比べると発言権が弱いためか、「都市交通としての自転車活用」を積極的にアピールできないような気もします。

当然、車道を狭くして自転車専用レーンを作るというのは「言語道断」でしょうね。何しろ、自動車の速度を抑制するためのハンプすら、設置がままならない国なので‥

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言葉は悪いですが、「自転車が自動車や歩行者などから嫌われモノ」になってしまっているような気がします。

ちなみに、ご紹介したケースでは、最寄り駅まで自家用車で送迎するご家庭も多いようです。

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しかし、駅前広場には、広大なタクシープールはあるものの、こちらで増えている「kiss & ride」のスペースがないため、朝夕の通勤時間帯は、バスの進路を妨害する自家用車が多く、迷惑になっているとか‥

そう言えば、最近は東京駅周辺も再開発で高層マンションが建つようになってから、自転車で東京駅まで来る日とが増えているようです。が、肝心の駐輪場は東京駅にはないらしく、歩道上に違法駐輪しているとか‥ 

2020年の東京オリンピックまでには、こういったみっともない事態を解消してもらいたいものですが、「大人の事情」が優先しそうですね。

最後は、愚痴のようになってしまって、申し訳ありません。

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