« どう使う? バス用信号機 | Main | ウィーンの大規模住宅団地Wohnpark Alt-Erlaaを訪ねて(後編) »

June 14, 2016

ウィーンの大規模住宅団地Wohnpark Alt-Erlaaを訪ねて(前編)

Img_2016_04_1155

今日は「ウィーンの大規模住宅団地 Wohnpark ALTERLAA」をご紹介しましょう。

ウィーンというと古くからある伝統的な建物を使った集合住宅が多いような印象を受けますが、実際には人口の増加に伴って周辺部には新しい集合住宅が建設されています。

これらは、比較的最近になって建設されたため、伝統的な建物に見られる彫刻などの装飾はなく、機能的なデザインが特長です。

そんな中、Feriがかねてから気になっていたのは、「Wohnpark ALTERLAA」という23区にあるオーストリア最大の住宅団地です。

Img_2014_10_8289

建物の裾が広がっているデザインでも有名で、日本でも建築関係の皆さまには、良く知られているようです。

日本では、1976年にオープンした新宿の損保ジャパン日本興亜本社ビル(旧・安田火災海上本社ビル)が、裾がスカートのように広がっていることが有名ですが、それに近いデザインです。

何回か、ウィーンから日本へ向かう際、付近を定期便で通過したことがあるので、上空から見たことはありますが、周囲の住宅と比べると、アパートの高さが、圧倒的に高く、異彩を放っています。

Img_2016_04_1186

Feriも前から気になっていたものの、なぜか、今まで実際に訪問したことがなかったのですが、先日、地方からウィーンに来る友人との待ち合わせまでに時間があったので、その間を利用して出かけてみました。

「Wohnpark ALTERLAA」は、地下鉄U6の沿線にあります。Feriのアパートがある5区からは、U4とU6を乗り継いで、20分ほどで行くことができます。

都心から大規模住宅団地まで30分程度で行くことができるというのは、コンパクトシティのウィーンらしいところかもしれません。

例えてみれば「ウィーン版」の千里ニュータウンか、多摩ニュータウンと言ったところでしょうか。

Img_2016_04_1163

千里ニュータウンの場合、北大阪急行線と地下鉄御堂筋線を乗り継ぐと、20分ほどで大阪キタの中心地である梅田まで行くことができるので、感覚的には、それに近いかもしれません。

最寄り駅はU6のAlterlaaです。都心から向かうとAlterlaa駅に近づくにつれて、巨大な建物群が見えてきます。ある意味、テンションが上がりますね。実際、車内から写真を撮っている人を見かけました。

「Wohnpark ALTERLAA」のプロジェクトは、1970年に計画が決定され、1973年から建設が開始されました。そして、1977年12月にBlock Aが完成。

その後、1979年にBlock Bが完成しています。さらにBlock Cは1981年に着工され、1985年に完成し、計画から15年でプロジェクトが完了しました。

Sn00635

現在の戸数3200戸で、日本の巨大住宅団地並みの規模を誇ります。下部が広がった独特のデザインが特徴の高層アパートが建ち並んでいます。

「Wohnpark ALTERLAA」の特長ですが、以前、ご紹介した住宅団地と異なり、エリア内に各種スポーツ施設、医療センター、幼稚園、学校、ショッピングセンターなどを備えた街になっていることです。

ちょうど、現在、精力的に開発が進められているSeestadtと似たコンセプトのようです。もちろん、こちらの方が先輩ですが‥

Img_2016_04_1165

さて、地下鉄U6のAlterlaa駅を下りて、駅前広場に出たところで、驚いたのは「高層アパートは人工地盤の上に高層アパートが建っていること」です。

道路に面したグランドフロアは入居者用のガレージになっていました。確かに戸数が多い住宅団地なので、駐車場を確保するために人工地盤方式を採用したのでしょう。

この結果、また、徹底した歩車分離構造になりました。これは交通事故防止という観点でも、メリットがありそうです。

隣接する一般道Anton Baumgartner Straßeからガレージに直接、出入りできるように設計されています。4枚目の写真を見ると、グランドフロアのガレージへの入り口が見えると思います。

Sn00636

案内図をご覧になるとわかるように、高層アパートはA棟(Block A)、B棟(Block B)、C棟(Block C)という三つのグループに分かれていますが、下層階の採光も考えているため、Feriが想像した以上に各棟間の公共緑地が広く設定されていました。地図を見ると、各Block間の距離は150メートルほど離れているようです。

実質、HARRY GLÜCK PARKという公園内に団地があるようなイメージで、当局の住宅団地建設に当たってのコンセプトが反映されているような気がします。

ちなみに公式資料によると緑地の面積は約140000平方メートルだそうです。

Sn00637

各Blockは二つの建物で構成されており、高さが若干異なっているようです。12階付近までが裾が広がった構造になっており、その上も採光とプライバシーを考えて出窓が斜めになっていました。

こういった細かい構造は、実際に現地を訪問してみないとわかりませんね。

ご紹介が少し長くなったので、後半は、明日、お伝えすることにしましょう。


※「人気ブログランキング」に登録しています。この記事がお気に召しましたら、下記のバナーをクリックしていただくとFeriの励みになります

Br_decobanner_201105_b_3

住まい・インテリア |

« どう使う? バス用信号機 | Main | ウィーンの大規模住宅団地Wohnpark Alt-Erlaaを訪ねて(後編) »

Comments

内装が気になります!
ショールームの写真などあればぜひお願いします♪

Posted by: よろづ | June 14, 2016 14:11

よろづ様

私も、中が気になったのですが、できあがってかなり時間が経過している物件のため、ショールームのような施設はないようでした。

間取りに関しては、案内に出ていましたが‥

誰か知り合いをつくって見学するのが一番なのでしょうが‥

Posted by: Feri | June 15, 2016 09:32

Post a comment



(Not displayed with comment.)




« どう使う? バス用信号機 | Main | ウィーンの大規模住宅団地Wohnpark Alt-Erlaaを訪ねて(後編) »