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August 25, 2016

焼失、再建、Gambiwirt顛末記

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今日は、このブログでも何回かご紹介したLungauのTamswegという町にある「GambswirtというGasthofの話題」をお届けしましょう。

まずは騒動の顛末を簡単にご紹介しましょう。

Gambswirtは、Tamswegの中心部MarktPrazに面した場所にある由緒正しきガストホフです。

ところが2014年7月、火災が発生してGambswirtは全焼してしまいました。ただ、こちらの古い建物はファザードが石造りであるため、外から見ると、木造の屋根が焼け落ちただけに見えますが、実際には室内は完全に全焼し、床も焼け落ちてしまったようです。

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幸い人的な被害は発生しなかったようですが、大変な損害です。町の中心部を構成する由緒ある建物なので、ガストホフのオーナーと町当局が話し合いの末、ファザードを生かして再建するというプランが決まりました。

そして、実際に大型クレーンを設置して、2014年8月から本格的な再建工事も始まりました(左の写真が2014年8月のもの)。

ところが、従来のファザードを活用した再建くじが予想以上に費用がかかることが判明したため、オーナーが町当局に無断で、2014年11月に何と従来のファザードを全て取り壊してしまったのです(当時の記事は2014年11月6日)。

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このニュースは、Lungauに留まらずオーストリア全体でも話題になり、ORFのニュース番組でオーナーのインタビューも交えて取り上げられるほどでした。

無断で取り壊してしまったため、オーナーと町当局の関係が悪化したようですが、その後、オーナーは従来のデザインを生かしつつ、規模を拡大して、新しく立て直すというプランを提示。

町もそれを了承したようで、直ちに新築工事が始まりました。そして2015年7月には、無事、上棟式が行われました。

2015年8月にもFeriはTamswegを訪れていますが、その時は、営業開始前で、最終的な内装工事などが行われていました。

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完成は2015年9月4日。町を挙げての盛大な完成披露式典が雨の中、700名の皆さまが参加して行われました。
そして、2016年8月。営業再開から1年が経過したGambswirtと再開するチャンスがやってきました。

本館の外観は、焼失前とほぼ同じです。ただ、屋根にある煙突だけは、最新型になっているのは防災上、やむを得ないことでしょう。

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また、従来、中庭があった部分にも建物にしたのですが、この部分を本館と同じマリアテレジア・イエローにしてしまうと、周囲とのバランスがとれません。

そこで、何と無機質のグレーに塗り、街の景観に配慮しているのです。オーナーさん、やればできるではありませんか。

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また、隣接したライトブルーの建物に、従来はHartlauerというカメラチェーン店が入っていたのですが、これが向かいにあったドラッグストアdmが入っていた建物に2015年8月に移転しています(dmは新しいショッピングセンターに、昨年、移転、開業しています)。

未だにドラッグストアdm時代の名残である街頭体重計が閉鎖されたまま、置かれています。

そして、Hartlauerの場所には、従来、本館の右側にあったMaierei Pabが新設されました。余談になりますが、今、Hartlauerが入っている建物の並びには、かつてカメラ量販店チェーンNIDERMEYER(ニーダーマイヤー)が入っていたのですが、倒産後、閉店。現在、向かって右側は観光案内所、左側は洋品店に衣替えしています。

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変化がないような田舎の町Tamswegですが、よく見ると店舗の閉店や移動が行われていることがわかります(田舎の町でも定点観測ができる希有な日本人Feriでした)。

さて、Gambswirtですが、外観は従来とほぼ同じですが、内部は一新されており、昔の面影は一切ありません。

従来はガストホフの入り口にフロントがあったのですが、実質的にホテルが増築された建物に移った関係で、入り口が裏側に新設され、フロントやロビーも拡充されました。

さらにPabが別の建物に移転した関係で、レストランの客室が大幅に広くなり、建物が増築された部分には結婚披露宴などにも対応できる大ホール(宴会場ですね)ができました。

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が、このエリアで、このような豪華な設備に需要があるかどうかは、Feriは存じません。

また、新装開店に合わせて新しいシェフを招へいし、斬新なメニューがラインナップされました。もちろん、従来からのオーストリア料理も健在で、こちらは「Gambswirt Klassiker」という名称で提供されています。Feriは当然、Klassiker派です。

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実際、レストランを利用してみましたが、正直、この地域の田舎らしい素朴な雰囲気はまったくなく、高級リゾートのホテルのような趣で、落ち着きませんでした。

もっとも、馴染みの従業員さんは健在でしたが‥

とにかくTamswegの中心であるMarktPlatzに歯の抜けたような場所ができなかっただけでも評価すべきでしょう。

Feriがレストランを利用したときは、多くのお客さまで賑わっていましたが、地元の皆さんは、一連の騒動をしっているためか、やや敬遠しているような気がしました。

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実際、黄昏時、ビアを飲んでくつろぐ地元のおじさまたちは、向かいにある「木のあるガストホフ」Gellnwirtの方がお好みのようです。

ところで新装開店を記念して新聞スタイルのリーフレットが配布されていましたが、火災から再建までのいきさつが写真入りで紹介されていました。

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まぁ、騒動の大元が良くなるね…というのがFeriの率直な感想です。

Feriは顛末を知っていますから、感慨深いものがありますが、今年、初めてTamswegに来てGambswirtを見た方は、数十年も前から営業しているガストホフに見えることでしょうね。

さすが復元にかけては一日の長があるオーストリアです。


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