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August 31, 2016

「Haidi Almに見る観光開発の考え方

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8月最後の話題は「観光開発にまつわる話題」をお届けしましょう。

今年も夏休み中、Salzburg州Lungauを起点にケルンテン州まで足を伸ばしました。

ケルンテン州と言えば、外せないのが「BonsaiMuseum」と「Haidi Alm」です。「BonsaiMuseum」は、同じ日本人として、その発展が気になります。昨年、開園35周年を迎えましたが、しっかりと地元に根を下ろした活動を展開されています。

一方、「Haidi Alm」なのですが、別に現地に連れて行って喜ぶ子供がいる訳でもないのですが、なぜか行ってみたくなる高原です。

そして、何回か訪問するうちに、実は、大げさですが観光開発の考え方の違いに気づくようになりました。

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日本の各種テーマパークは、基本的に人工的に作った施設が中心になっていると思います。日本人らしい「きめ細かい細工」で、テーマパークに滞在中は、その世界観に浸ることができる‥という訳です。

ところが、何回かケルンテン州の「Haidi Alm」を訪問してみると、実は、「最大のウリ」は「ハイジの世界観を体感できる大自然にある」ことに気づきました。

実は麓の幹線道路から、細い山道を30分ほど登ります。森林限界線を越えた広大な高原には夏は牛が放牧されており、場所はスイスではありませんが、正に「ハイジの世界」そのものです。

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この広大なパノラマを見ると、大自然のすばらしさに圧倒されます。これは人工的に創り出した施設では不可能な感覚だろうと思います。

確かに高原の一角には、有料テーマパーク(公園)は存在します。正直、日本人から見ると、随分ずさんな施設なような気がします。

しかし、実際に、このテーマパークを訪れるお客さまは少数で、かつ年齢の低い子供さんを連れているご家族に限定されている感じがします。ただ、借景となっている高原の景色が素晴らしいことが、大きなプラス材料。

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それ以上に、この高原一帯で展開しているのが「ハイジの世界で、楽しく体を動かして遊ぼう」という内容なのです。

ご存じの方も多いと思いますが、ハイジがアルムの山小屋で生活する過程で、大自然に生きる動植物達や、厳しくも優しく、懐の深さを感じさせるアルプスの大自然などから、様々なことを学んでゆきます。いわゆる「自然児」ですね。

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そして、ハイジの物語では、都会に住む病弱なクララとの出会いがハイジの生活を変えていきます。

バカンスで、この高原に来る家族をクララに例えるならば、大自然の中で、体を動かして自然を満喫しようというメッセージが伝わってきます。

Feriが驚いたのは、いかにも軟弱な宿泊施設Haidi Hotelの外壁に、何と子供さん用のフリークライミング施設が取り付けられていることです。

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つまり、このホテルも自然の中で色々と体験することで、ハイジの世界観を体感する拠点というコンセプトなのでしょう。

また、今年も来場するお客さまを観察していると、確かに他の場所に比べると、子供さんを連れた家族が多いのですが、皆さん、ハイキングなどのアウトドアスポーツを楽しんでいました。当然、リピーターも多いのでしょう。

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実際、Feriも何回か、この高原を訪れていますが、壮大な光景に目を奪われます。もちろん、怪しげなキャラクターの像が建っていますが、それを圧倒する自然の威力。

ただ、最初に有料のテーマパークを企画した段階では、ここまで先を読んでいなかった可能性もあります。

ただ、その後、地域を巻き込んだ活動になった段階で、コンセプトが明確になったような気がします。

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そして、今では、ハイジはあくまでも集客のきっかけに過ぎず、来てもらえば、素晴らしい自然に圧倒されるというコンセプトで運営しているのでしょう。

この素晴らしい自然の前では、人工的なキャラクターは、影が薄いと感じた訪問になりました。

さて、ここで、現在、インバウンド需要による景気回復に邁進している日本を振り返ってみると、本当に「日本の大自然のすばらしさ」を十二分に活用したテーマパークが存在するのだろうか‥という点です。

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Feriは、観光の専門家ではありませんから、大自然のすばらしさを活用したテーマパークが日本にも存在するのかもしれませんが、何か観光開発の方向性がちょっと違うような気がしてなりません。

オーストリアの場合、観光立国であるため、いかに自国の資産を有効に活用するかという発想には長けているように思います。

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子供連れの家族がHaidi目当てで高原にやってきたら、大自然のすばらしさに触れて、楽しい1日を過ごすことができた‥

地元の皆さんは、今では、そんなことを考えて地域一帯となった観光開発を行っているのかもしれません。

ちなみに、この場所ですが、本来の名称は「AM FALKERT」と言います。

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