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August 14, 2016

空港ターミナル内の移動は‥

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今日は「空港ターミナル内の移動についての話題」をお伝えしましょう。

ヨーロッパの空港の仲で、ウィーンのシュヴェヒャート空港は比較的小さい空港なので、ターミナル内の移動も比較的、楽に行うことができると思います。

新しいターミナル3に関しては、ゲートまで「動く歩道」が設置されており、これを使うのが一般的です。

また、ターミナル間の移動は基本的に徒歩です。Feriが最近、使うことが増えたヘルシンキ・ヴァンター空港もシュヴェヒャート空港と同じく、規模が小さいので長距離国際線からEU圏内の路線に乗り換えるのも楽です。

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しかし、ヨーロッパのハブ空港になるとターミナルの数が多い上に、離れていることが多いため、徒歩での移動は大変です。

そこで、空港ターミナル間の移動手段が問題になります。最も多いのはバスでしょう。パリのシャルル・ド・ゴール空港などは、バス移動が主流になっています。

一方、ちょっと変わった乗り物を使っているのが、Feriが乗り継ぎでよく利用するドイツのフランクフルト・アム・マイン空港(Flughafen Frankfurt am Main)です。

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フランクフルト空港の旅客ターミナルは、現在、主にスターアライアンス系が利用するターミナル1と、ワンワールド系・スカイチーム系が利用するターミナル2に別れています。さらにターミナル1は左右にウィングを広げた形になっているため、横方向の移動が大変です。

そこで、1994年に建設されたのが全自動の旅客輸送システム通称「SkyLine」です。日本の新交通システムに相当するもので、ゴムタイヤ式の全自動鉄道です。

現在、ターミナル1のゾーンAからターミナルBのゾーンD・Eまで3.8キロを高架線で結んでおり、途中、空港鉄道駅もあるターミナルAのゾーンB・Cに駅もがあります。

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2両編成の電車が完全無人の全自動方式で運転されているため、完全に仕切られたホームドアがあり、車両のドアと同時に開閉するようになっています。

また、電力は軌道中央にある給電レールから供給されています。運転間隔は2分程度が標準となっていますが、プラットホーム上にある呼び出しボタンで列車を呼ぶことも可能です。もっとも、通常の時間帯は呼ぶ前に列車が来ますが‥

また、ドイツらしくプラットホーム上の案内表示には、次列車が到着するまでの時刻が表示されます。

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ご存じのようにヨーロッパの国際空港なので、シンゲンエリアと非シンゲンエリアに分ける必要があるため、両側にプラットホームがあり、利用者が混在しないように工夫されています。

愛称は「SkyLine」ですが、正式なカテゴリーはKabinenbahn(索道)という区分のようです。ちょっとイメージが違うような気がしますが、この理由は後述します。

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鉄道ファンでもあるFeriが、ちょっと調べたところ、このシステムを開発したのは鉄道車両の製造でも有名なBombardierで、同社のAdtranz C-100というタイプでした。

主に空港内の輸送用に使用されており、ドイツの他、アメリカ、サウジアラビア、中国、イギリス、スペイン、イタリア、シンガポールなどの空港に導入されています。高い導入実績があるところから、信頼性の高いシステムと言えるでしょう。

ところで、フランクフルト・アム・マイン空港は、2015年10月、空港混雑緩和のため、空港南側(現在のターミナルの反対側)の米軍基地跡に、ターミナル3を建設することを決定しました。

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現在、詳細な計画を詰めている段階のようですが、既存のターミナル1・ターミナル2と新設のターミナル3を結ぶ交通手段として、「SkyLine」の延長が検討されています。

現在、検討されているルートでは、滑走路の端を迂回するような形になっていますが、航空機のアプローチコースになるため、この区間はトンネルになるようです。羽田の東京モノレールと同じですね。なお、延長区間は5.7キロになるようです。

なお、フランクフルト・アム・マイン空港は、改良工事(増改築工事)が頻繁に行われているため、「SkyLine」の乗り場や運行系統が変わることがよくあります。

以前、途中での乗り換えたこと、誤って逆方向へ行ってしまい戻ったこともありましたね(笑)。

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ところで、日本では空港内の移動手段として新交通システムが導入されているのは、関西国際空港ですね。

ウィングシャトル」という名称で、ターミナルビルの北ウイングを走る路線と南ウィングを走る路線があります。
「SkyLine」と同じく無人自動運転ですが、4両編成となっています。ただ、南北ウィングを結んでいる訳ではないため、路線は500メートル強と、短いのが特長です。

こちらは現在でも現役で活躍していますが、もう一つ、面白い交通システムが成田空港第2ターミナルにありました。

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1992年に成田空港第2ターミナルが完成した際、本館とサテライト、約280メートルを結ぶ移動手段として導入されたのが、「ピープルムーバー」という愛称のシャトルシステムです。

通常のシャトルシステムとことなり、空気浮上式で、移動はケーブルによって行われていました。空気で浮上するため、シャトルには車輪はなく、言ってみれば、水平移動するエレベーターといったところでしょうか。

ちなみに定員は312名です。山岳区間を走るケーブルカーと同じく、二つのシャトルが同時に動き、途中でシャトルがすれ違うようになっていました。出発旅客と到着旅客が混在することを避けるため、両側の扉を使って、旅客を分離していましたね。

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製造したのは、オーチス・エレベータで、製品名は「オーチス・ホバー」というそうです。ただ、老朽化の問題や距離が短いことなどもあり、更新されることなく、2013年9月に廃止され、現在は「動く歩道」を備えた通常の通路になっています。

最後の写真は、シャトルの廃止後、整備された本館とサテライトを結ぶ連絡通路です。構造体は従来のものを転用していますが、中には無料の休憩施設やSHOPなどが入っています。

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なお、両者とも、法令上はエレベーターやエスカレーターのような昇降機(水平式エレベーター)扱いで、鉄道事業法や軌道法による鉄道・軌道には含まれていないそうです。

これは、法令上の鉄道に認定してしまうと、様々な規制対象になるため、制約が生じることから、こういった形にしてるようです。そういう意味では、「SkyLine」が「索道」になっているのも同じ理由だと思います。


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