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August 22, 2016

メルビッシュ「Viktoria und ihr Husar」(ヴィクトリアと軽騎兵)最終公演(上)

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前回のロンドンに続いて、またもやメダルゼロで終わるかと思われていたリオオリンピックのオーストリア。やっとセーリングの混合ナクラ17級で銅メダルを獲得しました。メダルラッシュに沸く日本がうらやましい限りです。

今日はひさしぶりに「オペレッタの話題」をお届けしましょう。

8月20日に行われた「Viktoria und ihr Husar」(ヴィクトリアと軽騎兵)を見てきました。今まで、2回見ることが多かったのですが、Serafinさんが引退してからは、正直、魅力が半減してしまったこともあり、今回も1回だけとしました。今年は曜日の関係で、この日が最終公演となりました。

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Paul Abrahamが作曲した「ヴィクトリアと軽騎兵」ですが、Feriは2012年3月にバーデンで観たのが最初。当然、極めて狭い劇場のバーデンと巨大な野外ステージで行われるメルビッシュを比較することは困難です。

という訳で、メルビッシュならではの切り口で、最終公演の模様をご紹介しましょう。なお、当日はまずまずの天気に恵まれましたが、Feriの誕生日当日は、午前中からまとまった雨となりました。1日ずれていたら、大変でした。

なお、メルビッシュでは、過去、1960年と1973年に、同演目の公演が行われていますが、今のように大規模な上演スタイルになってからは、事実上、はじめてと言って良いでしょう。まず、制作スタッフは以下のとおりです。

-Regie:Andreas Gergenさん
-Musikalische Leitung:David Leviさん
-Bühnenbild und Kostüme:Christian Floerenさん
-Choreographie:Simon Eichenbergerさん

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当日の出演者は、以下のとおりですが、主役以外はダブルキャストになっています。( )内が、当日は出演しなかったキャストです。

-Gräfin Viktoria(ヴィクトリア):Dagmar Schellenbergerさん

-John Cunlight, US-Botschafter(アメリカ大使ジョン・カンライト):Andreas Steppanさん

―Stefan Koltay, Husarenrittmeister(ステファン・コルタイ大佐):Garrie Davislimさん(Michael Heimさん)

-Graf Ferry(ヴィクトリアの弟):Peter Lesiakさん(Jeffrey Treganzaさん)

-O-Lia San, Ferrys Braut(オー・リア・サン):Theresa Dittmarさん(Verena Barth-Jurcaさん)

-Janczi, Koltays Bursche(コルタイの従卒ヤンチ):Andreas Sauerzapfさん(Timo Verseさん)

-Riquette, Kammerzofe(ヴィクトリアの小間使いリケット):Laura Scherwitzlさん(Katrin Fuchsさん)

-Belá Pörkölty, Bgm. von Doroszma(ドロズマイ村の村長):Tibor Szolnoki

-Japanischer Priester(日本の司祭):Rui Dos Santosさん

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まず、今回の演出は、過去の作品へのオマージュなのか、「ヴェネチアの一夜」のような近代演出ではなく、オリジナルに近いオーソドックスな展開でした。

また、かつてSerafinさん時代、メルビッシュ名物だった「大階段」と「舞台上のアーチ」が復活しました。

全体的に踊りを重視した「華やかできれいな舞台」に仕上がっていました。

また、従来、大階段は前後への移動はあっても左右に分割されることは少なかったのですが、今回は、左右に分割されるようになっており、舞台に変化を与えていました。

プロローグはシベリアの捕虜収容所に抑留されているコルタイ大佐とコルタイの従卒ヤンチが、補償に音楽を弾かせて、その隙に脱走するというスタートです。

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大階段の上には歩哨の監視塔があり、多数の歩哨と共に収容所の雰囲気を盛り上げます。

警備犬(本物)もしっかり登場しており、芸が細かいところ。収容所を強調するためか、モノトーンの舞台装置が印象的です。

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なお、二人が脱走する際に私用するのは三葉のプロペラ機。かつてドイツ空軍のエース・リヒトホーフェンの愛機を思わせる真っ赤な機体です。実際にアーチを使って上空にテイクオフ。

ついたところはトウキョウ。今なら領空侵犯ですね。

そして、在東京アメリカ大使館に場面が移ります。バーデンでは背景は「桜と富士山」でしたが、メルビッシュは、正直、中国の宮殿を思わせるデザインの建物。なぜか舞台の右側には大仏が(後ほど、この大仏の首が動きます‥)。

ふと、琉球の宮殿に近いような感じもしましたが、21世紀になり相互理解が進んだのに、これはないでしょう‥というのは野暮なもの。

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何しろ、オリジナルが生まれた頃の、「西洋人がイメージした日本風情」なのですから‥

また、舞台の両袖には訳のわからない日本語の文字が登場します。舞台中央、奥には大きな地球儀があり、「世界を股にかけた恋の物語」であることを暗示しているようです。

アメリカ大使のジョンがサンクト・ペゲルブルクへ異動となるための送別会とヴィクトリアの弟フレディとオー・リア・サンの結婚祝いを兼ねた場面になります。

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大階段の下にはアメリカ大使館の一室を模したゾーンがあるのですが、なぜかアメリカ国旗を持っているのが熊‥

そこへ、今はアメリカ大使ジョンの妻であるヴィクトリアの元婚約者コルタイがやってきます。ヴィクトリアはコルタイが戦死したと思ってジョンと結婚したという想定。

やっとの思いでヴィクトリアを探したコルタイは、ヴィクトリアがジョンの妻となっていることを知り、ショックを受けるという展開はオリジナルどおり。

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オー・リア・サンは母親が日本人という設定なので、最初は怪しげな着物姿で船に乗って登場。また、結婚祝いの余興ではダンサーが武士姿と着物姿で踊りを披露します。

ここは衣装や振付が正直、チャイニーズ風ですが、ダンスシーンが充実しており、見どころの一つになっていました。でも、日本人から見ると、違和感が凄まじく、Feriは舞台を冷めて観ていました。

名曲「私のママは横浜生まれ」は、前半の山場なので、踊りも含めて、華やかな振付になっていました。

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ところが、この場面、突然、背景がフランス・パリに転換。エッフェル塔が登場し、大階段がフランス国旗をイメージしたトリコロールに。トウキョウからパリですか‥

ダンスの振付もジャズ風になります。そして、突然、グリゼットのような女性ダンサーが乱入して訳がわからなくなります。おもちゃ箱をひっくり返したような展開です。

ここで前半がお開きになりました。まぁ、結婚披露宴の余興と考えておきましょう。

ただ、最後は訳のわからない日本の司祭(神官でもなければ僧侶でもない不思議な人物)が登場して、結婚式をまとめます。ここまでが1時間10分ほどでした。

ちょっと長くなってきたので、後半は明日、お伝えしましょう。

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